総特集 泡坂妻夫 KAWADE夢ムック 文藝別冊

河出書房新社編集部(編者)

• 販売会社／発売会社: 河出書房新社
• 発売年月日: 2015/02/24
• JAN: 9784309978567

商品レビュー

2024/02/13

「しあわせの書」を読みたいと思っていたのだが、泡坂妻夫さんのことは殆ど知らなかったので、本書の
・わたしの好きな泡坂作品 Best3
・泡坂妻夫作品ガイド
を参考にして最初に読む本を決めた。

まず「亜愛一郎の狼狽」と「ヨギガンジーの妖術」の2冊をチョイス。

私が接する泡坂作品の第1作目は、デビュー作の「DL2号機事件」になった。
「亜愛一郎の狼狽」の第1話だ。

この2冊をどちらも半分ほど読んで、作風を実際に感じてから、本書に戻ったので共感を持って読むことができた。
本書によると、泡坂さん曰く「亜愛一郎はポパイである」らしいが、これはまだピンとこない。
短編4話しか読んでいないから、亜愛一郎の本質をよく分かっていないのだろう。

本書を読んで、泡坂妻夫さんの人柄や、作品のアイデアがどのようにして湧いてくるのかも少し理解できた。

泡坂さんはマジシャンでもあって、それが作品にもよく表れているそうだ。
謎解き部分を読んで「そうだったのか」と納得するのではなく、「畜生、また騙された」ということになるらしい。
確かに、「ヨギガンジーの妖術」の1作目「王たちの恵み」でいきなりやられた感を受けた。

どれもこれも読んでみたくなったが、次に読む候補を3冊程選んでみた。
「乱れからくり」「11枚のトランプ」「湖底のまつり」
いつ読み終わるかわからないので、「しあわせの書」にたどり着くのは随分と先になるかもしれない。

これから「亜愛一郎の狼狽」と「ヨギガンジーの妖術」の残りの半分を読みます。

2023/09/23

現在書かれているミステリに、雑誌「幻影城」の作家作品が与えた影響は、かなり計り知れないものがあるのではないか、という思いを新たにしました。

泡坂さんは「幻影城」からデビューした最初期の作家さんですが、新本格ミステリムーヴメントやそれ以降の国内ミステリのあり方に大きく寄与していることは、このムックを読めばわかると思います。

あと印象に残るのは、泡坂さんのお人柄ですね。作品だけでなく、人間としても誰からも愛されたお人だったんだなぁ、と。

評論やエッセイも読みがいのあるものがあり、大変面白かったです。

2023/02/23

泡坂妻夫作品紹介が充実されています。読みたいのにわざとねかせたままにしている作品がたくさんあります。さて幸せを噛みしめ読み出しますかな〜

先生への愛あるメッセージも読めます。

ぜひ〜