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みちのく怪談名作選(vol.1)
定価 ¥2,420
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 荒蝦夷 |
発売年月日 | 2010/11/15 |
JAN | 9784904863077 |
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みちのく怪談名作選(vol.1)
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商品レビュー
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「民俗学」「ホラー」どちらのジャンルにしようか迷った。しかし、編者としては「怪談」のアンソロジーとしてまとめているので、ホラージャンルで本棚登録し、家の本棚には民俗学の棚に並べようと思う。 明治頃の作品を多く含む東北(多くは岩手、青森、宮城)のみちのく怪談集。 世界観としては、東...
「民俗学」「ホラー」どちらのジャンルにしようか迷った。しかし、編者としては「怪談」のアンソロジーとしてまとめているので、ホラージャンルで本棚登録し、家の本棚には民俗学の棚に並べようと思う。 明治頃の作品を多く含む東北(多くは岩手、青森、宮城)のみちのく怪談集。 世界観としては、東北の厳しい寒さ、暗さ、陰鬱さとそこで幻視する神秘的なものを感じながら読んだ。 また、本当にあった体験談、みたいなものだけはなく、幽霊は出てこないけどミイラや「死」を身近に感じて「怖い」と思った話、幽霊は見ていないが、まるで見たような気分になった、自身が恐怖に呑まれた話が多くあって、「ああ、これも怪談なのだ」と自分の世界が広がったように感じた。またこの底本とされた本、解説で進められた本を読んでみたい。 この本の解説でたびたび出てきた「幻視」「幻視体質」はなるほど言いえている表現だと思った。この体験こそが文学なのだ。 また、この怪談を生み出した作家たちの土壌たる「みちのく」の民俗、文化も作品を通して感じることができる。 一人で読んでいると没入感を感じることさえできる。
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小説だけではなく論考的、エッセイ的なものも含む、東北を舞台にする怪奇を集めた一冊。 流行りの実話怪談などと比べると普通に読み物としてがっつりしているので、しっかり読める状態のときのほうが楽しめると思った。 佐藤有文の「骨なし村」は、新書判が奇書としてかなり有名なので期待していた...
小説だけではなく論考的、エッセイ的なものも含む、東北を舞台にする怪奇を集めた一冊。 流行りの実話怪談などと比べると普通に読み物としてがっつりしているので、しっかり読める状態のときのほうが楽しめると思った。 佐藤有文の「骨なし村」は、新書判が奇書としてかなり有名なので期待していたけれど、これだけではそれほど怖くない。どうして新書判がこれほど入手負荷、ほとんどの図書館に所蔵されていない、という処遇を受けているのかわからないほどマイルドではある。怪奇、グロテスクな点よりもロマンが勝っている部分もあるというのに… ところで東北といえば、訛りもぜひ楽しみたいところで、それは石上玄一郎「魑魅魍魎」で堪能できた。まったく馴染みのない人にはどんなイントネーションで、どこで息継ぎして読むのか、想像できないだろうな(その分、知っている人には歌のように思い出せる)という会話が上手に文字化されている。 怪談的には、話中話に少しそれらしい不思議な話が語られるけれども、メインとしては東北の訛り、風俗、人柄などを楽しむ一話かと思う。 これを楽しんだ後だと、残りの作品の東北らしさ(訛り)が物足りなく思う。(佐藤有文の描く老婆など東北の訛りではなくテンプレの老婆の話しぶりなので本気なのかとびっくりさせられた) 以下、収録作品メモ。 鍋の中(井上ひさし) 魑魅魍魎(石上玄一郎) 日照雨/寺/念惑(佐々木鏡石(喜善)) 星の塔(高橋克彦) 怪談享楽時代(野村胡堂) 死者に近い土地(長部日出雄) 魚服記(太宰治) 種山ヶ原(宮沢賢治) お菊(三浦哲郎) 冬の宿り(島尾敏雄) 新道/仁兵衛。スペクトラ/金瓶村小吟〈抄〉(斎藤茂吉) きりすと和讃/恐山(寺山修司) ミイラ志願(高木彬光) 鳥海山物語(杉村顕道) 黒船/狐とり弥左衛門(山田野理夫) 骨なし村(佐藤有文) 「奥州ばなし」より {乙二/めいしん/狐つかひ/与四郎}(只野真葛 現代語訳:勝山海百合) 「谷の響」より {蛇塚の蟒蛇/山中の供物/骸喰う蛸・猿喰らう蛸/食べてはならぬ/死なぬ鶏/津軽の河童}(平尾魯僊 現代語訳:黒木あるじ) 東雅夫の解説も長くて読み応えあり。
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