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天使の傷痕 新装版 講談社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2015/02/01 |
JAN | 9784062930208 |
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商品レビュー
3
9件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
武蔵野の雑木林でデート中に殺人事件に遭遇した田島は、新聞記者の関心から周辺の調査を始める。 瀕死の被害者は、息を引き取る前に「テン」と呟いた。どうやら「テン」は天使の事のようだと気が付くも、調査の先には予想もしない暗闇が広がっていた……。 第11回江戸川乱歩賞を受賞した、西村京太郎さんのミステリー小説。 西村京太郎さんというとトラベルミステリのイメージが強く、著作を読んだのは初めてだったのですが、予想外に読みやすくてびっくりしました。 初出は私が生まれる前の話ですが、書き方などもそんなに古い感じもなく、すらすら読めます。ジェンダー観や、個人情報保護の緩さ、列車の中でタバコが吸えるなど所々時代を感じる描写もありますが、本当にそのくらい。 ストーリー的には、事件自体より、その背景を描きたかったのかなという感じ。いわゆる社会派ミステリです。 当事者の現状を大衆に伝えたいけれど、タブーに触れたい願望とか、好奇心とか、結局は大衆の娯楽として消費されてしまう危険性を考えると、人の目から隠して……というのも理解できる。一方で、田島の言い分も綺麗事だけど正論ではある。 今でこそ若干ましにはなっているのかもしれませんが、それでも人間の本質は実は変わらず、感情で動くものだと考えると現代にも通じる闇を感じます。 読み終わってからプロローグを読み返すとさらに悲しい。
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「西村京太郎」の長篇ミステリ作品『新装版 天使の傷痕(しょうこん)(『事件の核心』を改題)』を読みました。 『鉄ミス倶楽部 東海道新幹線50』に収録されていた短篇『最終ひかり号の女』を読んで、「西村京太郎」の作品を読みたくなりました。 -----story-----------...
「西村京太郎」の長篇ミステリ作品『新装版 天使の傷痕(しょうこん)(『事件の核心』を改題)』を読みました。 『鉄ミス倶楽部 東海道新幹線50』に収録されていた短篇『最終ひかり号の女』を読んで、「西村京太郎」の作品を読みたくなりました。 -----story------------- 武蔵野の雑木林でデート中の男女が殺人事件に遭遇。 瀕死の被害者は「テン」と呟いて息を引き取った。 意味不明の「テン」とは何を指すのか。 デート中、事件を直接目撃した「田島」は、新聞記者らしい関心から周辺を洗う。 「テン」は天使と分かったが、事件の背後には予想もしない暗闇が広がっていた。 第11回「江戸川乱歩賞」受賞作。 ----------------------- 1965年(昭和40年)に第11回「江戸川乱歩賞」を受賞した作品です。 ■プロローグ ■第一章 陽光の下で ■第二章 悪戯書き ■第三章 エンゼル・片岡 ■第四章 バー・天使 ■第五章 筆跡鑑定 ■第六章 天使の影 ■第七章 フィルム ■第八章 疑惑の中で ■第九章 北の風景 ■第十章 案山子と海苔巻 ■第十一章 A.B.C. ■第十二章 事件の核心 ■エピローグ ■解説 仁木悦子 武蔵野の雑木林でデート中の男女が殺人事件に遭遇した… 瀕死の被害者は「テン」とつぶやいて息をひきとった、、、 意味不明の「テン」とは何を指すのか… デート中、直接事件を目撃した「田島伸治」は新聞記者らしい関心から周辺を洗う。 「テン」とは天使と分ったが、事件の背景には意外な事実が隠れていた……。 殺害に使われたトリックも熊を捕獲するための罠だと思えば、犯人の生い立ちとの整合が取れるし、事件と無関係と思われた案山子が盗まれた事件も伏線として面白いし、犯罪の動機や事件の背景となった社会問題については現代にも通ずるものがあるし… と、読みやすい文体ながら、読み応えのある内容で愉しめましたね、、、 そして、読み進めながら徐々に犯人が特定されていく展開だったので、主人公の気持ちにシンクロしやすかったのも良かった… 切ない展開なんですけどねー 350ページ程度のボリュームでしたが、一気に読み終えてしまいました。 単なる責任者への糾弾や差別への批判ではなく、被害者たち自身のこの先の生き方に対する問題提起も含んでいるエンディングも印象的でしたね… この流れで、次も「西村京太郎」の作品を読んでみようと思います。 以下、主な登場人物です。 「田島伸治」 主人公。新聞記者。 「山崎昌子」 田島の恋人。 「久松実」 俗にトップ屋と呼ばれる、週刊誌にゴシップ記事を売り込むフリーの雑誌記者。 田島と昌子のデート中、負傷した姿で不意に現れ、死亡する。 「片岡有木子(エンゼル片岡)」 久松が写真を持っていたストリッパー。 エンゼル片岡は芸名。 「絹川文代」 久松が通っていたバー「エンゼル」のママ。 「田熊かね」 久松のアパートの管理人。 「中村警部補」 久松の事件を捜査する警察官。
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新聞記者の田島は、恋人の昌子とデート中、武蔵野の雑木林で殺人事件に遭遇する。瀕死の被害者は、「テン」と呟いたきり死んでしまう。「テン」とは天使のことなのか。警視庁の中村警部補達は「テン」の言葉を頼りに被害者の周辺を洗い始める。警察は中村警部補、新聞記者の田島が、地道に捜査をして意...
新聞記者の田島は、恋人の昌子とデート中、武蔵野の雑木林で殺人事件に遭遇する。瀕死の被害者は、「テン」と呟いたきり死んでしまう。「テン」とは天使のことなのか。警視庁の中村警部補達は「テン」の言葉を頼りに被害者の周辺を洗い始める。警察は中村警部補、新聞記者の田島が、地道に捜査をして意外な真相に辿り着く。社会問題も絡めて面白かったです。十津川警部は出てきませんが、江戸川乱歩賞をとった作品だけあって面白く読めました。10月29日読了。
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