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芸術学事始め 宇宙を招くもの 中公叢書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2015/02/01 |
JAN | 9784120046674 |
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芸術学事始め
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芸術学事始め 宇宙を招くもの 2020.5.9読了 小林氏は一貫して、「芸術制作とは世界の中で世界を再現すること」であると主張している。 世界を再現(本質の再現)するためには、世界の中に自らを投げ出し、世界の語りかけを掴むこと、その特徴を引き出し、それ以外の省略を極めること(抽象化・象徴化)を挙げている。 以上の意見を芸術の起源、表現の本質、制作の立場、鑑賞者の役割の点から述べ、最後の章では現代アートへの批判的考察を行なっている。 現代とは原始〜近世にかけて存在した世界像が失われた時代とし、現代アートは以上の章で小林氏が述べた「世界」と乖離しすぎているとする。 そのため、奇抜さと珍奇なものを求めて、あらゆる試みをし尽くして終焉した感があると述べる。 たしかに産業革命以降、人々の価値観が大きく変わりニーチェの有名な言葉にあるように「神は死んだ」世界となった。 つまり、小林氏が述べる「世界」とは、産業革命以前の世界、自然もしくは神話的世界をのみ指しており、近代の人間生活の営みが含まれていないと考えられる。 そのため、ピカソやダリ、デュシャンやウォーホルといった、人間生活に即した作品に批判的であるのではないだろうか。 小林氏のように「世界」を自然や神話的世界に限ることは望ましくないのではなかろうか。情報化が進みまさに日々変化する世界において、人間の営みを無視することはできない。昔はよかったと回顧することは簡単であるが、荒波のように変化する現代を乗りこなそうともがく芸術も芸術であるし、私はそんな現代アートが好きである。
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