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古代エジプトの魔術 生と死の秘儀
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 平河出版社 |
発売年月日 | 1982/05/01 |
JAN | 9784892030482 |
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古代エジプトの魔術
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商品レビュー
3.3
4件のお客様レビュー
E.A.ウォーリスバッジによる『古代エジプトの魔術』は、一見すると考古学的資料の博物学的集成に過ぎない。しかし本書の真価は、古代エジプトにおける「ヘカー」(魔術的力)の本質を、儀礼的実践と形而上学的理論の両面から解明した点にある。 著者は「ヘカー」という概念を起点に論を展開する。...
E.A.ウォーリスバッジによる『古代エジプトの魔術』は、一見すると考古学的資料の博物学的集成に過ぎない。しかし本書の真価は、古代エジプトにおける「ヘカー」(魔術的力)の本質を、儀礼的実践と形而上学的理論の両面から解明した点にある。 著者は「ヘカー」という概念を起点に論を展開する。これは単なる呪術的実践の指示語ではない。むしろ、宇宙論的な創造力の顕現として理解されるべきものである。特に注目すべきは、著者がこの力を、死と再生の循環を司るオシリス的原理と密接に結びつけている点である。 本書における魔術的考察は、以下の三層において展開される: 1.魔術の存在論的基礎 ・「ヘカー」における創造力と破壊力の両義性 ・神官的実践における言葉と物質の相互浸透 ・「名」の形而上学的力能 2. 死と再生の儀礼的構造 ・ミイラ化の形而上学的意味 ・「死者の書」における魔術的処方 ・アメンティ(冥界)への通路としての儀礼 3.魔術的宇宙論の体系 ・マアト(宇宙的秩序)と魔術の関係 ・神官的知の階層構造 ・「カー」「バー」「アク」の相互関係 特筆すべきは、著者による魔術概念の存在論的解釈だ。それは近代的な意味での「迷信」や「オカルト」とは本質的に異なり、むしろ宇宙的実在の根源的な操作原理として提示される。この視点は、ミルチャ・エリアーデが『聖と俗』で示した「聖なるもの」の概念とも共鳴する。 さらに深い考察が向けられているのは、言葉の魔術的力能である。古代エジプトにおいて、「名を知る」ことは単なる認識ではなく、存在論的な力の獲得を意味した。この洞察は、アンリ・コルバンが『イスラーム哲学史』で論じた「存在化する言葉」の概念とも通底する。 本書の学術的意義は、古代エジプトの魔術を、単なる歴史的curiosaとしてではなく、一貫した形而上学的体系として提示した点にある。特に、死と再生をめぐる儀礼的実践が、いかに存在論的な基礎づけを持っていたかを明らかにする。 ただし、著者の解釈には一定の限界も存在する。特に、西洋的な学術概念を古代エジプトの文脈に適用する際の方法論的問題については、より慎重な検討が必要だろう。また、神官的知識の階層性についても、より詳細な考察の余地が残されている。 それでもなお、本書は古代エジプト研究に決定的な視座を提供する。特に、古代の魔術的実践を現代的に理解する上で、基礎的な指針となるだろう。形而上学的真理が、いかに具体的な儀礼的実践と結びついていたか―その様態の一端を本書は示している。
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参照してくださいね。 『シリウス・コネクション』2 古代エジプトの神々 http://rimaroom.jugem.jp/?eid=2228
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エジプト人は人の運命は生まれる前に決まっていて、人はそれを変えるいかなる力も持っていないと信じていたが、賢人達は、出生の月日と、その時点の天体と星の位置がわかれば、その運命を告げることができると公言した。
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