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勝海舟と幕末外交 イギリス・ロシアの脅威に抗して 中公新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2014/12/01 |
JAN | 9784121022974 |
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勝海舟と幕末外交
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商品レビュー
3.7
4件のお客様レビュー
幕末の外交を史実を元に記されて、各国の思惑がわかりましたが、延々と述べられるだけで何が言いたいのかがわからない結末でした。
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幕末に対馬を巡って、露英仏とどうやり合うか、幕府の中にでも、親露派、親英派がいて、また親米派もいて、誰が誰と交渉するか、それが、ロシアや中国、アメリカの状況によって、変わって行く。世界の中の日本で虎視眈々と領土が狙われていた状況をどう乗り切ったのか。それに勝海舟が深く関わっていた...
幕末に対馬を巡って、露英仏とどうやり合うか、幕府の中にでも、親露派、親英派がいて、また親米派もいて、誰が誰と交渉するか、それが、ロシアや中国、アメリカの状況によって、変わって行く。世界の中の日本で虎視眈々と領土が狙われていた状況をどう乗り切ったのか。それに勝海舟が深く関わっていたという。 でもタイトルと違って、勝海舟はほとんど出てこないし、ロシアが退去した時の状況がほとんど描かれていないのにちょっと欲求不満が残りました。
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上垣外さんといえば『雨森芳洲』の研究者として有名だが、『暗殺・伊藤博文』では、犯人は本当に安重根かという推理をしていて興味深かった。勝海舟と言えば、西郷隆盛との談判で江戸を無血開城させた人物、咸臨丸の船長としてアメリカに渡った人として有名で、テレビなどで見るイメージも豪快である。...
上垣外さんといえば『雨森芳洲』の研究者として有名だが、『暗殺・伊藤博文』では、犯人は本当に安重根かという推理をしていて興味深かった。勝海舟と言えば、西郷隆盛との談判で江戸を無血開城させた人物、咸臨丸の船長としてアメリカに渡った人として有名で、テレビなどで見るイメージも豪快である。それはおそらく彼の回顧談『氷川清話』のほら話かと思うような語り口も与っているのではあるまいか。それはともかく、勝が幕末外交でどのような仕事をしたかについてはあまり知られていないらしい。それは外交とは本質的に秘密のことが多いからで、本書でも上垣外さんは盛んに推理を働かせて幕末外交の大事な局面で勝が立ち回ったことを語る。したがって、人によっては本書は推理だらけで学問的ではないと批判するかもしれない。しかし、資料がない時代というのはこのようにせざるをえないのではないか。日本を最初に開国させたのはアメリカだが、ペリーの行動は威圧的で、逆にロシアなどはシーボルトを顧問にしたほどで日本人の心情に触れる外交をして親ロシア派を形成した。当時の日本にとって外圧はたいへんなもので、井伊直弼が安政の大獄で吉田松陰や橋本左内を死罪にするのも、井伊の器量もあろうが、イギリスがアロー号戦争で中国に勝利を収めたあと日本にせめてくるぞと脅かされたことが背景にあるようだ。本書の山は、勝が、ロシア船が対馬に居座り砲台を築こうとしたときに、巧みにイギリスを利用し、さらにはロシアにも働きかけ双方を対馬から立ち去らせたポサドニック号事件である。勝の信条は、外交は駆け引きが大事だが、どちらかに偏するのでなく双方に働きかけることが大切だし、最後は相手との信頼関係がものを言うのだと思っていたことである。(したがって勝は、権謀術策を旨とする陸奥宗光を評価しない)どこかの政治家にも読ませたい本である。
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