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「研究室」に行ってみた。 ちくまプリマー新書
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「研究室」に行ってみた。 ちくまプリマー新書

川端裕人(著者)

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「研究室」に行ってみた。 ちくまプリマー新書

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 筑摩書房
発売年月日 2014/12/10
JAN 9784480689252

「研究室」に行ってみた。

¥220

商品レビュー

4.4

16件のお客様レビュー

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2023/07/22

2023.7.22市立図書館 (刊行時に買っているはずなのだけど、積読のままみつからないので、とりあえず図書館で借りてみた) 小説もノンフィクションも手掛ける筆者が、タイトル通り、ユニークな研究者を訪ねたレポート。ジオグラフィック日本版/日経ビジネスオンラインに連載しているものの...

2023.7.22市立図書館 (刊行時に買っているはずなのだけど、積読のままみつからないので、とりあえず図書館で借りてみた) 小説もノンフィクションも手掛ける筆者が、タイトル通り、ユニークな研究者を訪ねたレポート。ジオグラフィック日本版/日経ビジネスオンラインに連載しているものの一部をまとめたものらしい。トップバッターは「バッタを倒しにアフリカへ」の前野ウルド浩太郎(「バッタを〜」にこの著者の来訪のくだりがあったおかげで、この本のことを思い出したというわけ)、以下、宇宙ベンチャーの高橋有希、バイオロボティクスの飯田史也、ニホニウム(取材当時は命名前だったので113番にとどまっている)の森田浩介、宇宙エレベーターの石川洋二、地理学の堀信行の6つの研究(室)の話。どれもすごい。でもある意味隣にいても不思議じゃないふつうの人が好きなことに打ち込むうちにいつのまにかすごいことを成し遂げているとも感じた。六人の話が偶然か意図的にか若い順に並んでいて、研究を志す若者に送る言葉も「好き」「楽しい」「熱意とスタミナ」「夢と熱い思いを共有する仲間」「はば広い視野と好奇心」「無知の知」と経験を重ねるにつれて含蓄が深くなっていくのが印象深かった。 この六人の「たくさんのふしぎ」登場が待たれる。

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2021/06/12

生物、機械、物理など、6人の「研究を極めてる人」を訪ねてその専門分野についての熱い想いを集めている。基礎研究的なものが多く、実を結ぶまでに数十年、あるいは実を結ばないかもしれない研究であっても、夢中になって邁進する研究者達の姿が興味深い。 短い頁の中でも、かなり各分野の細かい説...

生物、機械、物理など、6人の「研究を極めてる人」を訪ねてその専門分野についての熱い想いを集めている。基礎研究的なものが多く、実を結ぶまでに数十年、あるいは実を結ばないかもしれない研究であっても、夢中になって邁進する研究者達の姿が興味深い。 短い頁の中でも、かなり各分野の細かい説明がされている。基礎知識がないと理解はできないが、筆者の話の進め方がうまく、なんだか凄いことを突き詰めている雰囲気はよく伝わって来る。 ここまで凄い人達のようにはなれなくても、何がひとつでも「金にならなくても」夢中になれるものが欲しいものだ。

Posted by ブクログ

2020/04/22

テーマとしてはシンプルに「現在、研究の最前線を走る研究者の方々にお話を聞き、その研究内容の全貌と展望、そしてそこにたどり着くまでの彼らの道のり」が丁寧に語られる。 あとがきで著者が語っていたが、この本のタイトルを目にした読者の多くは「研究室」という言葉になんとなく理系的な雰囲気を...

テーマとしてはシンプルに「現在、研究の最前線を走る研究者の方々にお話を聞き、その研究内容の全貌と展望、そしてそこにたどり着くまでの彼らの道のり」が丁寧に語られる。 あとがきで著者が語っていたが、この本のタイトルを目にした読者の多くは「研究室」という言葉になんとなく理系的な雰囲気を感じ取るかもしれない。だが中身を読んでみると、たしかにいわゆる自然科学の研究室に多く触れているが、その内容を読んでいくと文系的な側面も多数見られる。 フィールドワークを行なう上で向かった先での生活や営みについて思いを馳せたり、研究対象を調べる中で哲学的な分析を行ない始めたり……。最終章の地理学者の研究に関しては、「地理学」というものがそもそも文理融合というか、そういった垣根が無意味であることを感じさせる複合分野の話も語られる。 あとがきにおいて著者は次のように述べている。 『理系と文系の区別は、高校から大学への流れの中では絶対のように見えるが、実際の研究の現場は、違う理屈が働いている。(中略)…実際には存在しない仕切りの中に、自分を閉じ込めることになるのだから。』 我々は、大学教養課程まで、すなわち初等+αの教育までは、体系に分けられた知識の整理とその理解に努める。だが、専門分野とその最先端へ向かえば「この研究がどこに属しているか」はほとんど意味がなくなり、「この研究は結局何を研究しているのか」という対象への意識こそが重要になる。対象を調べる際に理論とか工学とか、数理だとか哲学だとか、そういった区別は意味をなさなくなってゆくのだ。 この本ではそういった「研究の最先端において境界が曖昧となり、融合した状態」の面白さも記されている。それらの融合領域の、もちろん一般書であるゆえに理論的な厳密さやそこから生まれる真の美しさなどを感じ取るのは難しいだろうけれど、だとしても、入り口から覗き込んだ奥深さ・遠くに見える光の残滓、そういったものでも感じ取れれば、この本を読んだ意味は十分にあるといっていい。

Posted by ブクログ

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