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文明開化は長崎から(上)
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文明開化は長崎から(上)

広瀬隆(著者)

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文明開化は長崎から(上)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 集英社
発売年月日 2014/11/25
JAN 9784087890020

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2017/08/01

ヨーロッパを舞台にしたロスチャイルド家による全世界ネットワークを明らかにした大著『赤い楯』。その著者が四半世紀ぶりに出した大著のテーマは長崎。一見郷土史的に見える本書だが、読み進むに連れ東京を中心とした近代官僚国家日本とメディアが、隠し続けてきた江戸時代の日本の真の姿を解く鍵が長...

ヨーロッパを舞台にしたロスチャイルド家による全世界ネットワークを明らかにした大著『赤い楯』。その著者が四半世紀ぶりに出した大著のテーマは長崎。一見郷土史的に見える本書だが、読み進むに連れ東京を中心とした近代官僚国家日本とメディアが、隠し続けてきた江戸時代の日本の真の姿を解く鍵が長崎だったことが分かる。 教科書で習う江戸時代の人間と言えば、国を閉ざしてガラパゴス化し、例えば江戸後期になって杉田玄白らが絶望的な情報の少なさを乗り越えてオランダ語から『解体新書』を翻訳することで、やっと西洋医学の進んだ知識が紹介された、といったものだが、著者によるとそれは杉田らの宣伝による神話に過ぎなかった。 実は、同じことはとっくの昔の17世紀後半には長崎で既に行われていた。従来、長崎のオランダ通詞たちは会話しかできず、文章は読めなかったなんてことがまことしやかに言われてきていたが、実は医学に限らず多くの分野で長崎では、オランダ語と中国語の文献から常に世界の最新情報が情報収集され、多くの技術者たちも育っていた。今でこそポルトガル、オランダと言えば小国だが、当時地球の裏側まで頻繁に来ることが出来た国、つまりそれだけ国力があり、最先端の技術を持つ国であったため、非常に質のいい情報を効率よく集積することが可能だった。 瀬戸内海、西九州の多島海を中心に発展した西日本をシーパワー圏、東日本をランドパワー圏と考え、日本史をその相克と捉える史観がある。著者によると江戸時代の海禁政策と言われているものは、実は個々に海洋貿易を行い莫大な利益を上げていた西国の大藩を経済的に締め上げ、幕府が利益を独占するためのもの管理貿易だったということになる。 明治以降、政府の意向で幕末の志士たちは偶像化されてきたが、しばしば歴史家から指摘されるように、テクノクラートは圧倒的に幕府側に優秀な人材がいたわけで、その復権が近年進んできている。 ただ意外なほど名前が挙がってこないのが、江戸期に最先端情報が集まっていたはずの長崎で活動していた人々の名前。実はオランダ通詞を中心とするこうした人材は、明治新政権が誕生すると同時に幕府からの給与が支払われなくなったため、一斉に東京に移住するほかなくなり、そのため長崎に江戸期の記録が残らなかったらしい。ここ数年、こうした家系の子孫が集まり、散逸していた情報を集められることにより、江戸期の科学史が大きく塗り替えられ始めている。

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2016/07/26

帯文: ”世界に開かれた、唯一の扉。日本の近代はここから始まった!” ”ベストセラー『赤い楯』から23年。精緻な歴史調査のメスが、江戸時代を生きた天才・俊才・奇才の業績を掘り起こす。「明治維新=近代化」史観を覆す、画期的大作!” 目次: 序章、第一章 長崎に興った南蛮文化、第二...

帯文: ”世界に開かれた、唯一の扉。日本の近代はここから始まった!” ”ベストセラー『赤い楯』から23年。精緻な歴史調査のメスが、江戸時代を生きた天才・俊才・奇才の業績を掘り起こす。「明治維新=近代化」史観を覆す、画期的大作!” 目次: 序章、第一章 長崎に興った南蛮文化、第二章 平戸と長崎に商館設立・鎖国に突入、第三章 長崎出島に続々と文明開化、第四章 将軍・吉宗とオランダ通詞の大活躍、第五章 江戸に花咲いた蘭学と『解体新書』、第六章 大坂の蘭学創始と天文学の発展

Posted by ブクログ

2015/05/04

ようやく読み終わった、でもまだ下がある。「赤い楯」を髣髴とさせる広瀬隆の歴史もの。本書は、戦国時代から江戸末期までの日本における科学史、しかも忘れられた、もしくは葬られていた日本科学史に光を当てている。明治の文明開化で日本に西洋科学がもたらされた、といった誤った描像を正すべく描か...

ようやく読み終わった、でもまだ下がある。「赤い楯」を髣髴とさせる広瀬隆の歴史もの。本書は、戦国時代から江戸末期までの日本における科学史、しかも忘れられた、もしくは葬られていた日本科学史に光を当てている。明治の文明開化で日本に西洋科学がもたらされた、といった誤った描像を正すべく描かれた内容。<鎖国時代>の長崎という唯一の外国の窓を通じて江戸時代にも日本に科学を導入していった偉人達がつまびらかに描かれています。相変わらずの反権力・広瀬隆節が満載で、膨大な調査結果が400ページにわたってびっしりと掲載されている。読むのがしんどいが、読み応えはピカイチ。江戸時代がどんな時代か知る歴史書としてもよさそう。

Posted by ブクログ

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