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日本文学100年の名作(第4巻 1944-1953) 木の都 新潮文庫

アンソロジー(著者), 太宰治(著者), 坂口安吾(著者), 大岡昇平(著者), 織田作之助(著者), 池内紀(編者), 川本三郎(編者), 松田哲夫(編者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2014/12/01
JAN 9784101274355

日本文学100年の名作(第4巻 1944-1953)

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商品レビュー

3.7

5件のお客様レビュー

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2023/11/05

読んだことない作者さんを試し読みできるのが楽しい本シリーズ、今回特に印象深かったのは以下の作品。 1947|トカトントン  太宰治 何をやってもしらけてしまう若者と、その苦悩を相手にもしてくれない大人という構図の話として、若者側に共感する形で読んでいたのだけど、巻末の「読みどこ...

読んだことない作者さんを試し読みできるのが楽しい本シリーズ、今回特に印象深かったのは以下の作品。 1947|トカトントン  太宰治 何をやってもしらけてしまう若者と、その苦悩を相手にもしてくれない大人という構図の話として、若者側に共感する形で読んでいたのだけど、巻末の「読みどころ」で、若者側の「本当に苦しむことも悩むこともなしにすませる下心」への太宰の「口いっぱいにこみあげてくる嫌悪」を書いたのではないか、という解説があり、なるほどそういう読み方もあるかと思う。 それにしても、同時代の作品の中でも太宰作品は圧倒的に読みやすく、面白くて、さすがだ(めちゃくちゃ太宰贔屓かもしれませんが)。 1949|食慾について 大岡昇平 「食物に対する異常な関心が、暗い未来を考える余裕を与えず」「平静な態度を与え」るというのが、新鮮な見解。 実際に経験したことがないと出てこない目線な気がする。 1949|朝霧 永井龍男 ぼけちゃう老人ものに弱いので…。 切なくもとぼけた味わいで、ラストは何とも言えぬ余韻。

Posted by ブクログ

2018/11/03

戦中から終戦後にかけての15編。 個人的には太宰治、井伏鱒二、松本清張、五味康祐辺りが好きでした。どの短編も楽しく読みました。

Posted by ブクログ

2015/04/13

1944年から1953年にかけて書かれた日本文学から15篇を収録。個人的に面白かった順に。   坂口安吾「白痴」 戦争の最中にある街の描写に始まり、主人公の持つ信念、白痴の女をめぐる色々など、安吾が持つ頽廃というものへの憧れがぎゅっと込められていた。   井伏鱒二「遥拝隊長」 一...

1944年から1953年にかけて書かれた日本文学から15篇を収録。個人的に面白かった順に。   坂口安吾「白痴」 戦争の最中にある街の描写に始まり、主人公の持つ信念、白痴の女をめぐる色々など、安吾が持つ頽廃というものへの憧れがぎゅっと込められていた。   井伏鱒二「遥拝隊長」 一人の退役軍人を軸に据えて、悲哀に満ちたエピソードや、何となく心に残るフレーズが散りばめられた、井伏鱒二らしいユーモラスな短篇だった。   小山清「落穂拾い」 作者の考えが「誰かに贈物をするような心で書けたらなあ。」と素直に出てくるところに、単なる私小説に留まらない魅力を感じた。   永井龍男「朝霧」 痴呆というものを扱った小説はこれまであまり読んだことがなかったが、悲愴感は感じずむしろ面白く読めた。文章は静謐できめ細やかだった。   太宰治「トカトントン」 既読の作品だったが、トカトントンという音に悩まされる悲しき男の話、そしてそれに注がれる太宰自身の皮肉的な見解は、何度読んでも唸らされる。   島尾敏雄「島の果て」 南の島に駐屯している少尉と、島に暮らす少女との儚げな営みが、ドラマチックかつ優しい筆致で描かれていた。救いのあるラストもよかった。   長谷川四郎「鶴」 こちらはラストは悲惨なものの、暗さを感じさせない魅力を持った作品。鶴の自由な様子から、戦争による鬱屈からの脱出を夢見るというモチーフは面白かった。   織田作之助「木の都」 エッセイ風の語りから、少年時代の思い出の地、そこで出会った人々、と話が転々していくのが見事。大阪の街をもっと知りたくなった。   大岡昇平「食慾について」 他の著作(「野火」など)のイメージとはまた違った、エッセイ風のとぼけた雰囲気がよかった。   五味康祐「喪神」 一見普通の剣豪小説のようでいて、どこか幻想的な物語や文章で楽しめた。ラストには驚いた。   室生犀星「生涯の垣根」 作家である主人公が持つ庭へのこだわりと、民さんという職人への思いとのバランスが絶妙で面白かった。   松本清張「くるま宿」 剣術の得意な人力車夫をめぐる、時代小説でもありミステリーでもある上手い短篇。作者の他の長編にもいつか挑戦してみたい。   豊島与志雄「沼のほとり」 地味ながらも、しっとりと後に残るホラー。序盤にて、母親が抱く見知らぬ土地での不安な感じがよかった。   永井荷風「羊羹」 時代背景を知る上では興味深い内容かも知れないが、いかんせん物語が蔑ろな気がした。   獅子文六「塩百姓」 これにも同じく、時代を切り取ることに注心しすぎているように感じた。   戦争を題材とした物が多いという共通項はあるが、物語性に富んだもの、文章が美しい或いはユーモラスなもの、一方で時代性という観点でのみ選ばれたであろうものなど、玉石混交の感を受けた。

Posted by ブクログ

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