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帝国の慰安婦 植民地支配と記憶の闘い
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 朝日新聞出版 |
発売年月日 | 2014/11/01 |
JAN | 9784022511737 |
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帝国の慰安婦
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商品レビュー
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18件のお客様レビュー
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2018.02―読了 性奴隷か売春婦か、強制連行か自発的か、異なるイメージで真っ向から対立する慰安婦問題は、解決の糸口が見えないままだ。大日本帝国植民地の女性として帝国軍人を慰安し続けた高齢の元朝鮮人慰安婦たちのために、日韓はいまどうすべきか。元慰安婦たちの証言を丹念に拾い、慰安婦問題で対立する両者の主張の矛盾を突くいっぽう、「帝国」下の女性という普遍的な論点を指摘する。2013年夏に出版された韓国版はメディアや関連団体への厳しい提言が話題になった。本書は著者(『和解のために』で大佛次郎論壇賞受賞)が日本語で書き下ろした渾身の日本版
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慰安婦、挺対協、アジア女性基金のそれぞれの経緯、画一的な善悪性ではなく、検証された歴史的な事実に基づき、問題の解決方法を提示しています。
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帝国の慰安婦 ~植民地支配と記憶の戦い 朴裕河(パク・ユハ)著 朝日新聞出版 2014年11月30日発行 待ちに待った本、やっと回ってきました。 著者は1957年、ソウル生まれ、韓国の世宗大学校日本文学科教授。 慶應義塾大学文学部国文科を卒業し、早稲田大学の大学院博士課程まで修了している。この本は、2013年に韓国で出版され、日本語訳が待ち望まれていたが、2014年、自らが日本語で書き下ろしたもの。 朝日新聞出版だが、朝日新聞が報道してきた内容を支持するものでなく、むしろ逆で、朝日新聞が“間違い”を認める以前に出版されているこの本でも、「吉田清治証言」は疑わしいとしている。 慰安婦に関して、日本軍の関与はあったことは明らかと繰り返し言っている。営業について監督していたし、軍の指定した慰安所もあったので、運営に関しては確実に関わっていた。しかし、強制連行に関わったかどうかに関しては証拠がないので結論づけていない。 全体としては、そうした事実関係についてはフェアに整理していると思える。 この本に関する対立点は別のところにあると思われる。 著者が最も言いたかったことは、元慰安婦の支援運動がちょっとしたボタンの掛け違いというか、初期の勘違い、誤解などから始まってしまった不幸が、今日のような解決困難な日韓関係につながってしまったという点。 支援運動の中心体は、「韓国挺身隊問題対策協議会」という団体で、初代会長がユン・ジョンク梨花女子大学教授(現在は名誉教授)。この団体名からして、挺身隊=慰安婦と間違われたことを物語っているが、なぜか団体名は変えていない。教授の勘違いの可能性を指摘している。 慰安婦の存在を世に広く知らしめたのは、ジャーナリスト千田夏光が書いた1973年「従軍慰安婦“声なき女”八万人の告発」。しかし、大きな問題になったのは1990年以降、そして支援運動が広がったが、この段階ではまだ十分に研究が進んでいなかった。誤解や間違いを含めて支援運動が広がり、それに韓国のメディアと政権がのっかってしまったために、日韓関係が一気に悪化していったというわけである。 なかでも、日本の支援運動が慰安婦問題を社会変革と結びつけてしまったために、強制連行ありと考える人と、左派、韓国、反日などがひとくくりに扱われてしまい、強制連行なし=右派、嫌韓、ヘイトスピーチとなってしまった。 この本は、安易に挺身隊問題対策協議会の主張に乗っかり、政治利用した韓国政府に対する批判の本として読むことができるが、日本版を書き下ろすにあたって、このような日本の支援運動や、その逆のヘイトスピーチに至る対立についても丁寧に書き添えたのではないかと想像できる。 慰安婦問題は、強制連行ウンヌンもさることながら、それ以上に重要な問題がどこかに飛んでいってしまっている点を、著者は繰り返し指摘している。本来なら、人権問題と植民地支配の問題として考えなければいけない。そもそも、公娼制度があったこと自体が問題であり、そのような差別、さらには貧しい家は娘を売るという家長制度が悪の根元でもある。 連行については、軍や国と慰安婦との関係ばかり言っているが、圧倒的に悪いことをしたのは「業者」であり、莫大な利益をあげてきたのに、彼らには責めの目が向けられないのはおかしい、ということも強調している。 この本は、我々が新聞読んで分かった気になっているのに冷や水を浴びせかけてくれる。慰安婦問題について、何も知らないということを思い知らせてくれる。例えば、朝鮮半島は日本の植民地であり、朝鮮人は日本国民だった。そして、朝鮮人慰安婦は、日本人慰安婦の代替として、愛国行動していた(させられていた)のであり、インドネシア人や、そこに残っていた元宗主国のオランダ人を慰安婦にした行為とは、事情が違うということを、言われて初めて我々は気づく。 最後に締めくくるのは、以下の言葉。 慰安婦問題は、実は日本国が自国の女性たちにも強制した問題なのです。「河野談話」を修正しようとする否定派が「強制性」あるいは売春の議論をするためには、こうした苦痛を味わわされた自国の女性たちをまず先に思い浮かべなければならないでしょう。植民地の女性たちは、彼女たちを「代替」するために投入された存在に過ぎませんでした。日本の方々にはぜひそのことを思い出していただきたいと思います。 そう、まずは、日本の貧しい家庭の娘が連れていかれたのである。 反日だの、嫌韓だのの材料にするのはもってのほか。 自らの首を絞めることになる。
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