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仮面の商人 小学館文庫
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仮面の商人 小学館文庫

アンリ・トロワイヤ(著者), 小笠原豊樹(訳者)

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仮面の商人 小学館文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 小学館
発売年月日 2014/11/06
JAN 9784094060348

仮面の商人

¥220

商品レビュー

4

4件のお客様レビュー

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2022/05/10

近藤健児氏がラジオで紹介していた絶版文庫。薄い本ながら3部構成、1部は正直わたし好みではなかったものの、2部に入ると止まらない。あとは最後まで一気読み。ほかでは味わったことのない後味。

Posted by ブクログ

2021/04/25

トロワイヤ、てっきり伝記作家と思ってた。 小説は皮肉で面白い。ロシア系フランス人作家 高齢でも見劣りしない作品を続々と発表してたなんて…お見逸れしました。訳者の小笠原豊樹さんの解説も面白いし、小説家でもあったなんてビックリした

Posted by ブクログ

2015/01/12

 フランス屈指のベストセラー作家、アンリ・トロワイヤが1993年に発表した『仮面の商人』。第一部の舞台は1930年前後のパリ、主人公は新人作家のヴァランタン。県庁に勤めながら、仕事中も上司の目を盗んで原稿を書いている。上司のフィルティエ女史は、彼になかばあきれつつも、宿題をしない...

 フランス屈指のベストセラー作家、アンリ・トロワイヤが1993年に発表した『仮面の商人』。第一部の舞台は1930年前後のパリ、主人公は新人作家のヴァランタン。県庁に勤めながら、仕事中も上司の目を盗んで原稿を書いている。上司のフィルティエ女史は、彼になかばあきれつつも、宿題をしない息子をしかる母親のように接している。2,3日に一度はペリュランという学生時代の友人と食事をする。美食と昇進にしか関心がない俗物だが、ヴァランタンには、友人と言える人物がほかにいない。兄・ジョルジュはうぬぼれが強く、弟の気の弱さや純潔を嘲笑っている。作家としての第一作は、売れるどころか、文学界の話題にすらならない。  そんな鳴かず飛ばず、四面楚歌のヴァランタンの前に、ミューズが現れる。とあるパーティで知り合った裕福な年増の女性・エミリエンヌは、彼の理解者となり、文学上のアドバイスを与え、さらには年齢差を越えて男女の関係を結ぶ。ところが幸せは長く続かなかった。子を身ごもったエミリエンヌは彼との関係を清算し、別の男と結婚するというのだ。ヴァランタンは、かわりに頭がからっぽのお針子・コリンヌとつき合うが、心は満たされない。失意のヴァランタン……第一部は彼の死をもって閉じられる。  1992年へと時代を移した第二部、語り手はヴァランタンの甥であるアドリアン。ヴァランタンは〈生前は夢にも思わなかった名声を、死後に博し〉ている。アドリアンは叔父の伝記を書こうと、すでに高齢者となっている関係者にインタビューを重ねる。ここで語られる証言に、読者は驚かずには居られない。さらに、アドリアンは第三部で決定的な決断を迫られることになるのだが……。  記憶は自分の都合のいいようにねつ造される。50年以上も前のことを思い出して証言する老人たちは、どこまで真実を語れるだろうか。資料を集め、記録をもとに、客観的な記述を心がけたと伝記作家は言う。しかし、物語として都合の悪い事実が見つかった場合、彼はどうするだろうか。そもそも文学的な評価とは何に基づいているのだろうか。私たち読者が「真実」と思い込んでいるものの正体はなんだろうか。トロワイヤは、この作品の発表当時、80歳を越えて老境にある。そして小説家としてだけではなく、『女帝エカテリーナ』『バルザック伝』などの評伝などでも知られている人物だからこそ、この物語が書けたとも言える。いくつもの問いを軽やかに皮肉で包んだ、上質な機知に富む作品である。

Posted by ブクログ

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