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教えて!救急 整形外科疾患のミカタ
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教えて!救急 整形外科疾患のミカタ

斉藤究(編者)

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教えて!救急 整形外科疾患のミカタ

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 羊土社
発売年月日 2014/10/01
JAN 9784758117593

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商品レビュー

4

2件のお客様レビュー

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2024/03/24

現職のクリニック勤務のために購入した。 レントゲン写真が多く、総論概論に分かれていて読み進めやすかった。

Posted by ブクログ

2020/09/28

1年次初期研修医です。あくまでも私が現在研修中の病院における話ですが、外科系の救急当直で診る症例の5割以上は整形外科領域の案件で占められております。実際に救急外来の場に立ってみて初めて気付かされた、世の人々の骨の折れ易さ。若者のスポーツ外傷から、お年寄りの尻餅まで、ひっきりなしに...

1年次初期研修医です。あくまでも私が現在研修中の病院における話ですが、外科系の救急当直で診る症例の5割以上は整形外科領域の案件で占められております。実際に救急外来の場に立ってみて初めて気付かされた、世の人々の骨の折れ易さ。若者のスポーツ外傷から、お年寄りの尻餅まで、ひっきりなしに救急車で運ばれてきます。頼りになるのは勿論整形外科Dr.。非番の日でも、コール1つですぐに駆けつけ、嫌な顔一つせずに診療を引き継いで下さいます。研修医の「#上腕骨骨折疑い」なんてふわふわしたアセスメントが、「#上腕骨内側上顆骨折」とビシッとした診断に書き換えられます。気付けば単純2方向しかオーダーしてなかったレントゲンに、よく分からない撮影法が追加されています。「餅は餅屋」、「骨折は整形外科」と言わんばかりの勢いです。私は整形外科医を志している訳ではないのですが、あの頼もしさには思わずため息が漏れます。私も、放射線科の読影を待たずにズバッと診断できたなら。診断した後に適切な処置ができたなら。自信を持って患者さんを帰宅させられたなら。そのような望みを抱きながら、ネットで参考になりそうな資料を探していた時、この本に出会いました。救急×整形外科。まさにその時の私にうってつけのテーマでした。次回の当直の一助になれば、と思い、すぐに購入しました。 前半は総論的な内容で、全ての整形外科疾患に共通する診察と基本的な初期治療について載っています。問診で重要なのは、どの様な力が、身体のどこに、どの方向に働いたかをしっかり聴取する事。ただ「自動車と接触」で済ますのでなく、「どのくらいのスピードの自動車と、身体のどこがぶつかり、どの方向に、どのくらいの距離を吹っ飛び、どの様に地面に落下した」と、できる限り詳細に聴き取る事が大事と書いてあります。今まで自分がいかに役に立たないカルテをドヤ顔で書いていたかを思い知らされ、非常に恥ずかしい気分になりました。また、身体診察では、痛がる患者さん相手に慎重に圧痛点を探りながら骨折部位の目処をつけ、予想した部位付近のレントゲンを実際に撮ってみるのだそうです。そして出来上がった写真を見て答え合わせをするのだとか。私は今まで、まず患者さんが疼痛を訴える部位のレントゲンを撮り、それから骨折部位を探すものだとばかり思っていたので、このメソッドは目から鱗でした。患者さんが痛がっているからと言って、むやみやたらにレントゲンを撮るのはもう止めましょう。 初期治療に関しては、基本のRICEから脱臼の整復まで写真付きで分かり易く解説してあります。この辺りは実際の処置となりますので敷居は少し高くなりますが、将来整形外科Dr.の指導の元で実践する事にでもなった際に、予め頭に入れておくととても役に立つと思います。せめて包帯の巻き方くらい知っておきたいですものね。私はこの本を読むまで知りませんでした。知りませんでしたとも。 後半は、上肢、下肢、体幹の3部位に分けて、救急でよく出くわす整形外科疾患について詳しく書かれております。ありがたいのは、各疾患の診察から診断、初期治療からコンサルの判断まで網羅してくれているところ。非常に実臨床的で、整形外科Dr.が到着するまでにやっておくべき事が一通り載っており、当直に必携間違い無しの内容です。患者さんへの状態説明についても触れてあり、細やかな配慮に恐れ入るばかりです。とにもかくにも、救急の場では「骨折していません」は禁句なのです。 私は、この本を読んだ事により、整形外科疾患の見方、そして診方が大きく変わりました。誰も教えてくれなかった初歩中の初歩をこっそりと学ぶにはもってこいの教材です。正直な話、研修医にも理解できる様に噛み砕いては下さっているのですが、解剖学的な部分等、内容が少々複雑なところもあり、一回読んだだけでは全てを理解しきれません。しかし何回も読み返している内に、整形外科的用語も見慣れてきてイメージが湧きやすくなっていきます。数少ない外科系救急の参考書として、私の様な整形外科疾患に対して及び腰の研修医の力に必ずなってくれるものと思います。外科系当直のお供に、1冊いかがでしょうか。

Posted by ブクログ