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国家と秘密 隠される公文書 集英社新書
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国家と秘密 隠される公文書 集英社新書

瀬畑源(著者), 久保亨(著者)

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国家と秘密 隠される公文書 集英社新書

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 集英社
発売年月日 2014/10/01
JAN 9784087207590

国家と秘密 隠される公文書

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商品レビュー

4

11件のお客様レビュー

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2023/05/15

会社で仕事に従事したり、社会の中で生活するにあたり、日常的に多くの情報に接している。自分や家族の個人情報、会社にある営業機密や顧客情報、社員の人事情報など、データの形で保管されているものから、紙の契約書など、周囲は情報で溢れかえっている。国家運営レベルならさらに多くの情報を抱えて...

会社で仕事に従事したり、社会の中で生活するにあたり、日常的に多くの情報に接している。自分や家族の個人情報、会社にある営業機密や顧客情報、社員の人事情報など、データの形で保管されているものから、紙の契約書など、周囲は情報で溢れかえっている。国家運営レベルならさらに多くの情報を抱えているだろうし、自治体の公務員や行政に仕える官僚であれば、制度制定の過程を含めた情報量は途轍もない量に上ると思われる。最近は会社でも紙の削減やら経費削減で、何でもかんでもデータ化する傾向があり、尚且つ、検索スピードを維持するために無駄にデータ量を増やさないよう社員は涙ぐましい努力をしている。際たるものは文書情報一つ一つに保管期間を定め、期限経過後に削除していくものだろう。しかしながらこれもいつか使うのでは、という削除に対する恐怖から、わざわざテープに移して大型の倉庫に行った時点で永久に日の目を見ず、消えることの無い核燃料ゴミみたいになる。これは消せないパターンだが、世の中には知られたく無い情報をすぐに消してしまう文化もある。政治や外交、国防に関する検討過程などの情報がそれらに該当する。よく政治家がその情報はすでに廃棄されてます、といった答弁をする様な類いだ。国の運営に関わる重要文書がそうやって好き勝手に削除されていく。 本書は問題が制度にある事は勿論、それを利用する側や体制に問題があるとする。制度については日本で文書を保管する明確なルールが整備されたのは諸外国に比べて遅く、保管がイマイチだから開示請求しても存在しない状況が生まれてしまう。一方で制度があっても運営していく体制が少なすぎるから、一つ一つ情報を精査して管理するなど出来ようがない。また保管のルールができると今度は特定秘密保持の法制度化で、見たい情報が次々と秘匿されていくという、情報に関して八方塞がりの状況になっている。 よってこれを解決するにはその逆をやるしか無い。文書を必ず残すルールのもと、しっかりデータ化して分類し、情報を適切な範囲で共有可能とし、必要に応じてすぐに取り出せる様にする。システムの世界ではDKIWと表現される、(data,knowledge,information,wisdom)の世界観だ。重要なのは適切なアクセス権の設定と取り出しのスピードである。ただしシステムの世界でも厳格な管理運用を行うには相応のチェック体制が必要だ。体制がなければ適当な管理しかされずにただのゴミ溜めと化してしまう。 保存・管理・開示は一部が欠けると情報の価値が下がると言っても過言では無い。 本書を読みながら、制度も管理も開示も全てが不十分な実態を目にするが、多くの企業も似たような状況にあると思う。海外はわからないが、少なくとも日本人は情報の扱いが下手くそなだけでなく、情報の活用も苦手なのだと思う。 近年、世界情勢が刻一刻と目まぐるしく変わり、国家間の機密情報の交換なども国の運営に於いて非常に重要度を増している。アメリカのCIAやイギリスのMI6などまるでスパイ映画の世界に感じるが、日本でもそれに類する機関はあるものの、本当に重要な情報のやり取りができるのであろうか。情報に対する意識が低く、管理もままならない国に真面目に収集管理する各国が本当に重要な情報を開示するとは思えない。また交換に値する情報をこちらが提供できるかも謎だ。 本書を読んでそうした不安は益々大きくなるばかり。まずはウチの会社大丈夫?という不安ばかりが頭をよぎる。

Posted by ブクログ

2018/06/10

情報を隠し続けて責任を曖昧にする国家の論理。この「無責任の体系」を可能にするものは何か?本書はその原因が情報公開と公文書の管理体制の不備にあることをわかりやすく説明する。(2014年刊) ・序 章  もともと秘密だらけの公文書 ・第一章  捨てられる公文書 ・第二章  情報公開法...

情報を隠し続けて責任を曖昧にする国家の論理。この「無責任の体系」を可能にするものは何か?本書はその原因が情報公開と公文書の管理体制の不備にあることをわかりやすく説明する。(2014年刊) ・序 章  もともと秘密だらけの公文書 ・第一章  捨てられる公文書 ・第二章  情報公開法と公文書管理法の制定 ・第三章  現代日本の公文書管理の実態と問題点 ・第四章  公文書館の国際比較 ・第五章  特定秘密法と公文書管理 ・おわりに 公文書と共に消されていく行政の責任と歴史の真相 重要な内容であるが、すんなりと読める。掘り下げに物足りなさを感じるが、2014年の刊行時に比べ、事態(公文書の管理や情報公開のあり方)が悪化しているからであろう。「由らしむべし知らしめるべからず」と言うが、昨今の状況を考えると、国民の側にも、知る権利を守る意識が足りないのではないかと感じる。

Posted by ブクログ

2018/04/03

日本の公文書管理の現状、隠ぺい体質といったものがよくわかる入門書。さもありなんという状況がこれでもか、というくらい書かれている。

Posted by ブクログ

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