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現代秀歌 岩波新書
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現代秀歌 岩波新書

永田和宏(著者)

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現代秀歌 岩波新書

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2014/10/01
JAN 9784004315070

現代秀歌

¥220

商品レビュー

4.2

17件のお客様レビュー

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2024/02/02

小野茂樹 あの夏の數かぎりなきそしてまたたつた一つの表情をせよ 岩田正 イヴ・モンタンの枯葉を愛して三十年妻を愛して三十五年

Posted by ブクログ

2024/01/16

私には難しいかなと思って読み進めましたが、私にもこの本が大変な名著であることはわかりました。 姉妹編の『近代秀歌』も読んでみたいと思いました。 私も今、自分の健康面をしみじみ考えていたので、第10章の「病と死」、著者の永田和宏さんの奥様の河野裕子さんのことを綴られた「おわりに...

私には難しいかなと思って読み進めましたが、私にもこの本が大変な名著であることはわかりました。 姉妹編の『近代秀歌』も読んでみたいと思いました。 私も今、自分の健康面をしみじみ考えていたので、第10章の「病と死」、著者の永田和宏さんの奥様の河野裕子さんのことを綴られた「おわりに」が心に響きました。 <一日が過ぎれば一日減っていくきみとの時間 もうすぐ夏至だ>  永田和宏 この歌を永田さんは奥様の前で発表すべきか迷ったそうですが、発表されたそうです。 あとは、作歌する時の心構え(ヒント)として 第3章「新しい表現を求めて」 当たり前のことを当たり前に詠む。 <茂吉像は眼鏡も青銅(ブロンズ)こめかみに溶接されて日溜りのなか>  吉川宏志 <次々に走り過ぎ行く自動車の運転する人みな前を向く>  奥村晃作 よく考えてみれば、ただ当たり前のことを当たり前に詠んでいるだけなのですね。 第5章「日常」より <大根を探しにゆけば大根は夜の電柱にたてかけてあり>  花山多佳子 歌ではなにか深遠な思いや深い感動を詠まなければならないと思っている人々からは顰蹙を買いそうな歌である。なんてつまらないことを歌にしているのだと叱られそうでもある。しかし、こういうおもしろい歌を許すのも現代短歌である。現実の生活のなかにはこんな滑稽なシーンは数えきれないほどある。(中略) そんな笑いがあるからこそ続いている現実の世界なのかもしれないのだ。そのようなことに少しでも思いが向かうとするならば、この一首の存在価値はとても大きい。 私は、この本の自分の作歌に役立ちそうなところだけ抜き書きしましたが、この本の内容はもっと深いところにあります。 著者の永田和宏さんはこの本と姉妹編の『近代秀歌』を日本人の常識として読んで欲しいとおっしゃられています。私はこの本は随分前から積んでいましたが(2021年からです)、短歌を始めたので読みました。日本人の常識とされるものがやっと今読むことができて非常によかったと思います。

Posted by ブクログ

2023/09/09

goya626さんのレビューでの「名著」に惹かれてお取り寄せ。 「心のもっとも深いところに発する感情を定型と文語という基本の枠組みに乗せる歌」という短歌の魅力、「歌の力は誰かに読まれることによって、さらにいきいきとした力を発揮する」、「日常生活の場のいろいろな場面において思い出す...

goya626さんのレビューでの「名著」に惹かれてお取り寄せ。 「心のもっとも深いところに発する感情を定型と文語という基本の枠組みに乗せる歌」という短歌の魅力、「歌の力は誰かに読まれることによって、さらにいきいきとした力を発揮する」、「日常生活の場のいろいろな場面において思い出す」ことでほんとうに生きてくるという意識で、テーマごとに短歌の紹介と作られた時代背景や歌人の人生などを交えた解説がなされている。特に「青春」「社会・文化」「旅」の章の歌が印象に残った。巻末に歌人の一覧、歌索引が50音順に示されている。 「さまざまな読みを許容するのがいい歌の条件」「歌の読みに正確はない」「他の人の<感性の方程式>とでもいったものに触れる喜び」「読者のもののみかたを一新」「どう読めば、自分にとって歌がいちばん立ち上がってくるか、魅力的に映るかが大切」「上句と下句が合わせ鏡」のように互いに「問と答」をかけ合うことによって、立ち上がってくる顔が短歌における「私」であるとのこと。読み方の視点について参考になった。 穂村弘の「終バスにふたりは眠る紫の<降りますランプ>に取り囲まれて」の解説は、「不思議な童話のなかの出来事のように懐かしい」「正式名より、見たままのイメージを幼く表現したことが成功の秘密」 「サバンナの象のうんこよ聞いてくれだるいせつないこわいさみしい」については、「従来の短歌の短歌らしさをいとも簡単に遠くへ放り投げてしまった」 「青春はときにこのような破天荒な歌をもたらす」などの評が歌の世界を広げる。 一日が過ぎれば一日減つてゆくきみとの時間 もうすぐ夏至だ(永田和宏) さみしくてあたたかかりきこの世にて会ひ得しことを幸せと思ふ(河野裕子) 相聞歌として家族としての葛藤や残された時間を歌い上げ素晴らしいと思った。 好きな歌抜粋 ごろすけほう心ほほけてごろすけほうしんじついとしいごろすけほう(岡野弘彦) きみに逢う以前のぼくに遭いたくて海へのバスに揺られていたり(永田和宏) するだろう ぼくをすてたるものがたりマシュマロうくちにほおばりながら(村木道彦) カレンダーの隅24/31 分母の日に逢う約束がある(吉川宏志) さみしさでいっぱいだよとつよくつよく抱きしめあえば空気がぬける(渡辺松男) ときにわれら声をかけあふどちらかがどちらかを思ひ出だしたるとき(岩田正) 涙拭ひて逆襲し來る敵兵は長き廣西學生軍なりき(渡辺直己) 通訳の少年臆しつつ吾に訊ふ吾が教へたる日本語あはれ(前田透) ガス弾の匂い残れる黒髪を洗い梳かして君に逢いゆく(道浦母都子) 大正のマッチのラベルかなしいぞ球に乗る象日の丸をもつ(岡部圭一郎) ものおもふひとひらの湖をたたへたる蔵王は千年なにもせぬなり(川野里子) 曼珠沙華のするどき象夢にみしうちくだかれて秋ゆきぬべき(坪野哲久) 時間をチコに返してやらうといふやうに父は死にたり時間返りぬ(米川千嘉子)

Posted by ブクログ

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