マンガ西洋美術史(01) 「宮廷」を描いた画家 ラスケス、ヴァン・ダイク、ゴヤ、ダヴィッド、ヴィジェ・ルブラン

中野京子

• 販売会社／発売会社: 美術出版社
• 発売年月日: 2014/10/20
• JAN: 9784568260137

商品レビュー

2018/03/11

シリーズ第一巻。のち二巻と比べても、画力が高い漫画家がそろっており、満足度が高い。
ベラスケス、ゴヤの章は必見。研究資料の豊富さにもよるのだろうが、漫画家がどれだけ対象画家の意図を理解しているかによって読み応えがかなり異なる。ヴァン・ダイクの髭の描き方はとくにひどく、少女漫画の王子様顔に線を描いただけでバランス悪く、子どもの付け髭のようにしか見えない。

驚きだったのは、アントワネットの肖像を描いたロココ女流画家のヴィジェ＝ルブラン。ロダンの弟子のカミーユ・クローデルぐらいは知っていたが、早くから女性の画家が存在していたが、美術評論家や教育への門戸を閉ざされ、歴史から抹消されていた事実を知った。

2017/07/23

前書きにもあるように巷に溢れている美術史の本は時代ごとにまとまっており、本書の宮廷画家のような切り口のものはなかなかない。
ゆえに貴重であり、新しい発見もあった。

2016/12/29

マンガでざっくりと画家の生涯を掴み、その後の筆者の概説的な文章で画家の芸風や絵画史上の意義についてより理解を深められる。あくまで入門用なので深いところまでの言及や分析は控えめだが、サクッと読めて分かり易くなかなか面白いので2巻3巻も読もうと思う。紹介された超メジャーな画家たちの中では少しマイナーなルブランだけど、筆者の愛情たっぷりな解説が面白かった。お陰様で俄然、自画像の美しいルブランに興味わいた！