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「踊り場」日本論 犀の教室Liberal Arts Lab
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「踊り場」日本論 犀の教室Liberal Arts Lab

小田嶋隆(著者), 岡田憲治(著者)

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「踊り場」日本論 犀の教室Liberal Arts Lab

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 晶文社
発売年月日 2014/09/22
JAN 9784794968173

「踊り場」日本論

¥385

商品レビュー

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2015/09/17

2015年9月16日読了。コラムニスト小田嶋氏と政治学者の岡田氏の、「日本」を論じる対談集。「現在と将来の日本を憂いている」「とはいえ過去の日本を美化するわけではない」お互いの立場が共通していて、かつお互いの思想・仕事を尊敬・尊重しあっている雰囲気が感じられ、対談の内容も興味深い...

2015年9月16日読了。コラムニスト小田嶋氏と政治学者の岡田氏の、「日本」を論じる対談集。「現在と将来の日本を憂いている」「とはいえ過去の日本を美化するわけではない」お互いの立場が共通していて、かつお互いの思想・仕事を尊敬・尊重しあっている雰囲気が感じられ、対談の内容も興味深い。村上龍のコラムなどでもよく見かけるが、「どの政治家がどの層の利益を代表しているのか分からない」「対立軸がどこにあるのか分からない」ため、政治に興味を持つことができない仕組みが日本にあり、何でも欧米に倣うのが正しいわけではないが、「政治がビジョンを持って国を動かす」ことができないこの仕組みはまずいよなあ・・・さりとて自分はどこから手をつけることができるのか・・・と絶望的な気分にもなる。何事に対しても理性的に、批判的態度は崩さずに、論は戦わせるが個人攻撃はしない、というスタンスを取り続けることは難しいもんだよなあ。

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2015/01/28

「踊り場」は、歩みをゆるめて、来し方と行く末を再評価するための過程だ。 そんな踊り場になれば、という本。 天国もない、地獄もない、国なんてない、宗教もない。みんながただ今を生きるだけ…という、『イマジン』の世界になっている日本。 階層、というよりも、怨念のようなものが表...

「踊り場」は、歩みをゆるめて、来し方と行く末を再評価するための過程だ。 そんな踊り場になれば、という本。 天国もない、地獄もない、国なんてない、宗教もない。みんながただ今を生きるだけ…という、『イマジン』の世界になっている日本。 階層、というよりも、怨念のようなものが表面化してきている日本。それが本当に表面化しているのか、怨念表面化装置としてのインターネットのおかげなのか。 教育に変なふうに手をつっこまれる。三年間抱っこし放題などというズレぬいた発想。どうしたらいいんだろう。 そんな気持ちを持ちながらの雑談集。 さんざん政治の話をしたうえで、「政治家になりたいと立候補するような人間に投票したくない」という話が出てきたりする。 「取り戻す」という日本は、いったいいつのバージョンのものなのか、そもそも取り戻すって言うけど、アンタのものだったのか。 そんな感じで現政権をおちょくりながら、けれど従来型の型にはまった区分けにならないように、という配慮をしながら、話はグデグデと進んでいく。そう、ここは踊り場だから。急いで駆け抜けようとする人は転ぶかもしれない。 ボーダーは移動する。古き良き時代、の嘘臭さ。一筋縄ではいかない。まあ、踊り場だから。

Posted by ブクログ

2014/11/23

内田樹、平川克美、そして本書の小田嶋隆は、ここ数年の反グローバリズム、反新自由主義経済、反反知性主義(?)という路線で日本の政治・経済のあり方についてもの申している面々。どうも大企業や右派政治家には人気がないようだ。あたりまえか。 しかし最後に務めた外資系の広告代理店でグローバ...

内田樹、平川克美、そして本書の小田嶋隆は、ここ数年の反グローバリズム、反新自由主義経済、反反知性主義(?)という路線で日本の政治・経済のあり方についてもの申している面々。どうも大企業や右派政治家には人気がないようだ。あたりまえか。 しかし最後に務めた外資系の広告代理店でグローバル企業のシビアさとカネの動き、そしてドライな人事を目の当たりし、最後は本国からの縮小命令で職を追われた身としては、やはりグローバリズムってのはどっかにいる強者がガッポリと持って行く仕組みに他ならないと思う。ていねいに人を育てたり、相手を思いやったりするようなものはおそらく排除される。だから彼らの説に共感するのです。たぶん、それまでは僕は「強者」のポジションに立つことを夢見ていた。そのために「弱者」が割りをくうのは仕方がないというか、考えないようにしていた。あるいは自分が充分に成功したら、弱者を救ってやればいいと〜トリクルダウンを起こせばいいのだと思っていた。 それは今のグローバリスト達の考え方そのものだ。 いま、弱者の側にいる自分が彼らの思想に共感してしまうのは都合のいい必然であると思うが、どこか彼らもひとの「弱さ」を知っていてそれを抱えて生きる方法を模索しているのだと思う。 穏やかに、声を荒げずに淡々と生きる。タオイズムのような中庸の思想。それはとても弱々しいけれど、そこに日本の未来を良きものにするヒントがあるような気がする。

Posted by ブクログ

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