反福祉論 新時代のセーフティーネットを求めて ちくま新書1090

金菱清(著者), 大澤史伸(著者)

• 販売会社／発売会社: 筑摩書房
• 発売年月日: 2014/09/10
• JAN: 9784480067975

商品レビュー

2020/05/13

福祉や保険制度があって、それにあわせて人を救おうとしても、それはごく限られた対応でしかない。
制度的救済は、生活の一部にのみ関わるもので、適応範囲をいくら広げ、細かくしていっても、全面的な解決はありえない。

そうした当たり前のことを、制度外で生きる人々の暮らしや、イエスの生きた姿から問い直そうとする本書の試みは、福祉制度を設ければ万事片がつくかのように考えがちなわれわれにとって、とても新鮮に映る。

国の予算の半分を借金でまかなっているわが国の財政がいつまでもたちゆく筈がなく、こうした根本からの問いかけが求められているのは間違いない。

2016/03/08

反福祉論というタイトルですが、何を論じているのかがあまりはっきりしませんでした。制度による福祉は確かに限界があります。それを補完する実践が必要であり、すでに取り組まれていることも自明です。実践の実例は読みごたえがありました。そこを中心にルポとして、論を展開したほうが著者の言いたかったことがはっきりしたのではと思います。

2014/11/29

福祉を社会学で考えたような？本。もっとやわらかい本かと思ったら、むずかしくてほとんど読めなかった。
いまの福祉の制度や実践からこぼれおちているひとに学ぶことによって、福祉をさらに発展させたいとのことですが、内容がわからなかったので、わたしにはなんとも言えないです。くやしい。