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降霊会の夜 朝日文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 朝日新聞出版 |
発売年月日 | 2014/09/01 |
JAN | 9784022647474 |
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降霊会の夜
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商品レビュー
3.5
26件のお客様レビュー
時代は戦後間もない昭和30年代、小学三年生だった〈私〉の前に現れた転校生のキヨは忽然とこの世を去る。 キヨにとって〈私〉は唯一の友達だった筈だが、最後の最後に私は彼に対して冷たい態度をとってしまった。 キヨが他の子供達に毛嫌いされた理由は、身なりの貧弱さや河川敷に建てたバラックの...
時代は戦後間もない昭和30年代、小学三年生だった〈私〉の前に現れた転校生のキヨは忽然とこの世を去る。 キヨにとって〈私〉は唯一の友達だった筈だが、最後の最後に私は彼に対して冷たい態度をとってしまった。 キヨが他の子供達に毛嫌いされた理由は、身なりの貧弱さや河川敷に建てたバラックの家が原因ではではなかった。 子供だからこそ抱く無邪気な夢や希望と云う宝物を持てなかったキヨの雰囲気が原因だったのだろう。 この戦後間もないゼロからのスタートの時代から、人間の生きる環境の格差は既に生じていた。 〈私〉はその後、すっかりとキヨの存在を忘れていた。 初老になった〈私〉は、親が残してくれた別荘地で生活をしていた。 ある嵐の日、庭の樹の元にうずくまる女性に気付き、室内へと避難させて一晩を過ごさせた。 翌朝、謎の女性は御礼として〈私〉が逢いたいと願っている人と会わせますと、同じ別荘地内にあるイギリス人の霊媒師の家に誘った。 そこで〈私〉はキヨに逢うことを願ったのだが、霊媒師によって現れたのは予想外のキヨの父親だった。 〈私〉が切に逢いたいと願った人は、いっ時夢中になった美しい百合子という女性だった。 しかし霊媒師の元に現れたのは、若くして亡くなった真澄だった。 真澄とは高校の頃から付き合っていたのだが、彼女は特別な気持ちで〈私〉と付き合っていた。 そんな気持ちを〈私〉は薄々気付いてはいたが、真澄とは一定の距離を保った付き合いを続け、その後はっきりと別れの言葉もかけずに真澄から去った。 その頃、同時に百合子と付き合っていたのだが、彼女とも〈私〉は一方的に別れてしまう。 その時、百合子は「私は死ぬ」との言葉を残して姿を消した。 浅田氏が綴る「あの世」と「この世」が織りなす物語だ。
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浅田節でぐいぐい読ませられたけど、最終的には?で終わったかな。 友だちが怖いよー、とおすすめしてくれたけど、怖さは感じず。 戦後から高度成長期の雰囲気を感じて勉強にはなった。 導入の夢部分の、恨みをかって生きてきたという前振りにしては、そこまでとてつもない恨みではなかったよう...
浅田節でぐいぐい読ませられたけど、最終的には?で終わったかな。 友だちが怖いよー、とおすすめしてくれたけど、怖さは感じず。 戦後から高度成長期の雰囲気を感じて勉強にはなった。 導入の夢部分の、恨みをかって生きてきたという前振りにしては、そこまでとてつもない恨みではなかったような。 反対に、誰にでも心当たりがありそうなことでもあり、我が身と思えば、他人にとっては些細なことも大きな悔恨や隠したい過去として確かにあるな…と思う。 ごめんもさよならも言わない主人公は冷たく感じるけど、なぜあえてそうしたんだろうか…?
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
日本はめざましく復興した。いや、あれは復興なんかじゃない。肝腎要のなかみをないがしろにして、外づらだけを書割に仕立て上げ、さあオリンピックを開催しましょうと大ぼらを吹いたんだ 解説にも書かれていたが、違和感のなさが怖いな、と思う全体に散りばめられた浅田さんの問いが刺さる作品だった
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