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熱狂なきファシズム ニッポンの無関心を観察する
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2014/08/01 |
JAN | 9784309246703 |
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熱狂なきファシズム ニッポンの無関心を観察する
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商品レビュー
4.1
11件のお客様レビュー
7年前に出版された本ではあるけど、話題に古さは感じなかった。ここで書かれている政府について、および日本社会の水面下で静かに進む「ファシズム」については当時より進んでいることを感じるから、ため息をつきながら読んだ。声を挙げることに反感を買われ、黙っていることでそれを進めてしまってい...
7年前に出版された本ではあるけど、話題に古さは感じなかった。ここで書かれている政府について、および日本社会の水面下で静かに進む「ファシズム」については当時より進んでいることを感じるから、ため息をつきながら読んだ。声を挙げることに反感を買われ、黙っていることでそれを進めてしまっているということは、毎度の選挙の低投票率や政治的不祥事への反応でもう見えているが、本当に現状を変えたければ、やはり行動で示さないといけない…と言ってもそれが通じないのでジレンマとなる。現在開催中のアレに対する「始まってしまったから云々」という言葉やそれに対するマスやネットで見られる反応にも、決してこれと無関係ではない、とか言ってしまったら反感を買われそうだな。とまれ、ファシズムには精いっぱい抗いたいので、この秋の選挙は投票するし、せめて周囲には必死で訴えたい。
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想田和弘さんについては、内田樹さんのアンソロジーにも寄稿されていたし、映画「演劇1」「演劇2」だけは見たし、何よりも、Facebookの中での発言をいつも見させていただいて、反-安倍、反-原発推進、民主主義擁護のスタンスにはほぼ常に共感させられている。 この本は始めの3分の1ほど...
想田和弘さんについては、内田樹さんのアンソロジーにも寄稿されていたし、映画「演劇1」「演劇2」だけは見たし、何よりも、Facebookの中での発言をいつも見させていただいて、反-安倍、反-原発推進、民主主義擁護のスタンスにはほぼ常に共感させられている。 この本は始めの3分の1ほどが、自民党改憲草案への徹底的な批判、3.11後の「おかしな日本」についての分析に当てられており、あとは雑多な(しかしドキュメンタリー映画論中心の)エッセイ集となっている。 現在の日本の選挙制度についての疑問点にはなるほどと思った。想田さんの映画「選挙」「選挙2」も見てみたい。 また、想田さんの指摘によると、ヒトラー政権出現時の大衆の「熱狂」とは逆に、現在の日本が向かっているのは、無関心な静かさの中でのファシズム化である。日本の一般庶民の政治意識の低さは、今に始まったことではないというか、天地開闢以来、日本の市民が政治的意識が高かったことはないと思う。それでいて、言論・表現の自由などを好きなように満喫しているのが現在の日本人だ。そうした自由、個人の基本的人権、民主主義を明らかに蹂躙する意図を隠そうともしない自民党改憲案を、なぜ国民はろくに批判しようとも、調べようともしないのか。 日本のファシズムは、無関心に支えられて成長している。 一方で、この本に含まれている想田さんのドキュメンタリー映画「観察映画」のセオリーにも興味深いものがある。あらかじめ表現者側が用意した「台本」を排除して客体である人物や状況に接近し、先入観抜きで遭遇した「現実」が、映像により切り取られる。これはインチキ臭いTV番組とは一線を画するものであり、かつ、現代芸術の手法として有効だと思う。 むきだしの現実との出逢い、その体験が映画を作ることそのものでもあるのだ。 ただし、長時間にわたって撮影された映像は、映画としてのパッケージ化にあたって当然きりつめられ、編集される。その「編集」に際して、いかに(予定調和的、イデオロギー的、情動的な)自己を抑制できるか。そこがキモになってくるだろう。 本書は2014年夏に刊行されたもので、収録された文章はそれ以前のもの。安保法制強行採決とその際に生じた、若者達を中心とする巨大なデモについては当然書かれていない。 しかし原発事故をめぐる考察、自民党や橋下徹についての批判、映画「永遠の0」の危険性など、読むに値する文章がてんこ盛りである。
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今の日本の政治状況に対する著者の見方に強く共感した。第1章と「あとがきのような『永遠の0』論」は今、多くの人々に読まれるべきだろう。また第3章の「観ること」の権力性に関する指摘や、現代のすぐれた表現活動(ドキュメンタリ、演劇)やそこで生み出されている新たなものの見方について、教え...
今の日本の政治状況に対する著者の見方に強く共感した。第1章と「あとがきのような『永遠の0』論」は今、多くの人々に読まれるべきだろう。また第3章の「観ること」の権力性に関する指摘や、現代のすぐれた表現活動(ドキュメンタリ、演劇)やそこで生み出されている新たなものの見方について、教えられるところがたくさんあった。
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