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石の虚塔 発見と捏造、考古学に憑かれた男たち
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2014/08/12 |
JAN | 9784103362517 |
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3.3
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旧石器発掘捏造事件へ至る、人間模様を描く、ノンフィクション。 序章 オレたちの神様 第一章 岩宿の発見 第二章 人間・相澤忠洋 第三章 芹沢長介と登呂の鬼 第四章 前期旧石器狂騒 第五章 孤立する芹沢 第六章 暴かれる神の手 最終章 神々の黄昏 参考文献一覧有り。 何故、...
旧石器発掘捏造事件へ至る、人間模様を描く、ノンフィクション。 序章 オレたちの神様 第一章 岩宿の発見 第二章 人間・相澤忠洋 第三章 芹沢長介と登呂の鬼 第四章 前期旧石器狂騒 第五章 孤立する芹沢 第六章 暴かれる神の手 最終章 神々の黄昏 参考文献一覧有り。 何故、旧石器発掘捏造事件は起こったのか? 岩宿遺跡から事件へ至るまでの、人間模様と、その闇を描く。 一介のアマチュア発掘者から岩宿遺跡を発見した、相澤忠洋。 相澤と共に岩宿遺跡の発掘に携わり、旧石器時代の 研究を邁進した、芹沢長介。(父は芹沢銈介) そして、藤村新一による捏造事件。 事件へ至るまでの日本の考古学の体質の闇深さといったら。 これらが捏造事件へ至るまでへの影響となるようだ。 在野の研究者の発見に慎重で懐疑的な、学者たち。 閉鎖的な体質からの、発見後の、反発、批判、誹謗中傷。 学閥の権威に、学歴至上主義。学者も在野の研究者も派閥争い。 それが「神の手」で多くの石器が発見されたことで、一変! 捏造の決定的な証拠が出るまで、信じきっていた。 まるで「東日流外三郡誌」の事件の如く。 ただ、遺跡が国の史跡になったことや教科書に載った経緯と 実際の事件についての記述が少ないこと、文中に画像が無いこと、 更に、著者の推測な感じの記述が多いのが、残念。
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ノンフィクションでは対象の人物、ないしは分野の成り立ちの説明から始まり、それに関して「そんなのいいから盛り上がるとこ早く読ませてくれよ~」と思う事が度々ある。本作もそう感じながら読み進め、早く神の手による偽装のとこ読ませて!と思っていたが今回ばかりは大反省。面白い部分はまさに最初...
ノンフィクションでは対象の人物、ないしは分野の成り立ちの説明から始まり、それに関して「そんなのいいから盛り上がるとこ早く読ませてくれよ~」と思う事が度々ある。本作もそう感じながら読み進め、早く神の手による偽装のとこ読ませて!と思っていたが今回ばかりは大反省。面白い部分はまさに最初に書いたとこから浮かび上がる人達がいかに剥き出しで昭和っぽさ丸出し感と偉くなると共に権力化していき他を認めようとしない人の業なようなものが描かれた部分にこそフォーカスしているからこそこんなに良くも悪くも魅力的な人間達によるドロドロしたドラマがここにはあった。
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人脈でもなくコネでもなく、実力だけがものをいう単純明快な世界がどこかに残っていてほしい、とぼくは思うのだが、科学の世界もそうではないらしい。特に考古学のように、実験による再現が難しい分野ではその傾向が強いのかもしれない。大昔の徒弟制度を見るようだ。 ただ、本書の目指すところがよ...
人脈でもなくコネでもなく、実力だけがものをいう単純明快な世界がどこかに残っていてほしい、とぼくは思うのだが、科学の世界もそうではないらしい。特に考古学のように、実験による再現が難しい分野ではその傾向が強いのかもしれない。大昔の徒弟制度を見るようだ。 ただ、本書の目指すところがよくわからない。 捏造を行った「神の手」藤村新一は本書の冒頭と終盤に登場するだけ。藤村が捏造に手を染めた理由に踏み込むわけではない。捏造を見抜けなかった考古学界の構造的な問題を考えようというのであれば、本書の大部分を占める相澤忠洋や芹沢長介、杉原壮介といった考古学界の重鎮たちの来し方行く末はどのように読んでよいのかわからない。彼らの軋轢は興味深いけれど、部外者としては彼らのプライドやこだわりより、彼らの考古学上の発見のほうが興味深い。でもそれを解説するのは本筋ではない。 何が書きたかったんだろう?
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