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井田真木子 著作撰集
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井田真木子 著作撰集

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井田真木子 著作撰集

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 里山社
発売年月日 2014/07/01
JAN 9784907497019

井田真木子 著作撰集

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2019/10/20

”女子プロレス”、”男性の同性愛者”、”希代のノンフィクション作家(トルーマン・カポーティ等)”。 これら3つは、全て女性ノンフィクション作家である井田 真木子が長編作品で扱ったテーマである。44歳という若さでまさに夭折した彼女の作品は長らく絶版になっていたというが、その長編や...

”女子プロレス”、”男性の同性愛者”、”希代のノンフィクション作家(トルーマン・カポーティ等)”。 これら3つは、全て女性ノンフィクション作家である井田 真木子が長編作品で扱ったテーマである。44歳という若さでまさに夭折した彼女の作品は長らく絶版になっていたというが、その長編や短編をまとめて2014年に出版されたのが本書である。 ”女子プロレス”を題材とした「プロレス少女伝説」には、日本の女子プロレス黄金期を築いたクラッシュ・ギャルズの長与千種と、神取忍などへの密着取材に基づく生々しいボイスが収められている。80年代の女子プロレスブームというのはそのブームの絶頂に生まれ、事後でしかブームを知らない私にとって一つの謎であった故に、本書での女子プロレスラーたちの闘いの様子は、とても心に刺さるものであった。ここまで生々しいボイスを収めることができたのも、前述の女子プロレスラーたちから信頼された著者の関係性作りによるものであることが良く理解できる。 続く”同性愛者たち”は、1980~90年代の男性同性愛者のグループを舞台に、彼らが起こした同性愛者差別の行政訴訟や、サンフランシスコでのゲイ・パレードに参戦し、海外の団体と結ばれた交流、そしてHIVの問題などを描き出している。ここでも圧倒されるのは、著者が同性愛者たちのグループから引き出した生々しいボイスである。 対象が何であれ、徹底的に対象と生身の人間としての関係性を築いたからこそ得られるボイス。そうしたボイスは時代を経ても古びずに、読者の心を打つ。

Posted by ブクログ

2015/02/09

「心が折る」は神取忍が言った言葉だとは知っていたが、井田さんが引き出した言葉だったとは初めて知りました。御在命の時に井田さんの事を知りたかったです。

Posted by ブクログ

2014/09/10

「ひとり出版社」里山社が発刊されました「井田真木子著作選集」ですが、90年代を彗星のごとく登場し、21世紀幕開けの年に強い光輝を放ちながら燃え尽きるかのように44歳の若さで夭折した一人のノンフィクションライターの強烈な足跡を理解できる作品集となっています。 日本語の歴史の中で最...

「ひとり出版社」里山社が発刊されました「井田真木子著作選集」ですが、90年代を彗星のごとく登場し、21世紀幕開けの年に強い光輝を放ちながら燃え尽きるかのように44歳の若さで夭折した一人のノンフィクションライターの強烈な足跡を理解できる作品集となっています。 日本語の歴史の中で最初に「心が折れる」という表現を神取忍から引き出したことでも有名な、大宅壮一ノンフィクション賞受賞の出世作『プロレス少女伝説』から、HIV疾患と同性愛差別を正面から受け止めた『同性愛者たち』また「海外ノンフィクション作品をノンフィクションした」企てが惜しむらく中途で絶筆となった『かくてバンドは鳴りやまず』など長編ノンフィクションの他、過去未収録の短編ノンフィクション、また一級の小エッセイ、「詩人」時代の貴重な詩篇を収めた「井田真木子」という作家の「異能」がこの一冊で明瞭に分かる構成になっています。 またこの本の出版記念イベントにて某編集者が「暇つぶしで読むと後悔する」旨を話されていて、今まさに読了できた私もまさに同感するところで「ノンフィクション」とはかくも読み手の横っ面を引っ叩きにかかるものであったかと。 著者は問います。 「もし、これから先、誰と会うことも禁じられ、外界からも遮断されて生きなければならないとき、その『本』はあなたや私に切実であること、言い換えればリアリティをもたらしてくれるだろうか。」と。 ああ僕はそんな『本』に出会いたいがために日々本を読んでいたようなものであったことを悟り、叩かれた頬を摩りながらこの『著作選集』と出会えたことは幸いだったと思えた次第です。 個人的にはノンフィクション作品もさることながら肩の力を抜いて短いエッセイは一級品だと思います。柔らかに綴られながら著者持つ明晰さと苛烈なる放言が自己へ向かうのは、「詩」から出発しながら「フィクションではないもの」に言葉を差し向けた「詩人」の痛切な覚悟が滲みます。 「井田真木子著作選集」第二弾も期待したいところです。

Posted by ブクログ

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