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法廷はことばの教室や! 傍聴センセイ裁判録
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法廷はことばの教室や! 傍聴センセイ裁判録

札埜和男(著者)

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法廷はことばの教室や! 傍聴センセイ裁判録

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 大修館書店
発売年月日 2013/07/01
JAN 9784469222289

法廷はことばの教室や! 傍聴センセイ裁判録

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商品レビュー

3.5

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2015/05/09

 高校の国語の先生による、法律とことばの関係について書かれたもの。法律、裁判に関わる様々な職業の人の話も載っている。  法言語学(forensic linguistics)という分野があって、司法現場における言語の使用や、認知について研究する分野があるが、それなのかなあ、と思って...

 高校の国語の先生による、法律とことばの関係について書かれたもの。法律、裁判に関わる様々な職業の人の話も載っている。  法言語学(forensic linguistics)という分野があって、司法現場における言語の使用や、認知について研究する分野があるが、それなのかなあ、と思って読んだ。実際は、そんな堅苦しい内容はなく、多くの人の語りを含んだエッセイのようなものになっている。  内容としては、ことばについて考えるよりも以前に、法律や裁判に関心を持つきっかけとして、キャリアガイダンス的な機能も持っている。例えば、法廷通訳人、速記官、調停委員、法医学者、家庭裁判所調査官、刑務官…と、これまで思いもしなかった多くの専門職の人が裁判に関わっている。裁判と言えば裁判官と弁護士と検察官、という意識を変えざるを得ない。  もう一つ大きな内容の柱は、方言の機能である。裁判と言う場であえて方言の使用を選択する意図は何か、ということで、「場の緩和機能」、「攻撃機能」、「日常の空間形成機能」の3つが述べられている。「場の緩和」と「日常の空間形成」は同じことじゃないのか、とか思ってしまうが、別に社会言語学の専門書と言う訳でもないので、そんなに気にならない。「たぬき・むじな事件」と「むささび・もま事件」で、前者は「事実の錯誤=たぬきとむじなが別の動物だと思っていた。禁猟の対象を捕まえる意図はなかった」により無罪、後者は「法律の錯誤=被告はむささびの禁猟を知らず、さらにむささびという呼び名を知らなかったが、事実としてむささびを獲ってしまった、意図的に禁猟の対象を捕えた」により有罪、というのは面白いと思った。  裁判員制度のゆるキャラの下りなど、やや冗長な部分もあるが、全体としてはとても面白いし、生徒に勧めたい本だと思った。(15/05/06)

Posted by ブクログ

2014/02/27

法廷における方言をめぐる勘違いがユニーク。転勤族である検察官と裁判官の赴任先での奮闘記録である。なかなか克明に著されており臨場感がある。真剣な現場なればこその一種独特のおかしみに思わずクスリとさせられる。このほか、裁判所でしか使われることのない専門用語の勘違いもある結構紹介されて...

法廷における方言をめぐる勘違いがユニーク。転勤族である検察官と裁判官の赴任先での奮闘記録である。なかなか克明に著されており臨場感がある。真剣な現場なればこその一種独特のおかしみに思わずクスリとさせられる。このほか、裁判所でしか使われることのない専門用語の勘違いもある結構紹介されている。これもなかなか笑えた。

Posted by ブクログ

2013/12/09

裁判の傍聴が好きな高校の国語の先生が、法廷やそこの関わる人々や出来事を「ことば」という視点から紹介してくれています。単に法知識教育ではなく、ことばを通じた人間教育的視点から著者は高校で模擬裁判などを指導されているそうですが、そういう教育的視点はおいといて、裁判所にお世話になったこ...

裁判の傍聴が好きな高校の国語の先生が、法廷やそこの関わる人々や出来事を「ことば」という視点から紹介してくれています。単に法知識教育ではなく、ことばを通じた人間教育的視点から著者は高校で模擬裁判などを指導されているそうですが、そういう教育的視点はおいといて、裁判所にお世話になったことの無い素人としては、法廷に関わる様々な人々の様子が生き生きと描かれていて面白かった。法廷にお世話にはなりたくはないけど、勉強になりました。

Posted by ブクログ