不思議の国のシロウサギかあさん

ジル・バシュレ(著者), いせひでこ(訳者)

• 販売会社／発売会社: 平凡社
• 発売年月日: 2014/06/01
• JAN: 9784582836530

商品レビュー

2015/02/23

図書館で借りる。児童書カテゴリだったけど、大人のためというか『不思議の国のアリス』を読んでいるとより面白いかも？絵を見ているだけでも十分楽しめる一冊です。

2014/07/20

『不思議の国のアリス』のパロディ絵本。
忙しい毎日を送る、時計ウサギの奥さんが主役の話ながら案外しっかりアリスの世界。
ぎっしりつまった小ネタを読むのが楽しい。
基本的にはアリスファン向けだけど、関係ないネタも入ってる。R2D2で吹いた。
「世界一ばかなわたしのネコ」http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4582833977シリーズを先に読んでおくとより楽しめる。

タイトルを見て、白ウサギのお母さんが主役なんだと思い込んでいた。読んでみたら妻だった。
なんで奥さんじゃなくてかあさんなんだろう。わたしはあなたのママじゃないのよ。
と、思いながら読み始めたら、もう最初の絵だけで子供たちそれぞれの性格と大変さがわかってしまう子だくさんで、ああこれは「かあさん」かもなあと納得した。

絵を読むのが楽しい。
ドジソンの写真館、いかれ帽子屋、クローケーの道具が飾られたスポーツ用品店が並ぶストリート。
見覚えのある生徒たちが並ぶ教室には、ロブスターのカドリールの絵やジャバウォッキーの骨格標本がさりげなく飾られる。
「ニンジン料理100種」の絵は『からすのぱんやさん』みたいで楽しい。どうせならeat me も欲しかった。
アリス好きにはたまらない遊びがいっぱい。

一応アリスの時代に設定してあるっぽいけれど、あくまで雰囲気どまり。
アリスの白ウサギは上流階級か、少なくとも使用人がいるのにシロウサギかあさんはひとりで家をきりもりしている。
ビルらしき子がでてくるのにメリーアンがいないってことは大変さを表現するためにわざとそうしたんだろうけど。
オチはかわいいけど時代とあっていないようなのがちょっと残念。