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神変 役小角絵巻 中公文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2014/06/23 |
JAN | 9784122059597 |
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神変
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商品レビュー
3.4
5件のお客様レビュー
役小角の話。時代は推古天皇の頃だ。 飛鳥の宮に敵意を抱いて生きてきた役小角だが、生きているなら、憎むより愛そう、恨むより憐れもう、殺すより慈しもうと心が変わっていく。
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役小角という人は、仙人のようなイメージだったけど、この作品では人間臭くて、印象が(良い方に)変わった。
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『利休にたずねよ』などの作品で、歴史小説の人気作家の一人となった、山本兼一。 残念ながら2014年に亡くなってしまいました。 戦国時代前後を題材にした作品を書く作家さん、というイメージがありますが、この作品の主人公は、「修験道の祖」とされる役小角(役行者)です。 時代は7...
『利休にたずねよ』などの作品で、歴史小説の人気作家の一人となった、山本兼一。 残念ながら2014年に亡くなってしまいました。 戦国時代前後を題材にした作品を書く作家さん、というイメージがありますが、この作品の主人公は、「修験道の祖」とされる役小角(役行者)です。 時代は7世紀の終わり。 夫、天武天皇の後を引き継いだ女帝持統天皇は、先代の意思を引継ぎ、律令国家としての国づくりを目指します。 国家運営のため、遠い国からも租税を集める、天皇と飛鳥の人々。 この動きに反発をするのが、飛鳥の周りの山々に住む、山の民たち。 もともと農作をしていた彼らですが、飛鳥の人々から追いやられる形で山に住むようになり、自分たちの食べ物を確保するにも苦労するような生活を送っています。 そのリーダーとして描かれているのが、役小角。 自分はどのように生きていきたいのか、飛鳥のやり方のどこが間違っていると、考えているのか。 山に入り厳しい修練をしながら、自問自答する役小角。 その過程と、飛鳥側との攻防の日々が描かれた、作品です。 古い神社のいくつかについて、「役行者が建てた」という話を聞いたことがあったので、神格化された架空の人物だと思っていましたが、この時代に実在した人物なのですね。 しかしそのエピソードは、のちの時代にかなり脚色されたようで、この小説ではそれらの一部と、著者のオリジナルの物語が織り交ぜられているかと思います。 そして、著者は役小角、持統天皇の行動を通じて、「人が人の集団を統率していくということは、どういうことなのか」ということを、読者に問いかけたかったのかなと、受け取りました。 資料の少ない時代を題材にしているので、史実を学ぶという意味では正確性に欠けるかもしれませんが、日本での”天皇による統治”という形の始まりについて、具体的なイメージを与えてもらえた一冊でした。 『銀の島』山本兼一 https://booklog.jp/users/makabe38/archives/1/4022647434 .
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