入門・エネルギーの経済学

藤井秀昭(著者)

• 販売会社／発売会社: 日本評論社
• 発売年月日: 2014/06/16
• JAN: 9784535557529

商品レビュー

2014/07/16

　再生可能エネルギーを含むエネルギー源について、経済的な視点で見た場合の特徴がよくまとまっていた。エネルギー源のコストは当然ながら、そこから得られた電力などによる経済効果も考慮しなければならない。例えば風力や太陽光などの再生可能エネルギーはエネルギー源のコストはほぼゼロかもしれないが、電力供給源としてみた場合、電力への効率も悪くまた電源としても不安定であるため経済活動に大きな影響を及ぼすことが予想される。また、石油については安定的な電力を供給できるが、主な産油国である中東の情勢が不安定であるためコスト上昇、あるいは入手が困難となることは十分にあり得る。311以降のエネルギー問題については様々な議論がなされているが、その議論に欠けているものに気付かされた。