1,800円以上の注文で送料無料

  • 中古
  • 書籍
  • 新書

魚で始まる世界史 ニシンとタラとヨーロッパ 平凡社新書740

越智敏之(著者)

お気に入りに追加 お気に入り 追加 追加する お気に入りに追加 お気に入り 追加 追加する に追加 に追加する

定価 ¥880

¥770 定価より110円(12%)おトク

獲得ポイント7P

在庫なし

発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 平凡社
発売年月日 2014/06/17
JAN 9784582857405

魚で始まる世界史

¥770

商品レビュー

3.8

9件のお客様レビュー

レビューを投稿

2024/05/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

サブタイトルは ニシンとタラとヨーロッパ。 主に16-17世紀の話である。ヨーロッパ人は食の多くをウナギに負うていたことに始まり、次いでニシンやタラが重要な食料となり、交易にも国際関係にも戦争にも大きな要素となった。つまり歴史のダイナミズムを揺り動かす存在であった。 文学者である筆者の発想はシェイクスピアの劇中に多く魚関係のセリフが出てくることに由来する。 歴史の切り口として面白く、ヨーロッパとアメリカの文化を考えるうえで大変参考になった。 魚で始まる というか、魚で動いたヨーロッパ とも言えるだろう。

Posted by ブクログ

2024/03/09

西洋料理といえば、まず最初に連想するのが肉料理だろう。しかしヨーロッパの地図を見ると見事な海洋国家である。この地理において魚が人々の営みに関わらないわけがない、と言う点を主眼においたのがこの本だ。 本書では主にニシンとタラをとり巻く歴史について取り扱っている。ニシンに関するオラン...

西洋料理といえば、まず最初に連想するのが肉料理だろう。しかしヨーロッパの地図を見ると見事な海洋国家である。この地理において魚が人々の営みに関わらないわけがない、と言う点を主眼においたのがこの本だ。 本書では主にニシンとタラをとり巻く歴史について取り扱っている。ニシンに関するオランダとイングランドのせめぎ合い、タラと砂糖によるイギリスとフランスの対立及びアメリカの独立…船による移動が主流だった中世〜近世において単なる食料以上の価値を持っていた事が分かる。 そしてタラとニシン以上にこの本を読んで驚いたのはウナギの食用が非常に盛んだった事だ。こういう新たな知見を得る時はとてもワクワクする。その実感を与えてくれる意味で良い本だった。

Posted by ブクログ

2016/12/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2014年刊。著者は千葉工業大学准教授。  シェークスピア他西欧(近世?)文学研究を主フィールドにする著者が、文学作品・宗教・法令・外交文書などの文献史料の解読を通じ、西欧近世以降の漁業と生活、タラ・ニシン漁業から生じる外交関係、海域利用に関する政治哲学の変遷など大航海時代の一側面の解読を目論む書。  少なくとも、西欧=肉食という単純な図式でないことだけは看取できそう。  そもそも生肉が広く行きわたるのが農業の革新的発展が見られる18C。  一方で、肉欲と結びつくと看做された獣肉とその血はキリスト教の断食日にはタブーとされている。とはいえ、割と長期にわたった断食日に何も食べないわけではなく、蛋白源としては魚肉が利用された。  このような大量販路のあった魚肉に関し、まず、ウナギが大量に食されたのは意外な上、塩漬けニシンの製法開発が、ハンザ同盟、その後はオランダの発展を決定づけたとはさらに意外である。  江戸初期、日本に来航したオランダ船は、ニシン漁と塩漬けのニシン製法の高度化に由来するというのは、東西の同時代史を考える上で見逃せない視座になりそう(その後、英に覇権を許したのが、蘭の長期間による戦争状態による没落という視座も同様)。  他方、北大西洋のタラ漁も新大陸植民地化に大きく寄与し、高級な塩漬け製法によるタラは欧州に、安価なタラの塩漬けは新大陸植民地の奴隷の食となったのも、大航海時代以降の奴隷貿易を考える上での背景事情になりそう。  確かに、世界史というタイトルは言い過ぎだが、魚食という観点での西欧外交史という視座は本書の他はあまり見ないように思う。一読の価値は高そうだ。

Posted by ブクログ

関連商品

最近チェックした商品