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われはラザロ
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われはラザロ

アンナ・カヴァン(著者), 細美遥子(訳者)

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われはラザロ

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文遊社
発売年月日 2014/05/26
JAN 9784892571053

われはラザロ

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商品レビュー

3.7

4件のお客様レビュー

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2019/09/06

短編集。 これは純文学? ただひたすらに不安を煽られる、不気味な作品が並ぶ。 読み終わると全然頭に残ってなかった…。 「弟」「カツオドリ」あたりが好き。 ☆2と3で悩んで3に。表紙は素晴らしいです。

Posted by ブクログ

2014/11/01

『わたしはどうしようもないという無力感を感じていた。状況は既にわたしの手に負える範囲を超えてしまったようだ。言葉にするのは難しいが、起きていることの真の意味がどういうわけか私から隠されているという直感が私にのしかかってきた』ー『写真』 アンナ・カヴァンの小説を読んでいると、何処...

『わたしはどうしようもないという無力感を感じていた。状況は既にわたしの手に負える範囲を超えてしまったようだ。言葉にするのは難しいが、起きていることの真の意味がどういうわけか私から隠されているという直感が私にのしかかってきた』ー『写真』 アンナ・カヴァンの小説を読んでいると、何処か胸の奥の方がひりひりとするような気分になる。それは誰しもが密かに守る傷つき易い柔らかな部分。それは自分にしか見せない自分自身とでも言うべきもの。他人とは解り合えない自分の考えを安置させる場所。それをアンナ・カヴァンはつまびらかにしようとする。 アンナ・カヴァンの文章を突き動かしているものは、自分は孤独である、という感覚だと思う。そしてその孤独感を生み出している仕組みの理不尽さに対する強い思い。何故自分だけが疎外されているのかとの思いであると思う。しかし矛盾するようではあるけれど、その孤独感は、実は作家一人のものではない。むしろ万人が「同じように」感じているもの。誰が決めたのかも判らないルールに対して感じる違和感や、自分以外の全ての人が疑問も持たずに同じ方向に向かっている社会の仕組みから常に乗り遅れているのではないか、と思う感覚。それは、自分自身の中に封じ込めておくことがひょっとしたら暗黙のルールなのかも知れないが、そんなこと誰がいつ決めたというのか。 繰り返して言うけれど、自分だけが周りと違っているという思いは、案外ありふれた思いだと思う。だからそれを不幸の種のように思う必要は、本来ないのだと思う。そこまで突き詰めて考えずとも、多くの人は自分自身の孤独感を声高に叫んだりはしない。ある程度の社交性を持って他人と交わり、他人の存在を受け入れる。自分が理解できない存在であるモンスターなどいない。けれど、ソーシャルネットワークでこれほど多くの人々が互いに個性を主張し合うということは、実は白黒裏返ってその孤独感を声高に叫ぶ行為と見るべきなのかも知れないとも思う。その時代的コンセンサスがアンナ・カヴァンの翻訳の新刊や復刊の流れを引き寄せているのだとしたら、自分たちはますます小さなセルの中に閉じこもり、他人との交わりを仮想現実の内にのみ求めていくようになるのだろう。 その孤独感が支配する世界は、他人との交わりを拒否するだけに止まらず、他人の存在を否定する世界でもあるだろう。その不寛容な世界はますます個個人の孤独感を助長し、ますます他人に対する不寛容さを肯定する。そしてその不寛容に対する方向性のみで人々を繋ぎ止める。その先にあるものは、アンナ・カヴァンが描くような、全てを精算してしまおうする世界の動き。第二次世界大戦の時代の空気が色濃く残るこの作品が復刊する今の時代に、その当時の空気と同質のものが存在しているように思うのは、空恐ろしいことである気がしてならない。

Posted by ブクログ

2014/06/28

戦争時代のアンナ・カヴァンの作品。 ちょっと奇想度が低い? 現実と妄想のはざまに揺れる感じは他作よりは強いかもしれなくて、それゆえ痛々しさは強い。

Posted by ブクログ

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