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日本鉄道史 幕末・明治篇 蒸気車模型から鉄道国有化まで 中公新書
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日本鉄道史 幕末・明治篇 蒸気車模型から鉄道国有化まで 中公新書

老川慶喜(著者)

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日本鉄道史 幕末・明治篇 蒸気車模型から鉄道国有化まで 中公新書

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論新社
発売年月日 2014/05/24
JAN 9784121022691

日本鉄道史 幕末・明治篇

¥330

商品レビュー

3.8

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2023/04/27

本書は、1854年二度目の来航を果たしたペリーが蒸気車模型を幕府に献上してから、1906年鉄道国有化法が通るまでの日本の鉄道史を書いた本です。私は鉄道よりも明治時代の産業発展に興味があったのですが、まさに鉄道の目線を通じた産業発展および社会の変化が、当時の新聞記事の紹介など、わか...

本書は、1854年二度目の来航を果たしたペリーが蒸気車模型を幕府に献上してから、1906年鉄道国有化法が通るまでの日本の鉄道史を書いた本です。私は鉄道よりも明治時代の産業発展に興味があったのですが、まさに鉄道の目線を通じた産業発展および社会の変化が、当時の新聞記事の紹介など、わかりやすい形で示されていました。  特に鉄道が地域にもたらした影響が極めてリアルに書かれていて興味深かったです。村の産業全体が壊滅状態になるところもあれば、日光のように観光客数は増えたものの(鉄道によって日帰りできるようになって)宿泊客が減少すると言ったように、当時の日本人に与える影響が全国津々浦々いかに大きかったか、とてもよくわかりました。  またこれは本書の主題ではないのですが、改めて鉄道(線路と車両)というシステム自体を考え出したイギリス人の発想力というかイノベーション力はすごい。急速にキャッチアップしていった日本もすごいが、改めて本書を読んでイギリスもすごいと感じました。本書を読んで、日本の鉄道史自体の理解も深まりましたが、改めて別の興味もわいてきたので満足しています。

Posted by ブクログ

2022/12/03

===qte=== 鉄道150年 未来への課題 人口減で採算悪化続く/赤字路線の戦略明確に 山田剛 2022/11/21付日本経済新聞 朝刊 近代国家建設を後押しし戦後復興を支えた日本の鉄道は開業150周年を迎え、新幹線はさらに延伸を続けている。だが、人口減少による経営悪化やロ...

===qte=== 鉄道150年 未来への課題 人口減で採算悪化続く/赤字路線の戦略明確に 山田剛 2022/11/21付日本経済新聞 朝刊 近代国家建設を後押しし戦後復興を支えた日本の鉄道は開業150周年を迎え、新幹線はさらに延伸を続けている。だが、人口減少による経営悪化やローカル線対策などの問題はより深刻化してきた。現代につながる鉄道の歴史と未来について考えてみよう。 JR九州の初代社長として関連事業の拡大を進め、株式上場への道筋をつけた石井幸孝氏の『国鉄―「日本最大の企業」の栄光と崩壊』は、新幹線という最高峰の鉄道技術に到達した巨大官僚組織の盛衰を内部からの視点で描く。 国境問題や食糧自給の観点から北海道の路線維持を強調。「コンテナ新幹線」の導入やJR各社が走らせる新幹線を一体運用する半官半民の「新幹線会社」設立など、未来への提言も盛り込む。国鉄は38年で使命を終えたが、「民営化後35年が経過したJRも体制を見直すべき時だ」という。 沿線人口密度と経営の相関関係を分析した石井氏は「2050年にはJR東日本、西日本の鉄道事業はほぼ利益が出なくなる」と予測。しかも新型コロナウイルス禍は時代の変化を加速させ、鉄道各社が鉄道以外で稼ぐことはもはや不可欠になると指摘している。 小牟田哲彦著『「日本列島改造論」と鉄道』は、1972年に田中角栄通産相(当時)による政策提言書が示した鉄道政策を読み解く。主要都市を新幹線で結んで産業や人口の地方分散を目指すとした本書は、直後に田中氏が首相となった話題性もあり、1年で91万部を売るベストセラーとなった。 田中政権は北海道、羽越、奥羽、中央、四国、東九州など12の新幹線基本計画路線を策定。国が将来建設する新幹線として法的に位置づけたが、このうち10路線までが「改造論」の中身と一致している。 高速道路や航空網の整備もあって、新幹線はむしろ東京一極集中を加速させたとの見方も多い。「地方のためなら鉄道は赤字を出してもよい」とした田中氏の主張も、最近まで受け入れられていた。 『後藤新平の「仕事」』(藤原書店編集部編)では、南満州鉄道(満鉄)や鉄道院の初代総裁を務め、鉄道の近代化に尽力した後藤氏の業績をたどる。 東京―下関間に広軌の新線を建設し高速列車を走らせるという壮大な計画は、地方での鉄道敷設を優先する政治勢力に押されて実現しなかったが、後藤氏の薫陶を受けた十河信二・国鉄総裁らの下で東海道新幹線として結実する。 鐵坊主著『鉄道会社 データが警告する未来図』は、巨費を投じて復旧させた只見線の将来やリニア中央新幹線建設に伴うトンネルの湧水、静岡空港駅建設など様々な問題を「鉄道解説系ユーチューバー」として知られる筆者が中立的視点から解説する。 佐藤信之著『鉄道会社はどう生き残るか』は、諸外国の鉄道経営の現状についても詳しく解説。JR東日本などが英国の鉄道事業に参画するなど新たなビジネスチャンスが生まれた事例を紹介する。 富山ライトレールやえちぜん鉄道、宇都宮市で建設が進む次世代型路面電車(LRT)など、地方都市で鉄道が交通の主役として生き残る可能性も示す。一方で、赤字に陥った地方鉄道を国に押し付けるという考えには疑問を呈し、「民間と公共がやるべきことを明確にする必要がある」と提言している。 佐藤充著『明暗分かれる鉄道ビジネス』は、JR各社や大手私鉄について営業収益や利益、事業構造など経営面の指標を分析。東海道新幹線というドル箱を抱えるJR東海の高収益構造や、営業収益の6割を鉄道以外で稼ぐJR九州の多角化ぶりがわかる。  【さらにオススメの3冊】 (1)『日本鉄道史』(老川慶喜著)…陸(おか)蒸気からの歴史たどる。 (2)『大日本帝国の海外鉄道』(小牟田哲彦著)…海外の鉄路は戦前の観光ブームを後押しした。 (3)『よくわかる最新鉄道の技術と仕組み』(秋山芳弘監修)…経営問題も解説した入門書。 ===unqte===

Posted by ブクログ

2019/10/02

ペリーの2度目の来航の際、蒸気機関車の模型を将軍へ献上し、横浜の応接場の裏で組み立て、運転して見せた。その数か月前、長崎にプチャーチンが来航した際にも、佐賀藩の精錬方が艦内で蒸気機関車の模型を見学しており、その2年後にはアルコールを燃料として走らせる蒸気機関車の模型を完成させた。...

ペリーの2度目の来航の際、蒸気機関車の模型を将軍へ献上し、横浜の応接場の裏で組み立て、運転して見せた。その数か月前、長崎にプチャーチンが来航した際にも、佐賀藩の精錬方が艦内で蒸気機関車の模型を見学しており、その2年後にはアルコールを燃料として走らせる蒸気機関車の模型を完成させた。 長州ファイブの1人である井上勝は、ロンドンで鉄道技術を体系的に学び、鉄道専門官僚として日本の鉄道ネットワークづくりと鉄道技術の自立化に生涯をささげた。 1865~70年の日本の輸出額は、生糸が52%を占めており、集散地の上田や前橋に向かう鉄道を敷設すれば、輸出が増大すると考えられた。 日本初の私鉄である日本鉄道は、岩倉具視をはじめとした華士族層を主唱発起人として特許を受けた。83年に上野~熊谷間、84年に前橋までを開業すると、生糸の輸送に大きく貢献した。85年には品川から東京西郊を迂回して板橋を通り、川口に達する品川線が開業し、上毛地方と横浜が鉄道で結ばれた。 81年に、明治14年の政変で大隈重信が失脚すると、松方正義が大蔵卿に就任した。81~85年の松方財政の時代には、貨幣制度の整備と通貨価値の安定による金利低下の結果、投資意欲が刺激された。85~89年にかけて、会社の数は3倍に増加した。中でも、日本鉄道の業績が良好なのを受けて、鉄道業の次に紡績業、さらに鉱山業と移る形で、これらの増加が著しかった。 89年に東海道線が全通し、91年に日本鉄道が青森まで開通した。92年には、中央線、北陸線、北越線、奥羽線、山陽線、九州線などを拡張する鉄道敷設法が成立した。 90年の恐慌後、94~95年の日清戦争後に鉄道熱は再燃し、北海道鉄道、日本鉄道、山陽鉄道、関西鉄道、九州鉄道をはじめとする私設鉄道が著しい発展をとげた。 1904~05年の日露戦争後、鉄道の統一、貨物運賃の低廉化、植民地鉄道と内地の鉄道の一体化の視点から鉄道の国有化が主張されるようになった。06年に鉄道国有法が公布され、五大私鉄をはじめとする17社が買収された。国鉄のシェアは、開業距離で32%から91%、輸送人キロで29%から91%に増加した。

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