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義母vs.同級生の母娘 フランス書院文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | フランス書院 |
発売年月日 | 2014/05/26 |
JAN | 9784829640074 |
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義母vs.同級生の母娘
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義母vs.同級生の母娘
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対抗機軸に芽生え生まれる義母への想い
「黒本」においてタイトルにしばしば『vs』の文字が用いられ、ヒロイン達の対決構造を予感させながら実際は最後に皆で主人公ラヴ~!となることも少なくない中、ヒロイン達の思惑と困惑のドラマの果てに下した主人公のリアルな決断が思いもよらぬ展開を見せた作品と言える。デビューから2作目にして...
「黒本」においてタイトルにしばしば『vs』の文字が用いられ、ヒロイン達の対決構造を予感させながら実際は最後に皆で主人公ラヴ~!となることも少なくない中、ヒロイン達の思惑と困惑のドラマの果てに下した主人公のリアルな決断が思いもよらぬ展開を見せた作品と言える。デビューから2作目にして濃密な物語と官能を描き出した作者の力量に今後の期待も高まる内容だったと判断したい。 【裕美子】亡夫とは年の離れた若後家な29歳の未亡人にして高校生主人公の義母。 【由姫】 健気な振る舞いに庇護欲が沸く生娘な女子高生にして主人公の目下の恋人。 【亜紗美】由姫の母35歳ながら華美で妖艶な佇まいを纏った魅惑の熟女。 定番の「義母」にイマドキテイストを醸す「恋人の母娘」を盛り込む3人ヒロイン体制にあって、対決・対立構造とは言ってもこの両陣営に直接的な面識は無い。主人公の心に宿り続ける義母と現実の存在としての恋人とその母という形で、言わば主人公の双肩にそれぞれが乗っかっている構図と言えようか。そして、話の本線は主人公との距離が近づいていく中で見せる義母の困惑や葛藤といった理性と、亡夫との日々で得られた女としての開花を背景としながら義息たる主人公から触発されて再び芽生え始めた心と体の欲望とのせめぎ合いである。 ここで特筆すべきは、主人公の秘めた想いが表出していく過程にあって義母は主人公を息子として見守っている段階から始まるため、次第に惹かれてはいくものの母としての矜持をしっかり残し、迷い戸惑う過程もしっかり盛り込む流れにかつての誘惑作品に見られた古き善きテイストの断片を感じるところである。 ならば直接的な官能描写は後回しかと言えばそうではなく、晴れて一戦に及ぶもチェリーなために果たし切れなかった由姫との若気のある戯れや、その恋の行方を案じて指南役を買って出た亜紗美によって筆おろししてもらうといった情交場面が序盤から前半にかけてもふんだんに出てくる良さがある。程々のリアリティを感じさせる中に官能ファンタジーの成分が沁み込んでいるようなテイストとも言えよう。 そんなリアリティと官能ファンタジーが融合したドラマは最後まで貫かれている。想いをなかなか受け止めてくれない義母の心を射止めるために主人公が下した覚悟と決断にはある種の開き直りにも似た潔さと現実的にはそれしかないよなというリアルさがある半面、官能ファンタジーとしては他の道もあるのでは?といった勿体なさも感じる。その代わりに全てを投げ打って掴んだ義母との関係、そして生活の「その後」には主人公の夢が果たされた良さがあった。 初心なのに主人公のため健気に頑張る由姫の恥じらいや、逆に恋人の母として優位に立ち、その派手な美貌で妖艶さを振り撒きながらも主人公の思わぬ責めには狼狽するギャップをも見せる亜紗美、そして母の立場から迫られては困惑と抵抗を見せる中で押しの弱さにより発揮される被虐的な反応が実に扇情的な裕美子と、そのキャラに見合ったヒロイン達の官能描写は総じて濃厚でいやらしい。ただ、結末に向かっての纏め方に性急さがあったのは少し惜しい気がした。
対抗機軸に芽生え生まれる義母への想い