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血潮の色に咲く花は(Ⅰ) ガガガ文庫
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血潮の色に咲く花は(Ⅰ) ガガガ文庫

霧崎雀(著者), refeia

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血潮の色に咲く花は(Ⅰ) ガガガ文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 小学館
発売年月日 2014/05/20
JAN 9784094514872

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2019/05/27

一貫して花というモチーフを存分に使っているのは見事。飲むと葉脈が浮き出る身体強化の蜜虫、花に寄生された宿主などはイメージしやすく、世界観の設定は非常に面白い。文章も上手く、かなり丁寧に描かれた印象がある。ただ、主人公の動機が始まりから終わりまで通して他者依存が酷く、いまいち行動理...

一貫して花というモチーフを存分に使っているのは見事。飲むと葉脈が浮き出る身体強化の蜜虫、花に寄生された宿主などはイメージしやすく、世界観の設定は非常に面白い。文章も上手く、かなり丁寧に描かれた印象がある。ただ、主人公の動機が始まりから終わりまで通して他者依存が酷く、いまいち行動理念に説得力を感じなかった。寄生する花という設定は、リチャード・マチスンの往年の吸血鬼もの『地球最後の男』を彷彿とさせるが、人間と宿主の違いがあまり浮き彫りにならず、半端に優遇措置を取られているせいか、かなり弱い。単純な二項対立に収まらない広がりがあるのは評価できるが、そのせいでカタルシスが若干損なわれた部分もある。恐らくは宿主が人類にとって危険であるという認識が伝わり難かったのが原因だろう。そのせいで宿主を狩る側の主人公の葛藤に共感できず、単なる人殺しのようにしか思えなかった。罪を背負い、さらにその先も背負っていくというのはやはり重過ぎるように感じる。

Posted by ブクログ

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