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宮本常一 山と日本人
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 八坂書房 |
発売年月日 | 2013/05/20 |
JAN | 9784896941548 |
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宮本常一 山と日本人
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商品レビュー
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3件のお客様レビュー
山に暮らす人たちのお話。最後に、女性が活躍できる場(パートなどの低賃金ではなく…です)を作らないと、集落から人が出て行くばかりであるという提言。それはどこにでもいえることかもしれない。
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- ネタバレ
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この本の「山と人間」の章で、「平地民」と対置された「山岳民」の生活形態の論考を、僕はとても興味ぶかく読んだ。通説では、縄文期の狩猟採集生活から弥生期の水田農耕生活に至った、と一般には解されているけど、著者はこの流れとは別の、狩猟採集生活から稲作技術をもたない畑作の農耕生活(定畑・焼畑など)が一方の流れにあるのではないか、と仮説を立てる。以下要約する(根拠になる地名等は省略する)。 日本各地の山奥、平家に限らず、定住の来歴がはっきりとしている落人伝説が残っているようなところでは、多くの水田が残っているが、これは、平地の人間が山奥に入って、肥えた土地や水の得やすい土地を選り抜いた場所に定住していることからすると、水田技術を保有していたことは明らかである。 しかし、一方の山奥の集落では、水田をもたない集落が多く存在している。まして、関東、東北では、台地や丘陵にも水田をもたない集落が少なからずある。さらに山奥で水田耕作を主とする民は、猟銃をほとんど所有していないが、水田をもたない山奥の集落では狩猟のために所有しているものが多く、水田のかわりに、畑作や焼畑をしている集落が数多く見られる。 この猟銃を狩猟生活の名残りだとすれば、農耕を妨げる獣が生息する山奥に入る理由は、そもそも稲作技術をもたない民が、山奥の獲物(とりもの)資源の減少によって、農耕にしたがってたことを意味しているのではないか。 だとすれば、縄文期の狩猟採集生活から、弥生期の水田農耕生活の間には、傍流として、自然採取生活から畑作の農耕生活がおこなわれていたと考えても不思議ではない。このような傍流の民を著者は、「狩猟系」と「木材採取系」と二つに分けている。 縄文期の遺跡からは、稲作に至る前の畑作技術を裏付けるような遺品が出ていないために、あくまで仮説だと断っているし、裏付けとなる根拠や理由も、突飛で恣意的な感じがぬぐえず説得力にかけるようにも見える。 ただ、僕がおもしろいと思ったのは、稲作技術をもった人間が、川下から谷をのぼって奥へ奥へと移動していったのに対して、水田技術をもたない傍流の畑作民が、高い山から低いところへと移動したケースが、あちこちに散見されると指摘していることだ。 そんな箇所を読むと、標高800m以上の11集落がある私がいた町も、むかしから畑作や焼畑を主にしていたので、わが町の「山岳民」の来歴がどうだったのか、どうしても考えてしまうわけで(実際に著者は、隣町の奈川に調査に来ているし、ヒエの焼畑の箇所でわが町に触れている)ひとりワクワクしてしまう。
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古い祭事が残ってきたのは、貧しくておくれていたからではなくて、のこしてゆけるだけの豊かさがあったから。ただ、時代がくだるにつれ、都市部とくらべ、相対的に貧しくなっていったはず。ネットの普及で、少しは是正されたのかどうか…?
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