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捕食者なき世界 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2014/05/09 |
JAN | 9784167901127 |
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捕食者なき世界
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商品レビュー
4.5
15件のお客様レビュー
面白い。生態学史にも触れつつ、生き物の行動を探る過程を楽しみながら、生き物同士の関係のパターンにも深遠さも味わえる。 捕食者不在だとこうなる!に一貫しすぎているのが強いて言えば惜しいのかもしれない。恐竜がいなくなったから哺乳類の隆盛と今の人類があるんだし。
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とても面白い。第一に、生態学の理論の発展を学習することができた。第二に、被食もされてきた人類、という新しい歴史観を得ることができた。そしてコロンブスが来る前に、すでに大型哺乳類は絶滅していた、と!そして、第三に、実際に頂点捕食者の復活に取り組んでいる人たちがいる。残念ながら日本で...
とても面白い。第一に、生態学の理論の発展を学習することができた。第二に、被食もされてきた人類、という新しい歴史観を得ることができた。そしてコロンブスが来る前に、すでに大型哺乳類は絶滅していた、と!そして、第三に、実際に頂点捕食者の復活に取り組んでいる人たちがいる。残念ながら日本では、この話は人気がないようだが、本当のところはどうなんだろうか。
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ライオン、ヒョウ、トラ、オオカミ、クマなど、最上位捕食者がいなくなった世界では、自然環境が多様性を失い、自滅していくことがあるというレポート。通常習ったことでは、オオカミがいなくなるとシカが増えるが、シカが植物を食べ尽くすとシカの個体数が減るという調整機能が働くというもの。この定...
ライオン、ヒョウ、トラ、オオカミ、クマなど、最上位捕食者がいなくなった世界では、自然環境が多様性を失い、自滅していくことがあるというレポート。通常習ったことでは、オオカミがいなくなるとシカが増えるが、シカが植物を食べ尽くすとシカの個体数が減るという調整機能が働くというもの。この定説に反し、実際にはシカは増え続け、生息地域を拡大し、餌となる木々を全滅させる。そうすると、その植物の花を目当てに集まっていた昆虫が減少し、昆虫を餌にしようとする鳥類が減少する。こうしてその地域は多様性を失い、一面シカも食べないシダ植物に覆われる。これは海でも同じことが起こり、毛皮目当てにアシカやアザラシが乱獲されると、彼らの餌となっているウニが増え、昆布や海藻を食い荒らす。海藻のない海は小魚が寄り付かず、その小魚を餌にする大型魚も姿を消すというもの。科学的に全てが証明されているわけではないが、一考に値する内容で、現代社会の一面、不都合な真実を見せられた気がする。
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