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エネルギーとコストのからくり 平凡社新書727
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 平凡社 |
発売年月日 | 2014/04/17 |
JAN | 9784582857276 |
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エネルギーとコストのからくり
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商品レビュー
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5件のお客様レビュー
今から2年ほど前(2014.4)に、エネルギーについて45の質問に答える形式で解説された本で、米国で爆発的に生産が増えているシェールガスを考慮して書かれています。 今まで石油については確認埋蔵量という形で表現されることが多かったですが、コストの面から見た場合に、現実モデルと仮想...
今から2年ほど前(2014.4)に、エネルギーについて45の質問に答える形式で解説された本で、米国で爆発的に生産が増えているシェールガスを考慮して書かれています。 今まで石油については確認埋蔵量という形で表現されることが多かったですが、コストの面から見た場合に、現実モデルと仮想モデルがある中で、現実に使える時期は仮想モデルから考慮すると、やはり石油ピークは存在し、石油の時代が終わる可能性があると私は理解しました。 以下は気になったポイントです。 ・採取したエネルギーと、採取するのに使ったエネルギーを比べたものが、エネルギー収支比である。採取するのに使ったエネルギーが大きい場合(1より小さい)と、飢え死にする(p19) ・石油や石炭は地下に眠っていてこの状態では価値がない。しかしエネルギーを使って地上に持って来ればタダではなく、値段がつく。値段がつくとは、エネルギーを使った証である(p20) ・石油の価格は、需要が高まった19世紀中頃までは、石油は高値であった。機械堀りにより大増産が可能になり、1860年に20ドルだったのが、翌年には200分の1になった(p24、38) ・イギリスには石炭が豊富にあり、木炭から石炭への燃料が切り替えられることによって森林破壊は軽減され、エネルギー問題も解決した(p30) ・1879年にエジソンが白熱電球を発明してからは、石油は灯りの燃料としても使われなくなった。使われるようになったのは、1885年の自動車発明以降、自動車が普及につれてから(p35) ・日本では地盤沈下のために、1972年に、ガス田開発が停止された。今は茂原市を中心とした九十九里浜のみ(p46) ・イギリスは北海油田の石油ピークを契機に石油の輸入量が輸出量を上回った、それに伴って景気も悪化した(p48) ・天然ガスを油田で燃やすのは、天然ガス用の設備をつくるよりは得なので(p61) ・石油ピークの到来はそんなに遠い日ではなく、東京オリンピックが開かれる2020年頃であろう(p71) ・コンビニから商品がなくなった理由は、コンビニ商品はトラック輸送がメインであり、その燃料がなくなったから(p73) ・アメリカにおけるシェールガスは、すでにあるもの(パイプライン、採掘技術、人材)を使って採取しているので、コストが安く済む(p83) ・メタンハイドレード100年分というのは、有望地域にあるものを全部掘った場合の数字であり資源量のこと。資源量は膨大だが、埋蔵量はゼロだろう(p88、91) ・自然エネルギーのコストが高い理由は、石油・天然ガスや石炭に比べて、集める労力が多い反面、得られるエネルギー量が少なく、パワーが小さく、スケールメリットが得にくい(p100) ・日本の地熱発電が伸びない理由は、自然保護の観点と、温泉事業保護の観点があって、適地を見つけにくいため(p110) ・人口が増えた理由は、食料が増産したため、増産できた理由は、石油を燃料とした機械の発展、石油化学製品である肥料や農薬が開発されたから(p133) ・経済が落ち込むから石油の消費量が減るのではなく、石油の供給量が減るから経済が落ち込む(p136) ・私達の所得が増えないのは、加工産業やサービス産業が停滞しているから、その最大の原因は石油の価格が高くなり、エネルギー全体の価格が上昇したため、エネルギー消費量が落ちたから(p142) ・エネルギー消費量が減っている原因は、省エネのためではなく、石油のコスト高による石油消費の減少が原因である。石油の消費量が減って、GDPが落ち込んだ(p144) ・日本はエネルギーコストが上昇すると、上昇した分、産業た停滞する仕組みになっている、産業が停滞すれば仕事の数も停滞する(p145) ・アメリカのシェールガス開発は、アメリカ国内で行われている。シェールガスが高くても、購入に使ったお金はアメリカの誰かの収入になり、仕事を与えていることになる(p154) ・国内産を買えば、日本のどこかの人にお金が渡り、そのお金はまた日本で使われる(p156) ・都会の最大の欠点は、食料やエネルギーを生産せず、外から持ってきているところ。食料やエネルギーが途絶えれば、都会は崩壊する(p180) 2016年4月17作成
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震災後を強く感じさせる本。データへの主体的な姿勢は良いと思うが、推進派と議論をかみ合わせてよりよくする、という感じにもっていけるのか一抹不安。見せたいところを見せる人を専門家というのもちょっとおっかない。では、素人は見せたいところみたいところだけ言ってるわけじゃないのか、という話になってしまいそう。
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※このレビューにはネタバレを含みます
エネルギー、主に石油資源の現状からコストの点で今ある課題を挙げて今後の日本に必要な施策についてアドバイスを送っている。巷にある嘘っぽい中身のない幻想本を読むくらいならすごく現実的なお話をしていると思う。
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