忘れ物が届きます

大崎梢(著者)

• 販売会社／発売会社: 光文社
• 発売年月日: 2014/04/19
• JAN: 9784334929381

商品レビュー

2024/04/14

特に繋がりのないお話が5本。いずれも時が流れた過去の出来事の謎を紐解く。過去の出来事のわだかまりとか謎を解消して前を向く、というような印象で終わるので、読後感はどれもわりとすっきり。個人的には最後のお話「野バラの庭へ」が好き。
主人公の香留は御年72歳の鎌倉に住む裕福なご婦人から回顧録の作成依頼があり、話を聞きに行くことに。ご婦人は13歳の夏の日、消えた兄の美しい婚約者について語り始めた…。

2023/02/22

本のタイトルに惹かれて読んだ。
過去に置いてきた忘れ物＝事件
それを時を経て、再度見直していく。
刑事の出ないミステリー短編集。
短編ごとに人の生き様がギュッと詰まっていて、心に残るストーリー。

2023/01/03

　犯人探し、事件の真相よりも、事件に伴う人の交々が、情感たっぷりに想い起こされる話。『沙羅の実』は短編で良かった。長編で味わうよりも端的に、インパクトよく味わえて、その心情がさらに強烈な印象として心に沁み入った。
短編にどれも共通しているのが、何十年も昔か、以前の出来事を今謎解く話。