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自分の財産 扶桑社新書
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 扶桑社 |
発売年月日 | 2014/03/03 |
JAN | 9784594070076 |
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商品レビュー
4.3
3件のお客様レビュー
曽野綾子氏の目線は、外にいるもう一人の自分から眺めた目線かと思えます。 自己の欲望、内部の観念から離れて、映ったありのままの景色を冷徹に文章に表していく。 気になった言葉は以下です。 ・アフリカで暮らす日本人からマラリアに対する最上の予防法を教えられていた。それは、日頃の暮ら...
曽野綾子氏の目線は、外にいるもう一人の自分から眺めた目線かと思えます。 自己の欲望、内部の観念から離れて、映ったありのままの景色を冷徹に文章に表していく。 気になった言葉は以下です。 ・アフリカで暮らす日本人からマラリアに対する最上の予防法を教えられていた。それは、日頃の暮らしの中で、免疫力をつけておくこと ・フランスでは、「健全なる精神は健全なる肉体に宿る」とは思っていない。体が丈夫なだけで、何も考えないような人間はどうしようもない。 ・高齢者にとって、見事に最後まで、魂の部分で人間をやり続けることが感謝の印なのである。 ・他人にどう思われても、自分の実像は変わらない。つま先立ちをしたり、厚塗りの化粧をしたりしても、素顔は素顔なのだという現実を自覚すれば楽に生きられることが多い。 ・人としてその存在を認められる最初の第一歩は、自分が自分であること、自分を失っていないという極く、単純なことだ。 ・人生で一番感動するのは、他人に出会うことだなあと、つくづく思う。 ・人は決して教育する者の予想通りにはならない。思いがけない不幸が、予想をしない重厚な人間性を作ることもあるのだから、私はいつも人に対して深い畏敬の念を抱き続けられるのである。 ・幼いこと、親が私にいったのは、「自分を甘やかさないように」ということだけだった。 ・すべてのものには対価を払わなければならない。ただのものはない、というのが私の実感である。 ・このごろ私はこの一刻一刻を楽しくすることが大切だ、としきりに思うようになった。 ・本当のことを話すと、よく人は同感の笑いを見せてくれる。 ・ほんとうの愛は決して相手に変わることを強要しない。 ・「心をこめずに、片手間でできる親切」というものがこの世にはあると私はいっている。親切はできるだけお互いに煩わしくない方がいい。 ・私が育った時代に受けた教育で、「遠慮」というものがある。自分から権利を放棄することが遠慮である。意味のある遠慮の背後には社会全体のバランスを考えるという目線がふくまれていたものだった。 ・(日系ブラジル人の話題に)経済の力は日本の方が上でも、日本に欠けているいるのは、素朴な人情と強靭な生活力だということになる。どんな時にも学ぶ時が多いのだ。 ・この困難な時期に人生とは何かと考える。実にむだにならない日々だ。 ・昔の男は人前で涙を見せたことはなかったものだ。 ・他人には自分の想いなどわかるわけはないのだ。少なくともその程度に醒めた姿勢が私は好きだ。 ・老後を遊んで暮らす というのは間違った思想である。 ・要は心がけ一つなのだろう。人は死ぬまで紳士であり、物腰のきれいな女性であるべきなのだ。 ・(勧進帳の冨樫と弁慶の話題から)現代は、密かな男の勇気というものが、消え失せた時代だ。 ・人と触れることほど、人を大人にする機会はない。耳学問をしない若者はどんどん幼稚となって、腹が立つと無差別殺人をするような自己中心的な人間になるのである。 ・道徳教育とは、教師が身をもって教えることであり、学校で教えられるような簡単な問題ではない。 ・人間は試行錯誤して生きる動物であり、むしろ改められるという姿勢によって柔軟に、よいものを取り入れらえることが多いからである。 ・自分の最大の教育責任者は自分なのだという現実を、早くから子供に教えなければならない。 目次は以下の通りです。 まえがき 1 心身の免疫力をつける 2 「自分らしい欠点」の残し方 3 苦労、不足、不幸という負の「財産」 4 他人の存在を意識すること 5 人間としての大きな仕事 6 老いの矜持 7 美が持つ「ただならぬ合理性」の見つけ方 8 人を大人にする教育
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納得のあるお題のときもあれども、なんとなく彼女の文体が批判が多くてきつい感じがしたのはなぜだろう。年上が今の若者を嘆くみたいな感じ。ちょっと偉そうな感じもする。ただ、心に残ったのは、足立区で起きた両手首を切ったというおぞましい事件のこと。この事件私は知らなかったのだけれども、両手...
納得のあるお題のときもあれども、なんとなく彼女の文体が批判が多くてきつい感じがしたのはなぜだろう。年上が今の若者を嘆くみたいな感じ。ちょっと偉そうな感じもする。ただ、心に残ったのは、足立区で起きた両手首を切ったというおぞましい事件のこと。この事件私は知らなかったのだけれども、両手首を切る残酷さに改めて思いを馳せ、彼女のいう「心の貧しさ」がこのような残酷さを可能にすることに私も身震いした。
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※このレビューにはネタバレを含みます
自分が自分であること、自分を失っていないこと すべてのものには対価を払わねばならない 老いの尊厳と存在意識は手仕事にあり 人と触れることほど、人を大人にする機会はない
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