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寝相
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2014/03/28 |
JAN | 9784103353119 |
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寝相
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商品レビュー
3.5
12件のお客様レビュー
「ジミ・ヘンドリクス・エクスペリエンス」の時も思ったが滝口悠生の小説は時間の感覚が分からなくなる。 ここでいう時間というのは、ウヴォーギンがノストラードファミリーに拉致されて眠らされて目覚めた時に腹の減り具合からだいたいの経過時間を推したような、読書をする際の身体感覚として「こ...
「ジミ・ヘンドリクス・エクスペリエンス」の時も思ったが滝口悠生の小説は時間の感覚が分からなくなる。 ここでいう時間というのは、ウヴォーギンがノストラードファミリーに拉致されて眠らされて目覚めた時に腹の減り具合からだいたいの経過時間を推したような、読書をする際の身体感覚として「この程度の頁数読んだということはこのくらいの時間が経っているだろう」とボンヤリ解るときのあの時間のことだ。 「ジミヘン」と異なるのは、「ジミヘン」が小説の中でフィードバックを起こされたことで過去と現在の反響によって時間の流れる速度が反復され、結果遅延されたということなんだろうが、「寝相」に収録される三編においては時間感覚の狂いとそれによる遅延という結果は同じでも、なんというか感じが違う。 「音楽」がもっとも内容と結びついているのだが、道に迷うという感覚なのだ。道に迷ってしまったがゆえに到着するまでに時間がかかってしまっている。もしくは、道に迷ってしまったことによる身体の動揺で時間感覚が狂っている。 どこかを目指している、それは読書であれば一応結末となるのだろうが、そのどこかを目指していた中で今いる此処が何処か分からなくなる。 ストーリー至上という考えの読者は、迷うことを嫌うだろう。しかし読書とは何かという問いにおいて「読書は読書をする時間そのもののことだ」と猫好きのおじさんが言ってたことに感銘を受けた私としては、それら心地良い不安に変容してくれた。ラッキーである。本を読む喜びが、いびつなれど、たしかにある。気持ち良い。
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道を歩いてたら、目的地から斜めに外れてしまって、とんちんかんな所に出てしまうような感覚。 地続きであっちこっちに行ける。 でも、置いていかれたりしない。きちんと前には進んでいる。 そんな不思議な文章が心地よい時もある。
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感情の揺さぶられがない、不思議な世界。 好きな人は好きだろう。 たんたんと流れて行く時間、不思議な出来事。 背負うもの、過去、全部向き合う前に流れていく
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