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ユネスコ無形文化遺産 壬生の花田植 歴史・民俗・未来
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ユネスコ無形文化遺産 壬生の花田植 歴史・民俗・未来

新谷尚紀【監修】, 広島県北広島町【編】

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ユネスコ無形文化遺産 壬生の花田植 歴史・民俗・未来

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 吉川弘文館
発売年月日 2014/03/17
JAN 9784642081962

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2014/07/27

・先日、ユネスコの世界無形文化遺産に登録された壬生の花田植ゑ、この研究書かと思つて買つたのが新谷尚紀監修、広島県北広島町編「ユネスコ無形文化遺産 壬生の花田植ー歴史・民俗・未来ー」(吉川弘文館)で ある。研究書と言へば言へると思ふが、少々その趣が違ふ。概説的な論考や歴史に触れた論...

・先日、ユネスコの世界無形文化遺産に登録された壬生の花田植ゑ、この研究書かと思つて買つたのが新谷尚紀監修、広島県北広島町編「ユネスコ無形文化遺産 壬生の花田植ー歴史・民俗・未来ー」(吉川弘文館)で ある。研究書と言へば言へると思ふが、少々その趣が違ふ。概説的な論考や歴史に触れた論考もある。DVDもついてゐて、ここには平成24年の花田植ゑの様子と「昔の農作業復元記録」の2本が入つてゐる。合計1時間、私は未見だが、解説を読む限りは、なかなかの内容であると思はれる。更に、巻頭には古今の花田植ゑの様子が分かる絵図や写真も載り、その解説も付されてゐる。ならばきちんとした研究書ではないかと言はれさうだが、実は必ずしもさうではない。私の考へる研究書とその内容が違ふのである。監修の新谷氏の「刊行に当たって」の中にかうある、「本書はこれまでまとまった学術的な研究書や解説書のなかった 『花田植』について、歴史学・民俗学・経済学をはじめとする学術的で学際的な研究にもとづきながらも、なるべくわかりやすい解説書として編集したものです。」(9頁)と。さうして、これにより「文化財の保存伝承とその経済的な資源としての活用とは(中略)むしろ両立しあうもの、工夫次第では相乗効果も期待できるものだといふ観点に至ることができた」とある。本書のポイントはここにある。「経済的な資源としての活用」である。これは地域振興につながる。本書の論考の多くは結局はここに至るといふ感じである。本書は北広島町編である。これからすれば、それは行政として当然の発想であらうが、研究書といふこと になると、それゆゑにいささか違和感を覚えることになる。特に民俗芸能としての観点からの考察を期待すると、本書にさういふのは少ない。つまり、研究書といつても私の考へるのとジャンルが違ふのである。書名に「歴史・民俗・未来」と付されてゐるものの、結局は、「未来」は当然として、観光資源とその利用、 さうして地域振興につなげようとするのである。 ・そんな論文の一本、斎藤英智「花田植と地域経済」にこんな一節がある。「文化的側面を強調してしまうと、花田植は地域経済という文脈では扱われるべき対象ではないかもしれない。しかし今日において、花田植の保存・継承について考えるとき、地域経済から切り離すことはできなくなっているのでは ないだろうか。」(186~187頁)これは正しい。どこでもさうであらう。「ヒトがいなくなれば保存も継承もできないが、ヒトを維持するためには雇用と所得という経済的側面も欠かせない」(187頁)ともある。かういうことである。町の祭はさうでもないのだらうが、田舎の祭は人員の確保が大変である。過疎化と少子高齢化により祭の担ひ手がゐなくなつている。雇用と所得が田舎にはないからである。生活できなけれはヒトはいなくなり、祭は存続できなくなる。 この論文はこれを具体的に考察してゐる。結論は「花田植と地域経済を結びつけるために、花田植を活用した新たな価値づくりが必要であるということ」 (217頁)にならうか。何だ、当然ではないかと思ふ。現在、どこでもこれに取り組んでゐるのではないか。ただ、地域経済の衰退によりヒトが、特に若いヒトがいないのが致命傷になつて、なかなかうまくいかない。それをどうするかに苦心してゐるのである。このあたりの言及がない。花田植の北広島町はそこまで疲弊してゐないといふことであらうか。本書は行政と無縁の人間には猫の小判の類の書である。逆に、その現場にゐる人達には大いに役立つかもしれないと思 ふ。そんな関係者に読まれてほしい書である。

Posted by ブクログ

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