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三酔人経綸問答 光文社古典新訳文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 光文社 |
発売年月日 | 2014/03/12 |
JAN | 9784334752866 |
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三酔人経綸問答
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中江兆民「三酔人経綸問答」 鶴ヶ谷真一訳/光文社古典新訳文庫 元の本が書かれたのが1887年、この2年後に明治憲法が発布され、7年後に日清戦争が起きる。明治維新からは十分に時間が経ち、一方で欧米列強に対しては弱さを自覚していた時代である。そして欧米では普仏戦争が終わり帝国主義が...
中江兆民「三酔人経綸問答」 鶴ヶ谷真一訳/光文社古典新訳文庫 元の本が書かれたのが1887年、この2年後に明治憲法が発布され、7年後に日清戦争が起きる。明治維新からは十分に時間が経ち、一方で欧米列強に対しては弱さを自覚していた時代である。そして欧米では普仏戦争が終わり帝国主義が全盛期を迎えていた。そんな時代に民主主義と平和主義に心酔する洋学紳士、富国強兵と大陸進出を熱望する豪傑、そして中庸をとく我が家の主人南海先生が鼎談する。時代のキーワードがスペンサー流の「進化」であること、中国侵略論も既に強かったこと、早くも英独の建艦競争から将来の世界大戦をうかがう見方もあったことなどが興味深い。南海先生の立憲君主制から民主主義への漸近論も、これが昭和初期であれば素直に受け取られたかどうか。
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大酒飲みの南海先生のもとへ「洋学紳士君」「豪傑君」という主義主張の異なる二人が訪れ酒を酌み交わしながら政治談義を繰り広げる。「政治の本質とは何か。国民の意向にそい、国民の知識にみあった制度を採用し、国民が安らかに暮らし、幸福を得られるようにする、ことです。」(P119)という南海...
大酒飲みの南海先生のもとへ「洋学紳士君」「豪傑君」という主義主張の異なる二人が訪れ酒を酌み交わしながら政治談義を繰り広げる。「政治の本質とは何か。国民の意向にそい、国民の知識にみあった制度を採用し、国民が安らかに暮らし、幸福を得られるようにする、ことです。」(P119)という南海先生の話の重さを感じた。
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明治の政治思想家の本。酒好きの「南海先生」を2人の客(洋学博士、豪傑の客)が訪ねてきてそれぞれの視点・思想から国のあるべき姿を論じ、意見を戦わせているという構図。この3人の他に注釈が、さらにこれを聴いている聴衆(時にヤジ的な)が加わる。 当時の社会情勢や倫理観を踏まえておかない...
明治の政治思想家の本。酒好きの「南海先生」を2人の客(洋学博士、豪傑の客)が訪ねてきてそれぞれの視点・思想から国のあるべき姿を論じ、意見を戦わせているという構図。この3人の他に注釈が、さらにこれを聴いている聴衆(時にヤジ的な)が加わる。 当時の社会情勢や倫理観を踏まえておかないとわかりづらい部分もあるが、概ね普遍的な話しが展開している。それぞれの理想と現実が色濃く表れ、極論が展開される傾向もありつつ、しかし現実的な話でもある。 著者は各論客の意見を極端に位置付けながらも、当時の国民に様々な視点から物事を考えるよう啓蒙する狙いを持っていたのかと思える。 映画やドラマ、小説にも「当時の社会情勢」という注釈が入るのを良く目にする。昨今の作品も何十年か先には同じように「当時の」とつくこともあるんだろうか、なんてことも考えてしまった。
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