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昭和天皇伝 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2014/03/07 |
JAN | 9784167900649 |
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昭和天皇伝
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商品レビュー
4.2
9件のお客様レビュー
確かな史料に基づいて書かれた、読みやすい昭和天皇の伝記。客観的な視点に立ち、昭和天皇の判断、行動、思いや考え方について、とてもよく研究されていると思う。昭和天皇を知る上で第一級の書籍であると思う。印象的な記述を記す。 「現代の高みから、当時の世界でどこにも行われていなかった政治...
確かな史料に基づいて書かれた、読みやすい昭和天皇の伝記。客観的な視点に立ち、昭和天皇の判断、行動、思いや考え方について、とてもよく研究されていると思う。昭和天皇を知る上で第一級の書籍であると思う。印象的な記述を記す。 「現代の高みから、当時の世界でどこにも行われていなかった政治基準を設定して、旧憲法や戦前の体制を批判したところで、現代の私たちにとって意味をなさない」p26 「(2.26事件について)武力を用いても速やかに鎮圧すべしという天皇の方針が、三日間も実行されなかったことを、もっと考慮すべきである」p253 「元来陸軍のやり方はけしからん。柳条溝の場合といい、今回の廬溝橋のやり方といい、中央の命令には全く服しないで、ただ出先の独断で、朕の軍隊としてあるまじきような卑劣な方法を用いるようなこともしばしばある。誠にけしからん話であると思う」p275 「実に石油の禁輸は日本を窮地に追い込んだものである。かくなった以上は、万一の僥倖(ぎょうこう)に期しても、戦った方がよいという考えが決定的になったのは自然の勢いといわねばならぬ」p309 「日本には憲法があって天皇は憲法の条規によって行動しなければならない。「憲法上明記してある国務大臣の責任の範囲内には、天皇はその意思によって勝手に容喙(ようかい)し干渉し、これを掣肘(せいちゅう)することは許されない」」p395 「敗因について一言いわしてくれ。我が国人が、あまりに皇国を信じすぎて英米をあなどったことである。我が軍人は、精神に重きをおきすぎて、科学を忘れたことである」p480 「昭和天皇は靖国神社のA級戦犯合祀に批判的であり、靖国神社がそれを独断的に行ったことに不快感を抱いているのである」p532 「即位後、昭和天皇が三つの重要事件(張作霖爆破事件、ロンドン軍縮会議、満州事変)の対応を誤り、威信を確立できなかった原因の一つは、天皇を輔弼する集団に経験豊かな有力政治家がおらず、牧野内大臣ら天皇を支えた宮中側近が、判断を誤ったことである」p548 「確かに昭和天皇は、内閣と軍が上奏してきた政策でも自分の気に入らないものは拒否し、自分の意向に十分に応じない首相・閣僚に対しては拝謁を拒否する、などの行動をとることはできる。そうした場合、首相や関係閣僚、あるいは参謀総長・軍令部総長らは、辞表を提出するであろう。問題は、その後任を得られるかどうかである。後任を得られなければ、次の内閣を作ることができない。天皇は大きな窮地に立ち、屈辱的な形で屈服を強いられ、さらに威信がなくなる。(中略)立憲国家の枠内で、天皇の意向を国政に反映させるためには、明治天皇のように権威を確立し、その後も権力行使を抑制しつつ、必要な場合にはバランスのよい調停的な政治関与を続けなければならない」p550
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歴代天皇の中でも最長在位、最高齢を誇る昭和天皇。物心ついた 頃から私にとっては「優しそうなおじいちゃま」だった昭和天皇 なのだが、崩御後に出版された様々な昭和天皇関連書籍を読む うちに「この人を知らなければ自分が生まれ、育った時代を 理解することが出来ないのではないか」と思った。...
歴代天皇の中でも最長在位、最高齢を誇る昭和天皇。物心ついた 頃から私にとっては「優しそうなおじいちゃま」だった昭和天皇 なのだが、崩御後に出版された様々な昭和天皇関連書籍を読む うちに「この人を知らなければ自分が生まれ、育った時代を 理解することが出来ないのではないか」と思った。 多くの関連書籍があり、そのうちのいくつかは読んでいるのだ が、宮内庁が編纂した『昭和天皇実録』が今月から一般刊行 されるのを前に「おさらい」として本書を読んだ。 本書は可もなく不可もなく…というところだろうか。公開されて いる資料、既刊の出版物等、多くの資料を読み込んで書かれている ので巻末の参考文献を見ると既に読んでいるものも少なくなかった。 ただ、89年の生涯を追うには少々駆け足だったかなと感じる。 読みようによっては既刊刊行物からの切り張りと取れないこと もない。 大正天皇の崩御により若くして即位した昭和天皇が多くの迷い や悩みを抱えながらもイギリス流の立憲君主であろうと務めた 姿は、やはり持って生まれた生真面目さの所以なのだろう。 その生真面目さは2.26事件の際には激情となって発露された のではないか。一部の青年将校たちの暴走により重臣たちが 襲われた事件に対しての怒りの激しさは、当の青年将校たち も考えてもみなかったことだろう。 崩御の約5か月前の8月15日。既に病の為に皇太子であった 今上天皇が名代として公務を務めていた。だが、この日だけ は静養先の那須御用邸からヘリで東京に戻り、式典会場に 臨席された昭和天皇の姿に先の大戦で犠牲になった人々へ の祈りへの執念を見た記憶が残っている。 何で読んだか忘れたのだが、内容だけは覚えている昭和天皇の エピソードがある。病の床に就いた昭和天皇が見舞いに訪れた 香淳皇后の手を握り「良宮(ながみや。香淳皇后のお名前は 良子と書いて「ながこ」様)、元気でね」と語りかけという。 周囲が決めたご結婚だったが、晩年まで仲の良いご夫妻だった という。早い時期から高齢者特有の症状を呈していらした香淳 皇后を残して行くご心配もあったのだろうなと思う。 どこに軸足を置いて描くかでまるっきり人物像が異なる昭和 天皇。本書はなるべく俯瞰して描こうとしているようだが、 注釈を読んでいるとどうもアメリカ寄りの視点のような気が してならない。
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国家の象徴に生まれるとか想像できますか?昭和天皇の生涯を綿密にまとめた一冊。同時に昭和の戦争の時代を総覧できる。 象徴。シンボル。前に司馬遼太郎の本でシンボルの語源はギリシア語の「割符」から来ているとあった。象徴とは半分なのである。とあるものの本質の一般共通項という半分だけを表すものがシンボルなのである。 天皇は日本の象徴。日本人の精神性の一般共通項が天皇にはあるってことかな。 日本国民にはこれほどの奥ゆかしさはまだあるのだろうか。
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