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人口の世界史
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 東洋経済新報社 |
発売年月日 | 2014/03/01 |
JAN | 9784492371169 |
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商品レビュー
4
6件のお客様レビュー
多数の統計を分析して、例えば18世紀ヨーロッパの死亡率低下の要因がジャガイモなどの新作物のおかげとする説 (McKeown) を批判する。いろいろな概念が出たり複雑な分析をしたりと難しいので自分の興味のありそうな部分を拾い読むので精一杯
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人口という視点からの世界史、教科書っぽい書きぶりで、面白いかというと微妙(苦笑)ですが、これまであまり意識していなかった視点で、勉強になりました。
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人口が増えたから生産も増えたのか?生産が増えたから人口は増えたのか? 人口が増えたからイノベーションが起きるのか?イノベーションが起きたから人口は増えたのか? 人口が増えたから人類は繁栄できたのか?繁栄があったから人口は増えたのか? 人口とは、あらゆる社会問題の原因と同時に結果...
人口が増えたから生産も増えたのか?生産が増えたから人口は増えたのか? 人口が増えたからイノベーションが起きるのか?イノベーションが起きたから人口は増えたのか? 人口が増えたから人類は繁栄できたのか?繁栄があったから人口は増えたのか? 人口とは、あらゆる社会問題の原因と同時に結果でもあり、しかもその要因はそれぞれ独立していない。 出生率、死亡率、生産量、資源量、技術革新、労働力。 全てのバランスが動態的に変動する事象を、読み解くことができるだろうか? 本書は約300ページの長編ながらも、論文のような精細さと読みにくさが同居しており、 ただでさえ要素が多い人口問題に、さらなる問題提起を重ねてくれる。 なんとか統計的に「GDPが低いと出生率は大きくなるが、GDPが一定値まで高くなると出生率は低い値から動かなくなる」と読み解いてみても、 「出産にかんする夫婦の意思決定に、物的財の入手可能性はほとんど影響しない」と言われるし、さらには ・「フランス農村部において出生率の低下は、より豊かで進んだイングランドよりも早く始まった」 ・「多くの国々について、教育水準、農村的習性、工業化、といった社会経済的指標は出生率低下のわずかしか説明しえない」 ・「文化的要因ー民族や言語集団、宗派や政治団体への帰属ーが、経済的要因よりも出生率低下には重要だったようにみえる」 などなど、例外はいくらでもあげられてしまう。 また、人口増加と経済成長の因果関係にしても、 ・資源の限界には未だ到達しておらず、資源価格は低下を続けているが、今後の見通しは不透明 ・死亡率の低下は長期的計画・投資を可能としたが、生産年齢人口と従属人口の比率は偏っていく ・知識と技術の進歩は人口に比例するように思えるが、歴史的な実証はされていない などなど、単純に増えると良い悪いの話で終わらず、常に変わり続ける方程式が示され、 「人口増加はそれ自身では、1人当りの生産物の増加に対して拡張的効果と抑圧的効果の両方をもつのであって、これらの効果の重要性は他の要因との関係で異なってくる」 「人口と経済は、従属変数であると同時に独立変数である」 という、面白みには欠けるが科学的に正しい結論が示される。 本書は世界目線で主に人口増加に焦点を当てたものであるが、現代日本においては少子化対策が当たり前のように叫ばれる人口の、あるべき姿とはなんだろうか? かつては頻繁に見られた人口移動も、移動元・移動先の双方が経済資本や文化資本を重視する資本主義下では難しくなっている。 世界人口の歪みにより、貧困や栄養失調の割合が減っても絶対数が増えた場合、それは人類の進歩としてカウントできるだろうか? 人口均衡のための地道な政策を提示しつつ、生じた問題には個別に対応し続けるという、面白みのない対策のみが、現在のところ得られる回答なのかもしれない。
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