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国家とエネルギーと戦争 祥伝社新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 祥伝社 |
発売年月日 | 2014/03/03 |
JAN | 9784396113612 |
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国家とエネルギーと戦争
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3.3
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太平洋戦争はアメリカをはじめとするABCDラインが対日輸出を禁止したことから、エネルギーの大半(91%)を海外調達していた日本、特に輸入先の80%をしめるアメリカから石油を輸入できなくなったことが遠因と言われる。海軍は油がなければ船(軍艦)が動かないといい、待っていて干上がるのを...
太平洋戦争はアメリカをはじめとするABCDラインが対日輸出を禁止したことから、エネルギーの大半(91%)を海外調達していた日本、特に輸入先の80%をしめるアメリカから石油を輸入できなくなったことが遠因と言われる。海軍は油がなければ船(軍艦)が動かないといい、待っていて干上がるのを待つなら先に撃って出よという考え方だ。そもそもの状態を作り出したのは陸軍の支那進出と重慶爆撃がきっかけと言われているが、中国での利権を虎視眈々と狙うアメリカからすれば、日本を締め上げることで、先に手を出させたかったというのが最近の通説になりつつある。 日露戦争時の秋山真之はドイツ留学経験から、戦争が辿る機械化、総力戦の流れを読んでいたし、アメリカ留学経験のある山本五十六はアメリカと戦争しても勝てないことは分かっていた。にも関わらず開戦するしか無い状況に陥ってしまったのは、そもそも日本にはエネルギーが無く、海外に頼らざるを得ない状況、かつそれを止められれば致命的という現実を放置したことにある。ただしこれは現代人の考え方であり、現在のように風力発電や海流、地熱、太陽光などの発電技術がなく代替できるものでも無い。日本はこうしたエネルギーの海外依存脱却の必要性を戦後のオイルショックから学んだ。要するに原子力への転換だ。世界の唯一の被爆国である日本が、原子力を使おうという考え方自体が理解がなかなか追いつかないが、戦後の復興や人々の暮らしが圧倒的に豊かになっていく中でやむを得ない選択であったように思える。 本書はそうした日本のエネルギー戦略に絡んだ戦争の経緯や、東日本大震災以降停止を続け表舞台に中々復帰できない原子力発電に踏み込んだ内容だ。筆者としては原発再稼働には(安全性の確保は条件にはなるだろうが)賛成の立場にある。何故なら日本の1日あたりの原油の輸入量は日当たり400億円規模になり、単純にそれだけの金が日本から毎日失われている。特に2023年現在は1ドル150円に近づくような状況で、街のガソリンスタンドを見ればリッター200円に迫る勢いだ。日本がもし以前のように原発で3割のエネルギーを賄えたら単純に日本の資産は増える(海外へ逃げない)。この構造を再び作り出すには、原発に対する危険やリスクの大きさに関する誤った認識を是正し、上手く使いこなしていこう、というのが筆者の立場である。それ自体を一読者として否定する気は毛頭無いが、論拠になっているのが一部のそうした書籍に限られ、大量の研究の中から分析を重ねて最終的に導き出した自身の結論とは遠いと感じる。よって「仮に」そうだとしたら、内心嬉しさはあるのであるが(税金も電気代も安くなる可能性が非常に高いと想像する)、やはり頭の中に常に疑問符を浮かべながら読んでしまう。 エネルギーは世界の紛争タネになる。持つものが強く持たざるものは言いなりになりかねない。資源が少なく省エネが得意な日本ではあるが、白物家電がそうであったように、いつかは技術は追いつかれる。ならば唯一の描く被爆国として、平和利用を考えるというのも一理ある。
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エネルギーを巡る世界大戦通史、日本の世界トップ工業国への発展話は面白い。著者は圧倒的な"原発推進派"であり、放射線の健康被害を全面否定し、様々な科学的証拠も提示している。しかし、偏った証拠群にも見えるので、読者自身で検証した方がいい。原発を巡る意見の1つとして...
エネルギーを巡る世界大戦通史、日本の世界トップ工業国への発展話は面白い。著者は圧倒的な"原発推進派"であり、放射線の健康被害を全面否定し、様々な科学的証拠も提示している。しかし、偏った証拠群にも見えるので、読者自身で検証した方がいい。原発を巡る意見の1つとして読む価値はあると思うが、再生可能エネルギーと原発の比較話は雑な印象。やはり、通史の方が教養として価値がありそうです。
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原発停止により、火発の燃料輸入に1日100億円の余計な支出が生じている。早く原発再稼働しましょうという主張。 話し言葉で読みやすく、引き込まれる。が、被曝者の知り合い2人はとても元気だった、と言って放射線は安全というアウトな記述もある。 その他良かったのは、両大戦前後のエネルギー...
原発停止により、火発の燃料輸入に1日100億円の余計な支出が生じている。早く原発再稼働しましょうという主張。 話し言葉で読みやすく、引き込まれる。が、被曝者の知り合い2人はとても元気だった、と言って放射線は安全というアウトな記述もある。 その他良かったのは、両大戦前後のエネルギー事情がさらっと分かる点と、真珠湾攻撃で石油タンクを潰していたら日米は引き分けだったかもしれないというハーマン・ウォークの説。
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