![禁欲のヨーロッパ 修道院の起源 中公新書](https://content.bookoff.co.jp/goodsimages/LL/001712/0017123005LL.jpg)
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禁欲のヨーロッパ 修道院の起源 中公新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2014/02/24 |
JAN | 9784121022530 |
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禁欲のヨーロッパ
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禁欲のヨーロッパ
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商品レビュー
3.5
7件のお客様レビュー
前半は古代ギリシア・ローマにおける禁欲に至る要素についての解説。当時の法体制および医学との関係が興味深い。後半は古代から中世までの修道院の成り立ちについて,これは神学の実践の系譜と捉えられるだろう。
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信仰を深め全うするために世俗的・肉体的な欲望(特に性的なそれ)から離れようとする志向は、洋の東西を問わず多くの宗教に共通する。そうした「禁欲」の中でも、キリスト教における代表的なあり方である「修道院」制度の成立を追った一冊。 修道院という制度は、どのような理論や信念のもと成立した...
信仰を深め全うするために世俗的・肉体的な欲望(特に性的なそれ)から離れようとする志向は、洋の東西を問わず多くの宗教に共通する。そうした「禁欲」の中でも、キリスト教における代表的なあり方である「修道院」制度の成立を追った一冊。 修道院という制度は、どのような理論や信念のもと成立したのか。そして、それらはどのようにして受容され広くヨーロッパ全土へ広がっていったのか。 著者はまずその前提としてギリシア文化や帝政ローマの状況から始める。ギリシアやローマにおいてもやはり禁欲は重要な位置を占め、それがキリスト教的な修道院制度の萌芽を支えたという。 そして、後半では4世紀以降、修道院制度がガリア地方に広く伝播していく過程を分析する。そこでは、聖マルティヌスとレランス修道院における宗教的実践の重要性が強調される。 こうして見ると、禁欲というものがいかに切実な問題であったかということがわかる。性的な快感や興奮抜きの性行為を模索したり、夢精は信仰的にいいのか悪いのか議論したりというのは、現代の視点から見ればしょうもないことではあるが、当時の状況、当時の倫理観にとってみれば信仰を守るために禁欲とは極めて重要なことだった。そうした信仰の実践の極北として結実したのが修道院という制度だったと。 かなり細かい議論が多いので前提知識がないと難しいが、信仰のあり方を再考するにはとてもいい一冊だと思う。
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※このレビューにはネタバレを含みます
古代ギリシャ人にとって自己の欲望の統制は成人男性としての完成に欠かせないものであった。それがキリスト教時代になると集団の規律が優先となり自己の放棄こそ推奨される。これがミシェル・フーコーによる認識の枠組みだが、西洋中世史家による本書はそれを歴史的に跡付ける試みである。 「禁欲」というキーワードにまつわるさまざま、ヒポクラテスやガレノスによる医学的知の節制や養生論、エジプト修道者の飢餓との戦い、男性社会の女性や子供の扱いなどなどの現象が紡ぐ禁欲の系譜は、いずれ科学につらなる因果論的病因論の起源、戒律が導き出した労働や戦闘そして教会権力という政治社会学への広がりまでも示唆する。 ニーチェ以前、以後の考察の重要な土台である。
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