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統辞構造論 付『言語理論の論理構造』序論 岩波文庫
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統辞構造論 付『言語理論の論理構造』序論 岩波文庫

チョムスキー【著】, 福井直樹, 辻子美保子【訳】

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統辞構造論 付『言語理論の論理構造』序論 岩波文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2014/01/18
JAN 9784003369517

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統辞構造論

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2016/10/09

学生時代に生成文法を学んだ身でありながら、誠に恥ずかしいことに、チョムスキーのこの記念碑的著作を読んだことがなかった。文庫が出たのを好機として読んでみた。 文法の形式的側面の自律性、構造依存性、変形部門の必要性など、言語学の入門書に必ず書いてあるような議論はこの著作で示されたも...

学生時代に生成文法を学んだ身でありながら、誠に恥ずかしいことに、チョムスキーのこの記念碑的著作を読んだことがなかった。文庫が出たのを好機として読んでみた。 文法の形式的側面の自律性、構造依存性、変形部門の必要性など、言語学の入門書に必ず書いてあるような議論はこの著作で示されたものだったということを知った。 チョムスキーが1975年に書いた文章と、訳者による解説が付されており、生成文法が誕生した時代背景やその後の発展過程をリアルに感じ取ることができる。訳者の福井氏も解説で述べているように、生成文法は当初から、チョムスキーがたった一人で理論を構築したのではない。むしろチョムスキーの学問的貢献は、互いに直接は関連をもたなかった研究関心を統合し、一つの体系としてまとめ上げたところにあったのだった。 現代においては、本編よりもむしろ、付録のほうが読む価値があると思う。

Posted by ブクログ

2016/09/21

「言語」とは、人間がある個別言語を話せるというときに、脳内に内蔵している認知システム、さらには、限られた資料(経験)を基にしてそのような認知システムに到ることを可能にする生物学的賦与物(生得的機能)である。 このような言語研究に広く深い影響を与え、しばしば学問上の「革命」と称され...

「言語」とは、人間がある個別言語を話せるというときに、脳内に内蔵している認知システム、さらには、限られた資料(経験)を基にしてそのような認知システムに到ることを可能にする生物学的賦与物(生得的機能)である。 このような言語研究に広く深い影響を与え、しばしば学問上の「革命」と称される生成文法理論の誕生は、本書で告げられたものである。 句構造に基づく直接的な記述の範囲を基本的な文の核(複合的な動詞句や名詞句を含まない,単文かつ平叙文かつ能動文)に限定し,これらの基本的文(精確に言うと,これらの文の基底にある連鎖)から他のあらゆる文を変換(の繰り返しの適用)によって派生させるようにすれば,英語の記述を大いに単純化できる上に,英語の形式的構造に対する斬新で重要な洞察を得ることが出来る。 文法は,3部構成の内部構造をもつと考えられる。文法には,句構造を再構築することが出来る諸法則の列と,形態素の連鎖を音素の連鎖に換える形態音素規則の列がある。この2種類の規則の列を結びつけるものとして変換規則の列があり,変換規則は,句構造を伴う連鎖を形態音素規則が適用できる新たな連鎖に換える。句構造規則と形態音素規則は,変換規則とは異なり初等的であると言える。変換をある連鎖に適用するためには,その連鎖の派生の履歴を知っていなければならないが,変換以外の諸規則を適用するときには,その規則が適用される連鎖の形が判っていれば充分なのである。

Posted by ブクログ

2016/03/29

Colorless green ideas sleep furiously.(色のない緑の観念が猛然と眠る)という例(文法性は意味論から独立している)で知られる著作。また,これまでの英語談話史上,一度も出てきたことのなくても文法的な文があり得ることは,使用頻度などの統計的近似ある...

Colorless green ideas sleep furiously.(色のない緑の観念が猛然と眠る)という例(文法性は意味論から独立している)で知られる著作。また,これまでの英語談話史上,一度も出てきたことのなくても文法的な文があり得ることは,使用頻度などの統計的近似あるいは言語経験とは無関係であることを意味する。句構造規則と変換規則(と形態音素論)を組み込んだモデルを提案した著作でもある(読んでいると,この著作がモデル初披露ではないみたいだが…)。 ***** 言語学における厳密な定式化の追求には,単に論理的精密サに対して注意を払うことや,既に確立されている言語分析の諸々の方法を洗練させたりすることよりも遥かに重要な動機が存在する。精密に構築された言語構造のモデルは,発見の過程それ自体において,消極的にも積極的にも重要な役割を果たすことが出来る。つまり,精密だが妥当でない定式化は,受け容れがたい結論にまでそれを推し進めてみると,その定式化が妥当でない正確な原因が明らかになることが多く,結果として,当該の言語データに対する深い理解が得られるのである。さらに,より積極的な面としては,形式化された理論は,理論の設計にあたって,それが対象とする問題として明示的に定められたものの他にも,数多くの問題に対して自動的に解答を提供することがあり得る。不明瞭でかつ直観に捕らわれた概念は,不合理な結論を導くわけでもなく,また,新しく正しい結論をもたらすわけでもない。ゆえに,そのような概念は,今述べた2つの重要な面において役に立たないのである。言語理論を精密に,かつ,技術的に発展させることの価値を疑問視してきた言語学者がいるが,その人達の中には,提案している理論を厳密に述べ,その理論を厳格に言語資料に適用していき,受け容れがたい結論を場当たり的な調整や漠然とした定式化によって回避することはしないという方法が持つ潜在的生産力を認識できていない人達もいるように思える。(p.7) 文法は自律的で意味からは独立しており,確率論的モデルは統辞構造に関するいくつかの基本的問題に対して,これといった洞察は何も与えてくれないという結論を出さざるを得ないと思う。(p.18) ちょうど文法が文法的に「可能な」発話を全て生成するのと同様に,この[類比としての]化学理論は物理的に可能な化合物全てを生成するとも言える。そして,個々の発話の分析と合成といった特定の問題を研究するためには文法に依拠しなくてはならないのと同じように,化学理論も,特定の化合物の定性分析および合成の技術に対する理論的基盤を与えるものとして機能する。(pp.68-69) レベル構築の主目的とは,つまり,実際の言語が持つ壮大な複雑性に対して,それ自体は単純であるいくつかの言語学的レベルがどのように貢献しているのか,その実態を抽出することによって,言語の複雑性をよりエレガントにかつ体系的に再構築しようとすることである。(pp.71-72)

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