事物はじまりの物語/旅行鞄のなか ちくま文庫

吉村昭【著】

• 販売会社／発売会社: 筑摩書房
• 発売年月日: 2014/02/08
• JAN: 9784480431363

商品レビュー

2021/01/01

読書のツレズレに筆者のエッセーを読んでいるので既読感有るものの、念頭に読むと何かしらほっとする・・それが大好きな作家というものか。読んだ作品が出てくると「あ～～」と懐かしくもあり。筆者が得意とする鋭い分析眼を垣間見るようでもあり。

2020/03/09

13のものの事始めをまとめた本。
ひとつひとつが短いので、30分程で読み終わった。
国旗のはじまりが勉強になりました。

2016/02/17

江戸から明治、大きく時代は変わる。人々は夢を追いかけ新しいものを取り入れ、初めてのものを作り出した。豊富な資料を駆使して描いたパイオニアたちのとっておきの話「事物はじまりの物語」と、綿密な取材ぶりで知られる著者が旅先での出来事を綴った「旅行鞄のなか」の合本。長編小説の取材で知り得た貴重な出来事に端を発した物語の数かず。（親本は、２００５年と１９９２年の刊。２０１４年合本のうえ文庫化）
・事物はじまりの物語
　まえがき
　一　解剖
　二　スキー
　三　石鹸
　四　洋食
　五　アイスクリーム
　六　傘
　七　国旗
　八　幼稚園
　九　マッチ
　十　電話
　十一　蚊帳・蚊取り線香
　十二　胃カメラ
　十三　万年筆

・旅行鞄のなか
　小説と旅
　旅さまざま

吉村昭のエッセイは、人柄が滲み出ていてなんとも楽しい。他のエッセイで使われているようなネタも多く、目新しさはないものの、何度聞いても楽しい定番の話があるように、本書も楽しめた。最後に何年の何月の作品か書かれているのも嬉しい。（旅行鞄のなか）
事物はじまりの物語では、取材で知り得た貴重な事柄を元にした、自分流の事物起源であるという。色々な図版も収録されているのも嬉しい。