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犬になった王子 チベットの民話
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2013/11/18 |
JAN | 9784001112429 |
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犬になった王子
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商品レビュー
4.5
14件のお客様レビュー
『シュナの旅』のもととなった民話。王子が自国のために、いぬの日(※)に蛇王から穀物の種を盗むが、見つかって犬に変身させられて……。 本書では「いぬの日」の説明がなかったので、本作が収録されている『白いりゅう 黒いりゅう』(1993年、岩波書店)から引用しておく。 ※いぬの日:こ...
『シュナの旅』のもととなった民話。王子が自国のために、いぬの日(※)に蛇王から穀物の種を盗むが、見つかって犬に変身させられて……。 本書では「いぬの日」の説明がなかったので、本作が収録されている『白いりゅう 黒いりゅう』(1993年、岩波書店)から引用しておく。 ※いぬの日:このお話をつたえた四川省アパチベット族自治州のうち、最大のギャロンチベット族の集居地である四土部に住む人びとの間に、この「戌日」に神をまつる風習があります。 本書と『白いりゅう 黒いりゅう』の訳者は同じ人(君島久子)だが、本書では少し説明が省略されているので、読み比べてみてもおもしろい。山にいたおばあさんは、実はその土地の神だとか。 また、宮崎駿は『シュナの旅』のあとがきで、蛇王ではなく竜王と書いている(「いぬの日に、蛇王が湖の竜王を訪ねる」と本書で書かれているので、宮崎駿の勘違い?)。ただ、本書にある後藤仁の絵は、竜でも蛇でもなく、悪魔のそれである。
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『風の谷のナウシカ』から辿ってきた。 なるほど宮崎駿さんが好きそうな世界であるかもなと感じた。 絵も雰囲気に合っててよかった。
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『シュナの旅』の原話にあたるチベット民話。 チベット・プラ国にアチョという名の王子がいた。 プラ国にはヤクや羊の乳や肉のほか、食べものがなかった。 山の神のところにおいしい穀物の種があるという言い伝えを聞いた王子は、その種を手に入れる旅に出ることにする。多くの家来を引き連れて出...
『シュナの旅』の原話にあたるチベット民話。 チベット・プラ国にアチョという名の王子がいた。 プラ国にはヤクや羊の乳や肉のほか、食べものがなかった。 山の神のところにおいしい穀物の種があるという言い伝えを聞いた王子は、その種を手に入れる旅に出ることにする。多くの家来を引き連れて出かけたものの、困難な旅路の間に家来は次々死んでしまい、残ったのは王子ただ1人。 やっとの思いで山の神のところにたどり着いたが、山の神は種を持っているのは自分ではなく、蛇王だと告げる。蛇王は人間に種をくれることは決してなく、やってきた人間を犬に変えて食ってしまうという。 それでもアチョの決心が固いことを見て取った山の神は、秘策を授け、1つの道具をくれる。そして、何があっても気を落とさず、東を目指せという。 こころから愛してくれるむすめにであったとき、おまえはすくわれるだろう アチョは種を手に入れられるだろうか? こころから愛してくれるむすめには会えるだろうか? タイトル通り、アチョは蛇王に犬にされてしまう。けれども艱難辛苦の果て、物語は幸福な結末を迎える。 そして、アチョの壮大な冒険は、チベットの広い地域に豊かな実りをもたらす。 1964年に刊行された「白いりゅう 黒いりゅう」(岩波書店)に収録されるお話の1つを絵本とした。絵は日本画で、チベット各地を写生旅行し、その後、じっくりと作画したもの。民族色豊かで味わい深い。 *蛇や龍が出てくる(龍の方はお話に実際には登場しないのですが、蛇王の親戚か友人の竜王というのがいるらしいです)ところが『モルドヴァ民話』をちょっと思い出させます。チベットとモルドヴァ、だいぶ離れているのですが、中央アジア経由でお話が伝わったりすることもあったんでしょうか。 *アチョの生まれたのがプラ国、蛇王から逃れて向かう先がロウル地方、というのですが、現在だとどの辺を指すのか、いま一つよくわかりませんでした。現在のチベットの大きな都市と言えばラサですが、プラ国はあまり大きな国ではなさそうな印象です。9世紀半ば以降、いくつかの地方国家があった時代があるようなので、そうした国の1つであったのかもしれません。 *ここでいう大麦は、青稞(チンコウ)麦(別名、裸麦)という大麦の一種で、これを粉にするとチベット人の主食のツァンパになります。
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