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都立中高一貫校10校の真実 白鴎/両国/小石川/桜修館/武蔵/立川国際/富士/大泉/南多摩/三鷹/区立九段 幻冬舎新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 幻冬舎 |
発売年月日 | 2013/11/29 |
JAN | 9784344983250 |
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都立中高一貫校10校の真実
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商品レビュー
3.1
10件のお客様レビュー
2024年3月25日読了。中学受験に取り組んでいると気になる「都立中高一貫校」の歴史と実態について、白鷗で教員を務めた著者が解説する本。「学校群制度」という悪名高い受験制度により没落した都立中高の地位の復権、というテーマと「受験競争の過熱を抑え、ゆとりを持った6年間の教育を行いた...
2024年3月25日読了。中学受験に取り組んでいると気になる「都立中高一貫校」の歴史と実態について、白鷗で教員を務めた著者が解説する本。「学校群制度」という悪名高い受験制度により没落した都立中高の地位の復権、というテーマと「受験競争の過熱を抑え、ゆとりを持った6年間の教育を行いたい」という教育委員会の希望と「高い大学進学実績を持つ学校にしたい」という周囲の野心が噛み合わず矛盾を引き起こしているのが都立中高一貫校、ということか…。タダに近い授業料で質の高い教育を受けられる、といいことずくめに見えるが、公務員に近く低い給与の教員に半端ない残業を強いて離職率も高い、など、永続的な仕組みではない・学力のある子どもはいいが授業についていけなくなったとき適切なサポートが受けられない懸念がある、ということは非常に気になる。いまの社会では、資本主義に乗らない仕組みはうまく働かないんだよな。あとがきの著者の養護学校でのエピソードには希望を感じる。
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都立中高一貫の設立経緯やら理念は分かった。がタイトルにあるように10校全部を掘り下げているわけではなく、白鷗が8割、小石川1割、残り全部で1割くらいの配分。 しかし、これ読むとあまり都立一貫の効果は期待ほど無いということのような気がしてならないんだけど… 教員の質が落ちてきている...
都立中高一貫の設立経緯やら理念は分かった。がタイトルにあるように10校全部を掘り下げているわけではなく、白鷗が8割、小石川1割、残り全部で1割くらいの配分。 しかし、これ読むとあまり都立一貫の効果は期待ほど無いということのような気がしてならないんだけど… 教員の質が落ちてきているのは致命的だよね。今もそうなのかな。
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[墨田区図書館] 本当はもう少し「都立中高一貫校の内情(校内環境、違い)」を知りたかったんだけど、どちらかというと「都立中高一貫校の成り立ち」的な書物だった。 内容としては近年もてはやされて人気もあがっている?都立中高一貫校が本当に期待するほどにいいのかどうか、それどころか下...
[墨田区図書館] 本当はもう少し「都立中高一貫校の内情(校内環境、違い)」を知りたかったんだけど、どちらかというと「都立中高一貫校の成り立ち」的な書物だった。 内容としては近年もてはやされて人気もあがっている?都立中高一貫校が本当に期待するほどにいいのかどうか、それどころか下手に小卒で進路を決めずにしっかりと実力と意志を決めてからしかるべき高校を選んだほうがいいのでは、という批判?に近いもの。ただ、都立中高一貫校自身を否定したり卑下しているわけではなく、どちらかというと、都立中高一貫校の成長のために、警鐘を鳴らすために一石を投じた本、といった感じ? 読み直しナシの記憶違いや誤解ありかもな状態で簡単に流れをまとめると、本来中高一貫校はゆとり教育の一環として提唱され、設立当時は現在とは逆に、緊張感のない6年間から中だるみをしてしまう環境なのではと、入学志望者がさしていないほどだったこと、けれども白鴎の第一期卒業生が現役5人の東大入学者を輩出したせいで、一気に設立当初とは真逆の、現在の流れに続く「私立のように先取教育可能なのに安く済む進学校」としてのステイタスが確立されたことが紹介されている。 ここまではどちらかというと現在の私たちが知らない、いわば過去の話。そして「先」しか見据えていない私たちには、正直その経緯はどうでもいい話。けれども「進学校」として評価し先を期待していこう、となったときに、それまでの経緯で顔を覗かせた「公立校ならではの弊害」が成長の足かせとして浮き彫りにされてくる。具体的には、「中高一貫」とまとめたことによる教員手配の大変さから始まり、横連携の取れていない「教科ごと」での対応による、各教員の大変さ(特殊な授業が指導項目に入ると、現場の一教員レベルが貧乏くじをひく、進路がからんだ年などは面接だけでも大変、中高一貫のため高校での変化がなく保護者の距離が近すぎる)、教科間での足並みが取れないことでの生徒の成長のアンバランスさ(補講などは教諭ごと、但し主要三教科が熱心すぎても生徒は連日の補講になったり、その他の教科がおざなりになったりする)、高入生がいると入試問題の作成もある、など。 但しいずれも「教師側が大変だからサポートしきれず内容が薄くなる」と言いまとめられる節もあるので、教員次第だろう、システムが違うとはいえ、"大変さ"が生じる作業自体は私立も同じ分だけ発生しているだろう、と言えなくもないが、結局「中高一貫校」が、土俵が同じはずの「有名都立高校」に追いつけない理由としてはわかる気がした。確かに教員の大変さという裏側を見なくても、中学で実力をつけてやる気も備えて高校入試で上位校を狙う、という方が、より大学入試でも良い成績に結び付けそうだ。 ただ、本書で最も私にとって意味があったのは「本当に都立の中間一貫校はお買い得なのか(P.180)」だった。常日頃、対象校のトップの成績以上に、「大半」がどのレベルで卒業するのか、「下層」がどのレベルにしかいけないのか、を意識してきた私にとっては、正に欲しかった情報の一例だ。白鴎ショックで有名な一期生の合格大学数を見ると240名のほぼ全員がGMARCH以上に入学したように見えるが、実際は20%が浪人だったらしい。それもGMARCH以上に受かってはいるがそれ以上を、という"上を目指した"浪人は殆どおらず、5%弱は短大・専門学校などで、現役合格の半数程度も日東駒専同等かそれ以下の大学だという事実。つまり半数以上は現役でGMARCH以上への合格ができなかったということだ。そうではないかと思っていた事実が、この本を読んで実証された形になった。更に数ページだけ書かれた著者の目からみた他の都立中高一貫校のカラーの中で、両国に対する記述も、やはりという実感が思えた。
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