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夫婦善哉・怖るべき女 無頼派作家の夜 実業之日本社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 実業之日本社 |
発売年月日 | 2013/12/05 |
JAN | 9784408551548 |
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夫婦善哉・怖るべき女
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興味を覚えた作家の作品の選集を読んでみて、名前が通った作品が無かったという経過が在った。そうして気にしていると、その気になった作品が入った別の選集が在った。そこで手にしてみたのである。 昭和10年代頃に大いに注目され、1947年に若くして逝去してしまった織田作之助の作品を集めた一...
興味を覚えた作家の作品の選集を読んでみて、名前が通った作品が無かったという経過が在った。そうして気にしていると、その気になった作品が入った別の選集が在った。そこで手にしてみたのである。 昭和10年代頃に大いに注目され、1947年に若くして逝去してしまった織田作之助の作品を集めた一冊で、興味深く拝読した。 織田作之助(1913‐1947)は大阪生まれで、現在の京都大学の前身ということになる旧制の三高を中退して作家活動をしていた。大阪をはじめとする関西地域の街を主要な舞台として人間模様が展開する短篇、中篇で知られる作家だ。 織田作之助が作家としての地位を確立していく契機となったとされ、「戦前以来の大阪の文物」というようなことに話題が及ぶと話題に上る機会が在る『夫婦善哉』という作品が在る。本書にはこの作品が収められている。そこで手にしてみたのだ。 『夫婦善哉』は1940(昭和15)年に登場した作品である。その時代、映画や演劇は盛んではあったと思う。言葉の掛け合いで愉しい内容を伝えるラジオドラマや演芸というようなモノは在ったであろう。が、そういうモノを通り越した、昭和後半や平成に入って以降にも見受けられた「短めな時間で回を重ねる連続テレビドラマ」を想起させるような感の雰囲気に驚かされた。 『夫婦善哉』には「うまいもん食いにいこか」と、外食に出て、現在にも続くような様々なモノを食べるというような場面が在り、それが大阪の文物を語る場面で引き合いに出て来る場合も在る。基本的には、芸者をしていた女性と、女性に入れあげて過程を棄ててしまった商家の男という2人が、色々な商売をやって、今一つ伸びずに商売を畳み、また新たな商売に勤しんでというような感じの一代記であるが、商売の様子を含む暮らし振りや、作中の時代の街の感じ等が実に活き活きと描かれていて引き込まれる。 本書には『夫婦善哉』を含め、10篇の小説と2篇のエッセイ或いは評論が収録されている。何れもなかなかに興味深い。何となく思った。織田作之助は、未来の在る時期からやって来て、奔放に生きながら幾多の作品を遺し、短い期間で何処かへふらりと去ってしまったというような、そんな様子で生きたのではないかということだ。 そういう作家との対話が愉しめるような一冊で、なかなかに興味深い。
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『電報』、『薬局』、『怖るべき女』、『文学的饒舌』にやっと会えてよかった。 『電報』は本当に夢みたいな話で頭の中でぼんやり熱っぽくてなんかいいなって思った。『薬局』はうまく言えんけど苦くて好き、私も敏子に共感した。『怖るべき女』はやっぱり官能みが強い。作之助がここまで男と女のべた...
『電報』、『薬局』、『怖るべき女』、『文学的饒舌』にやっと会えてよかった。 『電報』は本当に夢みたいな話で頭の中でぼんやり熱っぽくてなんかいいなって思った。『薬局』はうまく言えんけど苦くて好き、私も敏子に共感した。『怖るべき女』はやっぱり官能みが強い。作之助がここまで男と女のべたっとした空気を書いたのはまだ他に読んだことがないな。タマの小さそうな男とけったいな女のお遊びに読んでてとけちゃいそうだった。『文学的饒舌』は『可能性の文学』読んだ時と一緒でただただ胸と目頭が熱くなった。これからの日本の文学を育てないとダメだ、今のままじゃダメだって言って、俺は戦うよって書き続けるよってどこまでも前向きな姿勢が泣ける。私は安直だから、作之助の言ってること読んで素直に受け取って当時の文壇の権威かざしてるやつらうざってなる。悔しい。本人がどこまで外野の声気にしてたのか分かんないけど、ノイズの渦中で書くとかアンチを納得させるために書くんじゃなくて、まじで書くために書いてたんだとしたらそれが本望。 解説の津村さんと七北さんにはまじで感謝。 津村さんのおかげでなんで自分が『アド・バルーン』好きなのか分かった気がしてよかった。
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『夫婦善哉』『雪の夜』『姉妹』『電報』『アド・バルーン』『競馬』『世相』『薬局』『中毒』『怖るべき女』『文学的饒舌』『可能性の文学』。 『可能性の文学』はめちゃくちゃ志賀について言及してあってすごい眼の上のたんこぶだったんだろうなぁと感じた。
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