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国策捜査 暴走する特捜検察と餌食にされた人たち 角川文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2013/11/22 |
JAN | 9784041010815 |
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国策捜査
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国策捜査
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商品レビュー
3.3
3件のお客様レビュー
副題が示すとおり、「日本の司法を考える会」というワークショップで、検察の横暴によって散々な目にあった人たちが講演したり話し合ったりしたものの記録。 検察のずさんな捜査や真実を操作しての横暴、勝手にストーリーをでっち上げて無理やり当てはめて物事を片づけていこうとするさまについては最...
副題が示すとおり、「日本の司法を考える会」というワークショップで、検察の横暴によって散々な目にあった人たちが講演したり話し合ったりしたものの記録。 検察のずさんな捜査や真実を操作しての横暴、勝手にストーリーをでっち上げて無理やり当てはめて物事を片づけていこうとするさまについては最近ときどき見聞きするけれど、本当に恐ろしい。この本で語っている人たち(ワークショップの講演者)って一門の人だったり一クセも二クセもありそうな人たちなのに、その人たちですら揺らぐほどの扱いを受けるらしい。人権侵害レベルともいえそうな。しかも、どうせ嘘をつくならもっとうまい嘘をつけとでも言いたくなるような、一つことに固執するあまりの稚拙な所業。検察がこれでは何を信じたらいいのかわからなくなってしまいそう。 しかも問題は検察だけでなく、検察の言うがままの裁判所もだし、報じようとしない新聞などのメディアもだし、幾重にも分厚く濃い霧が立ち込めているのが現代日本社会。
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国策捜査の総花的に書いたもので、内容は薄い。国策捜査入門書。全部知ってる内容で勉強にはならなかった。
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「国策捜査」- 鈴木宗雄事件に関わって佐藤優が自著で使ったのが始まりと言われる、特捜が描いたストーリーに基づいて行われる捜査。その中では証拠や自白は、それが真実かどうかよりもそのストーリーに沿うかどうかで判断される。そのため、時に無実ではないかと思われる人に罪を着せることになる....
「国策捜査」- 鈴木宗雄事件に関わって佐藤優が自著で使ったのが始まりと言われる、特捜が描いたストーリーに基づいて行われる捜査。その中では証拠や自白は、それが真実かどうかよりもそのストーリーに沿うかどうかで判断される。そのため、時に無実ではないかと思われる人に罪を着せることになる...と言われる。真実は闇の中と言うのが安全なのかもしれないが、そこには少なくとも明らかにフェアではない実態がある。 本書は、そういった「国策捜査」の対象となった人たちを招いたカンファレンス「日本の司法を考える会」を元に書籍化したものである。彼らの話を聞くと、何が真実かよりも、検察の描くストーリーや司法組織の論理の方が優先されているという印象を強く持つ。 カンファレンスで扱われた事件と被告は以下の通り。それぞれ本人が出てきて議論をしている。 ・KSD事件の村上正邦 ・公安裏金問題の三井環 ・北方領土に関する汚職疑惑事件の鈴木宗雄と佐藤優 ・日歯連事件の村岡兼造 ・日歯連事件の上杉光弘 ・業際研事件の尾崎光郎 ・福島ダム汚職事件の佐藤栄佐久 ・強制執行妨害事件の安田好弘 ・石橋産業事件の田中森一 ・沖縄密約事件の田山太吉 ・志布志公職選挙法違反事件の中山信一 ・株価操作事件の細野祐二 ・朝鮮総連本部事件の緒方重威 計14名。有名な事件が並ぶ。その多くがかなり濃い疑問がありながらも有罪となっている。 この他にも結局は無罪となった厚生省事務次官にも村木氏の事件も同列の事件に挙げられるだろう。堀江貴文のライブドア事件も加えることができるかもしれない。 さらには死刑となった事件でも、袴田事件、足利事件などで冤罪が確定したものや、冤罪の可能性が強く疑われている飯島事件がある。 著者は、必ずしも断定的に彼らの側に立つわけではないと言いながらも、現在の裁判制度の問題を提起する。そして、「論議を重ねるうち、問題の根が検察捜査ばかりにあるのではなく、警察捜査や裁判までを包含する日本の刑事司法システム全体に及んでいることが浮き彫りとなった」と書いている。 そもそも起訴後の有罪率が99.99%というのは裁判というシステム面からしても異常すぎる。そこには、有罪であるにも関わらず裁判に問われなかったケースや、裁判に掛けられたが故に無罪にできずに有罪とした件が多いのではないかと考えるのが妥当だろう。被告の側にも起訴されてしまうとどうあがいてもダメだというプレッシャーがかかる。また、裁判の原則である疑わしきは被告の有利に、という原則が守られているとは思われない。本書でも何度も言及されている、自白をしない限り保釈されない「人質司法」により、執行猶予が付くのであれば認めてしまった方が楽だと考える人が多いということでもある。これらは、本書が強く示唆する通り裁判システムの人事システムの問題であると考えるべきだと思う。裁判官はチームを組むらしいが、メンバーの評価はそのチームの中で裁判長が行うという。そうなると裁判長の意向に反対することは難しいだろう。検察側も有罪率が評価の基準になっているのではないか。そうなるとますます無罪判決を出すことが心理的にも難しくなることが想像できる。そこに明確な悪意はないのではない可能性も高い。だからこそ、恐ろしい。 裁判員制度に対して、自分は否定的な意見を持っていたが、この本を読んでその導入の理由のひとつが司法システム自体に問題にあるからだと思うに至り、それほど単純に判断できない問題だと思うようになった。だからといって、裁判員制度がその優れた解決法であるようには思えないのだけれど。捜査の可視化、取り調べの可視化や証拠の可視化、自白至上主義からの脱却、人質司法の停止、など含めて、様々な改善が必要だろうと思えた。裁判所にチェック機能を持たせるという前提にして立てられている現在システムがそのチェックが実質なくなってしまっているというシステム上の問題として捉えることが必要となっている。 また、第四の権力とも呼ばれるメディアが検察の情報に頼っていることにより、彼らの間で依存関係ができあがっていることがまた問題となっている。大手メディアにもチェック機能がなくなっている状態において、「権力」の暴走を留められるものは何かというのが問題だ。 ---- 2014年9月現在進行中の藤井美濃加茂市長の収賄事件についても、マスコミ発表や検察を鵜呑みにしない雰囲気がある。藤井市長側はこれを「警察・検察によって作られた事件」と主張している。それはいいことでもあり、検察が信頼されていないことを示している意味で、さびしい。
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