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樽 創元推理文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 東京創元社 |
発売年月日 | 2013/11/21 |
JAN | 9784488106331 |
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樽
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商品レビュー
3.8
29件のお客様レビュー
数日かけてじっくりと読了。 なんだろう、物語はゆっくり進むし派手な展開もないのですが、それでもぐいぐい引き込まれる面白さがありました。 手に取ったきっかけは米澤穂信さんの『米澤屋書店』から。10代の頃にご両親から教わった一冊だそうです。 なんともシンプルなタイトルの『樽』は、パ...
数日かけてじっくりと読了。 なんだろう、物語はゆっくり進むし派手な展開もないのですが、それでもぐいぐい引き込まれる面白さがありました。 手に取ったきっかけは米澤穂信さんの『米澤屋書店』から。10代の頃にご両親から教わった一冊だそうです。 なんともシンプルなタイトルの『樽』は、パリから運ばれロンドンにたどり着いた樽から(紆余曲折を経て)女性の遺体が発見されるところから始まります。 捜査線上に容疑者が浮かぶも、ひとつ事実が判明すればまた謎は深まり、まるで揺れ続ける振り子のように「犯人はパリにいる男かロンドンにいる男か?」と、読者をも翻弄し続けます。 ところでわたくし、この本を読み始めた時点で勘違いをしておりまして……"世界三大倒叙ミステリー"のひとつだと思いこんでいたんですね。 なので、「冒頭で犯人がわかるのかぁ」なんて思い続けていたものの一向にそういったことはなく、勘違いに気づいたのは終盤のことでした。……『クロフツ発12時30分』も読まないとな。 閑話休題。 私がよく読むミステリーには名探偵が登場してきて、警察はなんだかあまり目立たないことが多いのですが、本書はたとえば「警察の捜査で」と一言で済まされてしまうところを実に丁寧に描いてくれます。 証言をもとに現地を訪れ、身分を偽って聞き込みを続け、容疑者が犯行可能であったかを検証していく……。バンバン賄賂を渡すのと、事あるごとにパリのカフェで休憩したがるのはちょっと笑ってしまいましたが、地道な捜査ぶりが伺えてよかったです。ま、最後は結局探偵にオイシイところを持っていかれてしまうのですが。笑 二人の容疑者のうち、悪魔のごとき知恵を持つのはどちらなのか? 私はなぜか、ずっと真犯人でない方がうさんくさいと感じていました。序盤の樽の受け取りが怪しかったからかなぁ。 うまく言葉で説明できないのですが、これはもう単に「好み」といってしまってよいでしょう。クロフツ、なかなか好きになれそうです……! (余談) 巻末の海道龍一郎さんのエッセイが非常によかったです。少年時代の思い出にふふっとなり、しかしその執念に舌を巻き、シングルモルト・ウヰスキー(表記がまた渋い)になぞられた解説付き。ここまでミステリーを楽しめたら幸せだろうなぁ。 同じく有栖川有栖さんの解説はミステリーガイドとしても良きですね。
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おもしろかった。超人的な探偵の物語ではなく、地道な捜査を積み上げて不本意な結論に達する刑事たち、弁護士と私立探偵が何とか刑事たちの出した結論を覆そうと試みる。そういうリアリズムが何とも読み応えがあると思う。クロフツは面白い。基本的には輸送中の樽から金貨と死体がみつかり、はじめは樽...
おもしろかった。超人的な探偵の物語ではなく、地道な捜査を積み上げて不本意な結論に達する刑事たち、弁護士と私立探偵が何とか刑事たちの出した結論を覆そうと試みる。そういうリアリズムが何とも読み応えがあると思う。クロフツは面白い。基本的には輸送中の樽から金貨と死体がみつかり、はじめは樽の追跡、そしてロンドンとパリの共同捜査、弁護側に雇われた探偵のアリバイ崩しという形で物語が進行する。内面描写もよく、リアルな人間が書けていて面白いと思う。
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謎を追っていくとまた新たな謎が出てきて、展開が非常にスリリングで面白い。 ただし、最後まで犯人にやられっぱなし(自殺してしまう)なのが気に入らない。
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