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「流域地図」の作り方 川から地球を考える ちくまプリマー新書

岸由二【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 筑摩書房
発売年月日 2013/11/07
JAN 9784480689078

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「流域地図」の作り方

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商品レビュー

3.9

23件のお客様レビュー

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2020/05/25

去年の台風を筆頭に、最近豪雨が多い気がする。そんな自然災害に適応するためには、行政区分に基づいて作られた地図ではダメで、大地の凸凹が分かる自然の地図、つまり流域地図に基づいて対策する必要がある。 たしかに、水源地や上流の宅地開発が原因で下流域の洪水が起こるのに、下流域だけが行政的...

去年の台風を筆頭に、最近豪雨が多い気がする。そんな自然災害に適応するためには、行政区分に基づいて作られた地図ではダメで、大地の凸凹が分かる自然の地図、つまり流域地図に基づいて対策する必要がある。 たしかに、水源地や上流の宅地開発が原因で下流域の洪水が起こるのに、下流域だけが行政的に区分されていたらできる対策は限られる。地図を変えることは世界の見方を変えることだ。今こそそんな転換が求められていると強く思った。 しかしそもそも、流域というのが、そこに降った雨水がその川に流れ込む窪地の範囲というのを理解していなかった。手の甲で考える流域の概念が分かりやすかった。

Posted by ブクログ

2020/03/15

鶴見川の近くを散歩していると「鶴見川流域はバクの形」というキャッチコピーの啓蒙的な看板をよく見かける。「○○川流域」とは、なんとなく「その川のほとり」くらいのことかなあと思っていたので、「流域の形」とはどういうことなのか謎だった。本書を読み、流域とは「降水がその川に集まる領域」の...

鶴見川の近くを散歩していると「鶴見川流域はバクの形」というキャッチコピーの啓蒙的な看板をよく見かける。「○○川流域」とは、なんとなく「その川のほとり」くらいのことかなあと思っていたので、「流域の形」とはどういうことなのか謎だった。本書を読み、流域とは「降水がその川に集まる領域」のことを指すのだと知った。つまり境界線は尾根ということになる。それがわかっただけでもひとつ賢くなった。 そのバク看板は、鶴見川流域センターというところが出しているもので、まさにこの本の著者の岸由二氏が中心?的な役割を果たして立ち上げたセンターだった。そうとは知らずに読み始めたのだが、鶴見川流域センターの存在は前から気になっていた。というのも、縁あって今は鶴見川流域住民なので、 "かつては「暴れ川」と呼ばれ豪雨の度に猛威を奮っていたという鶴見川だが、近年は治水施策がうまくいっていてここ数十年は大規模水害は起きていない" という話は知っていたからだ。素直に、ありがたいことだと思っている。去年(2019年)の台風のときも、鶴見川の浸水被害はなかったとか(正確なところは私はわからない)。 鶴見川の治水のキモはとにかく「流域思考」ということ。洪水は、流域で起こる。行政区域の枠を越えて流域全体で対策を講じなければ意味がない。鶴見川はそれをいち早く実行できた河川であるということだが、全国的に見ると他にそういう例はほとんどないとかどうとか(正確なところは私はわからない)。 災害対策に限らず、環境保全の観点でも、ちょっと私たち、自分たちの立っている足元である地球のでこぼこのことを、無視していすぎやしませんかと。そういう本でした。

Posted by ブクログ

2019/11/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

川は高いところから低いところへ流れていき、最後に海へと出ていく。あらためて読んでみても、当たり前なことを再確認するだけかもしれないですが、そんな自然の地形の高低、うねうねでこぼこした自然そのものの地形を、流域という単位でくくって現在の行政区で区切られた地図のほかに、流域地図というものを作り、地球を眺め直そう、というようなねらいのある「流域思考」の入門書です。現在のデカルト座標は、地形というものを無視しています。それは、人間の都合で恣意的に地形を切り取ったものです。流域地図は、源流から上流、中流、下流、河口、そして本流のみならず数々の支流を含めた水系をひとつの単位として見る考え方によって作られた地図。ナチュナルで本質的な地図なのでした。この流域地図が、ではどんな役に立つのか。それは、最近頻発する豪雨によって、豪流と化したり、氾濫する河川を治水するときにまず役立ちます。行政区を越えて、水系に属する行政区まるごとの連携を促す治水策には、この流域思考が役に立つのが、わりと簡単に腑に落ちてくると思います。また、産業革命以来、地球を人間のための資源や素材に過ぎないものだと捉える、いわゆる「地球は利用するもの」という価値観が主流だったりしますが、この流域思考によって自然の地形を意識するようになることを通じると、「地球は共生するもの」というような価値観へと転換を図れるのではないかという、期待と可能性が感じられるようになります。気候変動による地球温暖化は海面上昇を引き起こし、今後、日本に限らず、主要都市を海面下に沈めることにもなります。緩和策として、温室効果ガス削減などが目標にされますが、欧米では、大豪雨の頻発や海面上昇を、もはや前提として策を講じる、適応策に舵を切り始めているといいます。具体的には、高台造成などだそうです。そして、そういった適応策に、やはり流域思考が基盤になるであろうことは、想像に難くありません。といったように、本書は150ページくらいの分量なのですが、まとまった感じととっつきやすさに助けられながら流域思考に入門できます。今年もまた台風による大豪雨などが頻発しました。今後も落ち着きはしないのではないかと、気候変動を体感できるくらいになった現在では、覚悟をするような気持ちにならないでしょうか。そんななか、いつまでも、自然を無視したデカルト座標の地図による思考を貫いていては、災害に振り回されるだけなのではないか。また、本書で取り上げられている、小網代と鶴見川の環境保全のように、生態系の多様性を守るのにも、流域思考は威力を発揮するようです。採集狩猟時代には持っていた感覚だと言います。今、それを復古することで、気候変動時代に、ある種の生きやすさが芽吹いていく、そんな可能性を感じさせる本でした。

Posted by ブクログ

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